進展
ある時から自分が彼女に惹かれていることに気づき始めた。彼女が他の男性と楽しそうにしているのを見るたびに胸が締め付けられた。このままではダメだと思い彼女と距離を取ることにして仕事に集中していた。勿論何かあったわけでもないので離れていれば特に気に止める事も無く日々が過ぎて行った。
ある日彼女の担当の仕事に私が参加する事になってしまった。普通に同僚として話をして仕事をこなしていたが段々と好きな気持ちが大きくなっている事に私は気づき始めていた。しかし彼女は28歳私とは10歳も歳が離れている。何も起きやしないだろうと思いながらも彼女と2人きりの車内で緊張をして上手く喋れないでいた。「小林さんは何か趣味あるの?」自分でもビックリするぐらい関係のない質問を投げかけていた。彼女は「えーと、休みの日はパンを作ってます。あと漫画が好きですね。」困ったように答えてくれた。それからは漫画の話をしながら次の仕事場に向かって車を走らせていた。私の心は何だか初めて恋をした男子の様に緊張と嬉しさで不思議な気分になっていた。その日は何だか仕事に集中出来ずに帰宅した。数日後、家に完結している漫画本がある事に気づき彼女にメールをした。「読んでない漫画があるんだけど、良かったらいる」何でこんなメールを送っているんだろうと思いながらも返事を待っていた。「それ気になってたんですよね!欲しいです!」彼女の返事に浮かれている自分がいた。「じゃあ今度持って行くよ」そう返事をすると「ちょっと職場で貰うのは気まずいので、、私が貰いに行きますよ」と返事が来た。何で気まずいんだろと私は思いながらも「来てもらうのは悪いから俺が最寄りの駅まで持っていくよ」とメールをした。「じゃあその後お昼でも食べませんか?」、、、、えっマジっと動揺しまくり、どういう事だろう単純にお礼?みたいな感じかなと思い「いいですね!行きましょう」と返事を返した。