空に浮かべる青黄赤
空高く雲消え去れば秋近く
秋空哀しく冬空寒く
春の霞に梅雨空暗く
夏の晴天暑さ厳しく
青春語り夏ばかり
暑さを違える熱い日々
時代の熱量追想語るに熱く
陽気にはしゃぎ雨ニモ負ケズと
旅路に海から吹く風山を越え
冷気に触れて熱気に触れて
青き上見て夏空浮かぶ雲厚く
気を膨らませては雷落ちる
大気の揺れ幅大きく泣き崩れ
他人を巻き込み荒れ狂う嵐
渦中に気付けば皆静まり返り
かまってちゃんは暴れ出す
大人しくなり恥だと知れたか
過ちに照れるも晴々した顔
恋が冷めたか乾いた心に風が吹く
湿った頬には心地よく
夏の匂いを吹き消して
恋にも実りを求め出す
道すがら大きな向日葵を揺らす風
不安になったか支柱を添える
知らぬ家人の心が見えた
陽も陰り青に紅さす夏の終わりに
上を向いたら高い空
■あとがき
先日 みなはら様の詩に記された話に感化され、更新されない追記ばかりの拙作連載『落ち葉拾い』ではなく、久々に短編としての詩を投稿してみようかと思い立ちました。
『最期の挨拶』
作者:みなはら
https://ncode.syosetu.com/n4255jl/
本作はあらすじにも記した以下。
【青き春と赤っ恥、若さ故の感情の起伏を夏の天気と重ねては、過ぎ去る日々は信号の如くに速度を変える。】
これの解説を信号機で表する事に……
【青】
若い頃には不安定な空のように気圧の変化にも心を曇らせ涙雨を流しては、ケロッと翌日には腫れた顔。
【黄】
少し大人に周りを注意して見るようにもなれば、それまで気付かなかった風景の中にも人の心が見えて来る。
【赤】
立ち止まり振り返るも上を見れば、まだまだ悠久の空の高さに未熟を感じる。
という、人は成長と共に見える世界の時と色を変え行く様を表現してみました。
今後も時折こうした短編としての投稿もして行こうかと思いますが、拙い詩をお読みいただきありがとうございました。
(ノ_"_)ノ 折にも寛容な目で気長なお付き合いよろしくお願い致します。