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ピンクな夜に囁いて  作者: 楓 海
9/12

悪意

 読んで戴けたら倖せです。(* ´ ▽ ` *)ノ

 ずるずると引き摺られている感覚で暁人は目を覚ます。


 暁人が上を見上げると真剣な顔の夕霧と目がかち合う。


「わっ! 」


「ワッ!」


 次の瞬間暁人の尾てい骨から鈍い痛みが脳天を貫き、暁人は悲鳴を上げた。


「あんぎゃーーーーあっ!! 」

 

 暁人にしては普通の叫びである。


 暁人の胸に腕を回してベッドに運ぼうとしていた夕霧は、突然暁人と間近で目が合ってしまったので、手を離してしまった。


 尾てい骨がなんの抵抗も無く床に打たれた振動が暁人の二日酔いの頭を直撃した。


 暁人は頭痛に響くので声を抑えて呻く。


「ひぃぃーーーーーーー··········」


「ごめんねえ、だいじょうぶう? 」


 夕霧は膝をついて暁人の横顔を覗き込む。


 暁人は呼吸を整えると、ゆっくりその場に座り込んだ。


「ねえ、もしかしてワザとやってる? 」


 昨日から投げ飛ばされ、顔面を打ち、今日は尾てい骨から二日酔いの頭を直撃されて、さすがに悪意を感じた暁人だった。


 しかし夕霧は意味が解らずきょとんとしている。


『だよねー············

 悪気はないよなあ···········』


 夕霧をぐでんぐでんに酔っ払わせて脱出する計画は暁人のゲロと一緒にトイレに流されて消えたのを思い出し項垂れた。


「アキト、二日酔い辛そう···········

 今お味噌汁作ってあげる」


 夕霧はそう言って部屋を出て行った。


 暁人はのろのろと立ち上がり、シャワーを浴びた。


 髪を拭きながら部屋に戻ると、部屋はすっかり片付けられベッドメイキングもされている。


 ほどなくして夕霧がトレイに味噌汁を載せて戻って来た。


「いい匂いだな」


「そうでしょーぉ、アタシぃお味噌汁には自信あるんだよねー」


「某有名会社のインスタント味噌汁と同じ匂いだな」


 暁人が訝し気に夕霧を見ると、テーブルに器を置きながら夕霧は冷たく言い放った。


「気のせいよ」


「ねえ、あれだけ飲んで二日酔い知らず? 」


 夕霧は何事も無かったように言う。


「おじいちゃんの遺言で、酒は飲んでも飲まれるなって」


「はあ············」


 暁人は改めて夕霧に負けたと思った。

 

 テーブルを挟んで二人は味噌汁を啜った。


 味はどう味わっても某有名会社のインスタント味噌汁の味だった。


 暁人はほとほと困り果てて言う。


「あのさ、オレこのままここに居たら、マジで飛んだってことで、無条件でクビになって職()くすんですけど·········

 しかも極悪人て事で晒されるオマケつきで」


 夕霧は満面の笑みで答えた。


「大丈夫う、そうなったらアタシの旦那様に永久就職させてあげるう」


「真面目に悩んでいるんですけどお」


 暁人は大きなため息を吐いた。




 その夜、康太は里緒の店で「ギャラクシー」の店長冬馬と電話で話していた。


「じゃあ、暁人さんは今日も来てないのかい? 」


「こんな事は初めてなんですよ

 携帯に掛けても電源切ってるようで繋がらないし、昼にアパートに行ってみたんですが、郵便物もそのままで、帰ってないみたいでした

 だが、あいつは飛ぶような奴じゃ無いんですよ」


「どっか女の処にしけこんでるってことは·······? 」


「あいつはこの業界では珍しいくらい身持ちの硬い奴で、有り得ないですね」


「解りました

 有り難うございます、冬馬さん」


 康太は通話を切った。


「康太、どうだったの? 」


 カウンターに座る康太の隣に里緒は腰掛ける。


「今日も無断欠勤してるそうで、家にも帰ってないらしい········」


 里緒は眉をひそめる。


「ねえ、康太

 あたしはちょっと腑に落ちないねえ

 一緒に飲んで見て思ったんだけど、暁人さんて人は凄く真面目にあたしには見えたよ

 突然なんもかもほっぽりだして消えちまうもんかね」


 客商売をしている里緒の、人を見る目が確かなのは康太も認めていた。


 康太は顎に手を当て、考え込むように言う。


「俺もそうおもうわぁ··········」


「ああもう!

 あんたは考え込むなんて柄じゃ無いだろ! 」


 康太はストゥールを降りた。


「消える前の暁人さんの足取り調べてみるわ

 ちょっくら行って来る」


「待って、康太

 あたしも行く! 」


 里緒は慌ててストゥールを降りて康太の肘を掴んだ。


「あたしも気になってしょうがないんだよ」


「しょうかねえなあ、お前は·············」


「あんたもね」


 里緒はにっこり微笑んで康太の腕に自分の腕を絡ませた。





 読んで戴き有り難うございます。(*- -)(*_ _)ペコリ


 最近、ヴィジュアル系バンドの零〖Hz〗(ゼロヘルツと呼びます)の動画にはまっています。

 若い男の子がきゃぴきゃびしてるの観るのがほんと好きで、動画観ながら萌え萌えしています。

 やあ、この世の宝です。 

 生き甲斐です。

 いいなあ、男の子。

 息子欲しかったあ。

 ても、娘に言われるんですよ。

 「母さんが、息子いたら人格が歪むから」

 ですよねー、多分ロックの英才教育に始まり幼い時から化粧に目覚めさせてたでしょうね。笑

 当たってるから何も言えません。笑笑

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