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英雄魔術師はのんびり暮らしたい  のんびりできない異世界生活  作者: 柊遊馬
第二部

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1966/1966

第1956話、異星の友人を家に招きたい


 いきなり家に招待は、我ながらどうなんだと思う。

 リンちゃんに見つかったのが運の尽きであった。まあ屋敷の一角に、例の部屋との通路を繋げれば、一応同居しているとは言えるのかな。


 同盟議会には預かるとは言ったが、どこにニーゴを住まわせるかは決まっていなかったりするから……まあいいか。

 弟のノルイ君のところとか、候補はあったんだけどね。他には魔法人形のレウのところ……は駄目だな。幼い子供がいる家庭に預けるのはよろしくない。


 ということで、俺は家に連絡を入れる。最初に出るのはシェイプシフターメイドさん……なんだけど、三コールまでは出ない。相手が誰か通知を確認してからなんだけど、俺からの連絡だと、シェイプシフターメイドさんではなく、家族の誰かが出ることもある。


『はい』

「はい」


 声から、相手はアーリィーだとわかった。早かったな。とそれはともかく、これから帰宅する旨と異星人であるニーゴ君を連れていくことを伝える。まあ、多くは語らない。その必要はない。

 何故なら、俺が同盟議会から、異星人預かりの件がきたことは、妻たちには話したから。どこに住まわせるかについては、その時点では決めてなかったけど。


『うちで預かることにしたんだね』

「別棟になるけど、そちらに部屋を拵えることにした」

『はーい。食事はどうしようか。歓迎会、するんでしょう?』

「食後のデザートを出す時に歓迎会でいいんじゃないかな?」


 俺はちらりと時計を確認する。夕食の時間までさほどない。


「今からディナーを作り替えるのはもったいないからね」

『はーい。……異星人君は、こちらの料理は食べられるのかしら?』


 アーリィーが確認した。違う星の人間であれば、そもそも何を食べているのかわからないというところだろう。


「ラボでは、普通にこちらの料理も消化できているから問題はないと思う。個人の好き嫌いについては保証できないけど」

『ふふ、そうだね。夕食の方はどうする?』

「どうとは?」

『皆と一緒に食べるの? それとも歓迎会までは皆とタイミングをずらす?』


 多人数と一緒の食事は平気かどうか、ということね。俺はもうずっとそれだから忘れそうになるけど、人が多い場所が苦手とか、静かに食べたいって人もいるからな。


「そこは彼次第になるかな。どちらも対応できるようにしてくれると助かる」

『了解。あと何か注意することはある?』

「そうだなぁ……。本人がどう思っているかはわからないけど、あまり異星人というのは言わないほうがいいのかな」


 それを気にするタイプかはわからないが、触らぬ神に祟りなしとも言うし、もう少し関係性が打ち解けないとわからないこともある。

 それでなくても文明、文化の違いから何がアウトか不明なことも多い。どこで、何が地雷になるかわからないから、危なそうと感じることは避けておくのがよいだろう。


『子供たちには注意しておくわ』

「そうだね」


 それでもまったく触れないというわけにもいかないだろうし、子供たちも困惑してしまうだろうから、せいぜい遠い国から来た人感覚くらいがいいんじゃないかな。


『でも思い切ったわね。夕食一緒にとるかもって』

「マギ研究所では、毎食ほぼ一人か二人だったそうだから、そろそろ多人数行動もいいんじゃないかなって」


 今日突然やってきて、いきなり家庭訪問じゃないからね。ここまで研究所のほうで、観察し、食事も問題なく、ついでに子供たちが一緒で問題ないだろうとある程度信用とれているからこうしているわけで。

 ……さすがに、危ないかもしれないと思っている人間を、家族の晩餐に連れていかないぜ?


 まあ、本当のところは謎ではあるけど。子供たちには安全装置と発信機を携帯させておく。ニーゴ君が、突然攻撃してきて子供をさらうとか、そういう場面は想像できないんだけどね。

 わからないことが多いから用心はしている。


 連絡を終えて通路に戻ると、ニーゴ君とリンちゃんが何事か話し込んでいた。


「家に連絡した。何を話していたんだ?」

「家族の話」


 リンちゃんが答えた。


「うちには十二人の兄弟姉妹がいるってこととか。ニーゴは、自分の兄弟が何人いるか知らないって」


 そうなのか、と視線を向ければ、ニーゴ君はうなずいた。リンちゃんは首を横に振る。


「そんなことあると思う?」

「大勢いたらわからないかも」


 俺はフォローする。記憶の齟齬(そご)があるんだ。数人だったとしても、わからなくなることはあるかもしれない。……俺も本音で言えば、リンちゃんと同じく半信半疑だったけど。


「兄弟がいたんだな」

「ええ。同じような顔の兄弟が」


 双子、いや三つ子、四つ子かな? 何人いるかわからないが、ひょっとしてクローンだったり?

 ベルさんの人工生命体説が、また一歩正解に向けて前進してしまったかな。


 もっとも、同じ顔の兄弟がたくさんいたとしても、それでクローンと決めつけるのは早計だ。

 もしかしたら鉄星人は、一度に複数の子供を産むのかもしれない。俺たちと同じ人型をしているから、つい『人間』の常識で考えてしまいそうだけど、根本的に別の種族と考えるのが現時点では正しいと思う。


 そもそも、ニーゴ君、今は男の子の姿だけど、女の子の姿になれるって話だし。マギ研究所の研究員から聞いた話で、まだ女の子版ニーゴを俺は見ていないが。

次話は明日、水曜日更新予定。

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