フィリアとリィデア
託された思い
「じゃあ、ミカエラさん、行ってきます!」
「気をつけて。また退勤の時間あたりに迎えに来る。」
「ありがとうございます」
リィデアが家に来てから一週間がたった。
今日、自分は休みではあるが、広報部に行く日だという彼女を送り、家に戻って片付けやらしてから、彼女の退勤時間まである程度訓練しに行こうかと考えている。
・・・前の休み、彼女とカフェに行ったとロイとルイに話したら、2人に笑われた。訓練おばけが珍しいなとかなんとか・・・勘弁してくれ。
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「まあ、こんなもんかな・・・」
あらかた片付けを終え、少し休憩しようかとソファに座る。
「これは・・・リィデアの本か。」
彼女がとても大切にしているという本を、彼女は良かったら読んでくれと言っていた。
「時間はある・・・少し、読んでみるか・・・」
そうして、本の表紙を開いたとき。
「・・・これは・・・?」
紙切れ・・・?ではなく手紙のようだ。
「リィデア様・・・」
『リィデア様
お変わりなくお過ごしでしょうか。
びっくりされましたか?
このために、この本を持っていて欲しかった
のです。
それだけではなく、この本はリィデア様にとって
大切なものですので、
リィデア様の傍にあるべきです。
リィデア様はよく自分のことを度外視して
頑張りすぎるところがあるので、
休める時はしっかり休んで下さいね。
リィデア様と離れることになって寂しいですが、
いつリィデア様が帰ってきてもいいように
しっかり働いておきます。
リィデア様の学生生活と
その後がより良いものでありますように。
フィリア 』
「フィリア・・・は、友人ではないのか・・・?」
これではまるで、フィリアはリィデアに仕えていたかのような・・・。
ルイの言葉を思い出す。
『・・・いえ、そういう家もあるのだなあと思って。』
リィデア・マレイ・・・。
彼女は何者だ・・・
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「ルイ、お前は何を知っている」
本拠地、訓練場。
部下に指導をしていたらしいルイを引っ掴み、問う。
「ミカエラ、珍しいですね。ただ訓練おばけとして休みの日にも訓練しにきた、という訳ではなさそうです。」
ルイを引っ掴んだまま、黙る。
「・・・そう怖い顔をしないで下さい。場所を変えましょう。ロイ、ちょっと引き継ぎお願いします」
「えー、こっちも忙しいのに。わかったよー」
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「で、何が知りたいんでしょう。」
騎兵第一班の部屋の奥。もはや倉庫の様になってはいるが、一応小さな会議室ではある。
「彼女・・・リィデア・マレイについてだ」
「彼女のことだとは思いましたが。ミカエラがそこまで必死になるのは珍しいですね。」
「・・・お前は、彼女の家について知っているのか」
「いいえ。ただ、」
「・・・ただ、彼女の本名は、リィデア・マレイではないでしょうね。リィデア、は本名でしょうけど。」
「家というのはそういう・・・」
「直接彼女に聞いたらどうです?ミカエラになら教えてくれそうですよ」
「ルイ」
「彼女を守るんでしょう。私やロイも同じ気持ちではありますが。」
「・・・わかった。」
「では、私とロイの分まで部下の指導、手伝って下さいね」
「・・・・・・わかったよ」
彼女の退勤時間まであと少し。
彼女は、どんな顔をするだろうか。
フィリアはリィデアのことをいつも気にかけてます。愛




