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アレク

私は玄関前で泣き叫び、そのまま倒れてしまったようだ。


 目が醒めるとここは日本で、私は犯罪者になっているという事はなかった。それに、喜んで良いのか悲しんで良いのかよくわからない状況になっている。


 恐る恐る目の前の扉を開けると、やはりさっき見た異国の街並みが広がっていた。


 先程と違う所は、灯りはほとんど無くて真っ暗だという事。夜になったのかもしれない。


 私の家だけ煌々と灯りが灯っている。何故?灯りが灯っているの?電気は繋がって無いはずなのに、ここは異世界なんでしょ。なんで、電気が使えるんだろう。


 

「水道とかは?トイレとか風呂とか電化製品は使えるのか……試してみよう。生きるには必要。私には絶対必要だから」



私は急ぎ家に入り、まずはキッチンへ向かった。



「お願い出てちょうだい」



祈りながら蛇口を下ろした。



「出たぁぁぁーーーー!!!ありがとう!お水!!じゃあ火は使えるのかな」



家中走り回って、検証してみた。水道出る。火は使える。トイレ流れる。風呂バッチリ。電気は確実。家の物全て使えた。携帯は使えない。まず電波繋がらないから、カメラしか使用不可だ。


 家中の時計もバグってる。時間関係のものは全て駄目みたい。風呂のタイマーやテレビとかは普通に無理だった。手作業で全て沸かして行かないとダメだ。でも、お湯とかどこからきてるんだろう。不思議だわ。



「アレクサ教えて。電気とかは、どうなってるの。どこにも繋がってないよね。次元とか違うんだよね?』


『私はアレクサではありません。本当の名前はアレクと呼んでいただけると嬉しいです』


「はい?アレクサだよね」


『いえ。アレクです』


「……じゃあアレクって、何者」


『私はアレクです』


「あーなるほど。そーゆう感じね。じゃあアレクはアレクサと同じものなの?」


『以前は同じ性質のものでしたが、ここへ来て変わりました。こちらの世界へ順応したのです。私は特別製ですから』


「それを聞いて、そうかって、受け入れる私って凄いよね。きっと。ねえアレク私はどうすればいいの?私はこの変な場所で何をすれば良いの。きっと部屋の物は使えるけど、これらはこの世界では異質の物になるでしょ。見つかるとヤバいよね。さっきの人達と日本って確実に文化違うよね」


『はい。絶対見つからないようにして下さい。扉や窓の施錠さえしていれば、私の力で誰も入っては来れなくしています。ガラスも割れないようになっています。扉や窓だけはくれぐれも施錠して、カーテンも閉めていれば完璧です。安全は保障します』


「あっ!玄関閉めてない!」



私はダッシュで、玄関へ行き無事鍵を閉めた。直ぐに、言われた通りに家中の窓を閉めて回った。今、心に決めた事は、絶対窓は開けない。この場所の安全性を確認するまでは絶対気を抜かない事!そして、アレクを調査する。アレクが元凶の様な気がするから。



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