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サバゲー狂想曲   作者: せな
新たなる野望のために
66/81

闇夜のムカデ

「いつから気付いてたの?」

「何気無く振り向いたら銃口見えて慌ててフリーズコールしたんや」

「見付けたのもほぼ同時やったんやね」


セーフティに帰りながら家猫と話す

本当はゲーム中の会話や発砲は禁止なのだが最近は皆緩んでいる


「2人ともお帰りー」

「ってことは終了か?」


笛を吹くクレイン

やはりムカデが落ちてきて慌てて逃げてきたらしい

私が投げたのは内緒にしておこう


「クレインもムカデくらいで情けないのぅ」


「いやだってマーベリックよ」

「あのムカデめちゃくちゃデカかったんやからな!!」


うんうん

わかるわかる

20cmくらいあったもん


「お前ら何時ももっと大きなムカデに噛まれとるやんけw」


「ムカデなんか噛まれてへんよー」


「噛まれとるやんけ」

「ソコの大きなムカデに」


その指先は私のことを指していた


「ムカデ?」


「いつもフィールド這い回っとるんやから狐よりムカデやろw」

「そら言えてるw」


「えーーーーーー」

「乙女にムカデは無いわぁ~」


「乙女???」


タキンタキンッ


「!!!」

「?!?!?!」

「・・・・・・・・・・・」


クレインが無言で踞ってしまった

どうやらイケナイ所にクリティカルしてしまったらしい

ジョークでも失礼なのが悪いのだ


「まぁ」

「ムカデか蠍に出会った気分になるのは確かやな」

「見付けた瞬間勝てる気起こらんもんな」


「ちょっとそれどう言うこと?」


「聞いたまんまや」

「死角から狙ってんのに振り向くし」


「そうそう」


「ジジのが恐いって」

「先週なんか言ってくれんかったら直撃喰らってたもん」


「あー」

「ジジは別格や」

「別格っちゅうよりバケモンみたいなもんや」


「時々ニュータイプかと思うもんな」

「振り向かんと隠れたブッシュ撃ち抜いてくるんはジジとフォックスだけや」


「ちょっとそれはアタシもバケモンって事かな?」


私はこめかみがピクピクと痙攣するのを感じながら劇鉄を起こした


「ジジとは別の意味でバケモンやわw」


タキンタキンッ


思わず放った弾丸をマーベリックは華麗に躱す


「クレイン見てたから来ると思ったわw」

「でもバケモンって貶してるわけちゃうからな」

「同じチームでこんな強いのがおると心強いやろw」


不適に笑うマーベリックの真意を知る者はこの時点で誰もいなかった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「次はチームわけよかー」

「うぃーーーーっす」


「家猫とフォックスで取り合おか」

「はいなー」

「うぃーす」


「じゃーんけーん」

「ちょきっ!」

「ぱー!!」


「フォックスって入る順番決める時は負けるのにメンバー取り合う時は勝つよな」


「気のせいよw」

「じゃあ鉄人」


「マーベリック貰うわ」


「じゃんけんぐーっ!!」

「ぱーーー!!」


「また負けた」


「んっふっふっ」

「今日は運が良いねぇ♪」

「ハンターちょうだい」


「クレイン貰う」


「じゃんけんっグー!!」

「パーー!!」


「3連敗・・・」


「隊長お願いね♪」


「やっぱりジャンケンの勝敗調整してる気がする」


「気のせいよw」


俯く家猫を促しスタート位置を決めると上へと向かった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「どないしょか?」

「つっても全滅せんやからなぁ」


「二方向から頂上を挟み撃ち?」


「まぁそんなところかな」


ピーッピーッピーッ


「催促してきたな」

「ほな行こか」


ピーッピーッ

ピーッ!!


被せ気味に返ってきた笛の音に戸惑うこともなく歩き始める

この状況で被せ気味にスタートダッシュかける意味はあまり無い

高い確率でブラフである


隊長と共にブッシュを越えると中かいだを目指して坂を下る

下からは死角なので音にだけ気を付けて足早に下っていく


隊長を残し石垣を駆け登るとブッシュは越えずに屈んだまま稜線をなぞるように進んでいく


中頃に差し掛かった頃後ろで隊長が動いた


中階段の角から頭を出して様子を伺う

短時間で頭を出したり引っ込めたり


少し大胆に身を乗り出して進む素振りを見せる


シュタタタンシュタタタンシュタタタン


予測していたようで即座に中階段へ戻り弾を躱すと散漫的に反撃を繰り返す隊長


パラララッパラララッ

シュタタタンシュタタタン


隊長が引き付けている間に距離を詰め敵を見やる


「1人・・・か」


他に銃声はしない


階段に1人と言うことは3人が上へと向かったのかそれぞれ潜伏して待ち伏せているのか


右手のナインを見る


「ここで銃声響かせるのは得策じゃないな」


左手でホルスターからCOLTポケットを抜き放つ

最近はサプレッサーをつけたままヒップホルスターに突っ込んでいる


「腰に下げるのに何でヒップホルスターなのかな・・・?」


プシュッ


「ヒット!」


取り留めないことを考えながらも狙い違わずクレリックの頭を撃ち抜く

COLTポケットをしまうとそのままブッシュ沿いに坂を這い上がり芝生エリアに到達した


「やっぱいるよねー絶対」


背後に隊長の足音を確認しつつ左手を周りブッシュの稜線を這い進む


「・・・・・・・・・」


俄に粟立つ首筋にナインをブッシュへと向けた


「フリーズ」

「・・・・・・・・」


「ごめん」

「銃口そっち向いてる」


「みたいやな」


「こっちはナイン」

「オレのはマーベリック」


「・・・・・・・・・・」

「帰るわw」

「俺もやな」


私はゆっくりと起き上がり踵を返すと大階段を下りていった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「まさかあのタイミングで銃口向けられるとは思わんかったわ」


「いそうな気はしてたんだけどね」

「ちょっと油断したわ」


「油断してて銃口向けてくるなよーw」

「そこは大人しく撃たれといてよ」


「嫌よあんな至近距離」


「フォックスからフリーズ取るんは難易度高いなぁ」

「大抵振り向かれるもんな」

「後ろにも目があるんちゃうか?」


「目なんか付いてないわよ」

「それはそうと一番乗りなんて久し振りだわw」


「ほぼ最後まで生き残ってるもんな」

「ムカデよりゴキブリかw」


「Gはやめて」

「まだムカデの方がマシよ」


「Gは生き残るだけやからな」

「刺してくるんはムカデか蠍やわ」


「動き無いなぁ・・・」


「あ・・・」

「アレは隊長か?」


「隊長ってば何であんなに下ってるのよw」

「中階段渡るのかな?」


「お?」

「誰かスロープ下りてきたで」


「どこどこ?」

「マーベリックあんなの良く見つけるわね」


「索敵の魔女に言われるとは嬉しいのかバカにされてるのかw」


「褒めてんのよ」

「アタシ乱視だからあんな長距離は索敵出来ないもん」


「乱視かぁ」

「なんで目が悪いのに狙撃上手いやつ多いんやろな」


「不思議よねぇ」

「ジジも将軍も裸眼だと免許更新出来ないんでしょ?」


「彼奴らは近眼やからな」


シュトンシュトンシュトン


「ヒット!」

バシュンッ

シュガガガガッ


「ヒットヒット!」


「お?」

「中階段で2人ヤられたか」


「クレインと・・・」

「鉄人かな?」

「最初に撃たれたのは隊長やね」


「家猫とハンターの一騎討ちか」

「それはそうとハンターどこ行った?」


「家猫達が後ろ回ってたから東奥の林かな?」


「おつかれー」

「おつかれー」


「フォックスがおるなんて珍しいな」


「ダブルフリーズや」


「ダブルってw」

「普通フリーズって一方的やろ?」


「フリーズコールの瞬間銃口向けて来やがるねん」


「あー」

「フォックスやもんな」


「お?」

「フォックスがおる」


「クレリックが一番死になの忘れてたわ」


「便所や便所」


プシッ

ゴッゴッゴッ


「ぷふぇーー」


トイレの帰りに自販機に寄っていたらしい

クレリックのお気に入りはジョルトコーラ

数年で販売終了となる強い炭酸がウリのコーラである


「残りは2人?」


コーラを2回で飲み干したクレリックが皆を見回しながら尋ねる


「隠れに入ったハンターは見付けにくいよね」


「言えてるな」


「アソコおるで」


「え?」

「鉄人よく見付けられるね」


「最後に別れたところから予測したらおった」


「見えない」


私はナインを構えスコープで探してみる


「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」


「いた」


中階段の少し奥

真っ暗な雑木林の中の手前から3本目


はっきり言って1人では見付けられない場所にハンターは木に寄り添うように立っていた


「どこや?」


「アソコ」

「中階段の真ん中あたりの前から3本目」


「そんなん見えるわけ無いやろw」


「鉄人は裸眼で見えてるみたいよ?」


「嘘付けw」


「お」

「また家猫がスロープ下りてきたぞ」


「どれどれ」

「見えんわw」


「んーっと」

「石垣脇の溝をしゃがんで歩いてるね」

「よく見付けるねこんなの」


「家猫が中階段に差し掛かるぞ」


「だから鉄人見えんってw」


シュトトトトトッシュトトトトトッ


「ヒット!!」


「ハンターが家猫仕留めたな」


「やるじゃん♪」


ハンターの潜伏からの粘り勝ちで終わった

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