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誕生とは奇跡である。

どうもお餅サンドです。


実は前から投稿していた別アカウントがあったんだけど、ログインのパス忘れちゃって新しくアカ作り直しました。◀️◀️くそアホ


この小説はアルファポリス様に掲載中のものを、少しだけ改投したものになります。

先が気になる方はぜひそちらへ!


誤字が多いけどそこはまあ、察してください



さて、記憶が戻ってから結構経ったと思う。


とゆうのも、 延々真っ暗で本当に何もすることが無いのに加えて、疲れるのかなんなのか、少し考え事をすると本当に直ぐ眠たくなる。


だから時間がどれだけ経ったかまったくわからないんだけど、最近あることができるようになった。


それは周囲の声を聞くこと!


俺の体の聴覚が覚醒してきたらしいんだ。


まだ水中で音を聞くみたいな、声全体にモヤがかかったような声しか分からないけど、やることがない俺にとって集中出来ることはありがたい。


起きてる間はずっと外の音を聞いている。




ーー

ーーー

ーーーー



さらにあれから数ヶ月が経った。


この数ヶ月、外の音を聞いててわかったことといえば、言語は地球のものとは違うらしく、全く聞いた事のない物で理解は出来ないのと、姉が2人と兄が1人は確実にいるらしい!


(地球の全ての言語を知っている訳でもないので多分。とだけはつけておく。)



それと、俺の母親は多分めっちゃ優しい女性だ!


母親の声が1番大きく…てかうるさいくらい聞こえるからね。


家族たちとの接し方が常に緩くポカポカするような優しい口調で話しかけているから、多分大当たりの家族の元に生まれて来れたんだと思う


まぁ、まだ生まれてはないけどね。




そして聴覚以外にも日課となっていることがひとつ。


それが魔力の操作だ!


神に説明されたんだが、この世界は魔法があり、人だけでなくほとんどの動物が基本的には使えるとの事


そんでその魔力は、その人の資質により最大値はあるが、使えば使うだけ増えていくらしい。


とゆうより、使い切ると、次に回復した時に前よりほんのちょっと体内魔力が増えるみたいな

話を聞いた時は「そんな、筋トレかよ!」って突っ込んだのを思い出すな。



でもその事実は、この世界の人たちには知られてないんだってさ。


しかも俺は、神様から直接転生させてもらった影響で、魔法への順応度が高く、莫大な魔力を保有できる器があるらしい


どうしてもそうなるんだって。さすが神だよね。


と、そんなわけだから前から魔法の練習を開始した訳だが、これが本当に思った通りにいかないいかなかった。


まず魔力を感じるところからだが、これが意味不明すぎた。


集中して体内に流れる魔力を感じようとするが、母さんの鼓動や、外での話し声しか聞こえてこず、魔力なんて全くわからんのだ!


今の、魔力がわかった俺から例えるとするならば

んー、血液の中のヘモグロビンと白血球の違いを感じろ!

と言われるような感じだ!


(ごめん盛った。)


まあとにかくむずかったが、せっかくだから魔法は是非にでも使いたかったじゃん?


田舎生活はめちゃくちゃ楽しみだけど、魔法のことを聞いたからには憧れがある。


やっぱりワクワクするでしょ? 地球に魔法なんてないし漫画とかアニメの世界の出来事が出来るってなったら興奮するじゃん!


だから毎日魔力を感じる練習してたら、ある日突然だ


体の外側から謎の発熱を感じて、俺の体を熱が包み込んだ。


おそらくは母さんが魔法を使ったんだと思うんだよね、優しく俺を包み込むような熱は、俺の体中を駆け回って、 その日から俺は魔力を感じる事ができるようになった!




ーー

ーーー

ーーーー





実はその時、母親は喉が乾いたので自分の水魔法で水を出して喉を潤していたのだ!


普段はメイドたちが飲み物を持ってきてくれるのだが、その時はたまたまメイドたちが近くに居らず、いちいち呼び出すほどのことじゃないと思って魔法を使った。


それが体内の赤ちゃんの魔力を活性化させるトリガーとなったことは気づかなかったが、それからというもの、体内から微弱な魔力を感じることが度々あったらしい


「あら?まただわ」


母親は父親に相談して話した結果、胎児の子が魔力を動かしているということで決着はついた。


このことで2人は大喜びで、「この子はきっと貴方よりも優れた魔法使いになるわね!」


「ふふ、あのねぇ僕は一応剣士だよ? 僕よりも君の才能を継いだんでしょ? 」


なんてイチャイチャのネタにされたのである




ーー

ーーー

ーーーー





ーー数ヶ月後ーー


魔力を感じることができてからだいぶ時が経った今日、いよいよ俺は生まれるらしい!


母親の子宮が段々と収縮してきて、俺の体を徐々にだが押し出すような動きをしてるんだ!


俺も最初は焦ったが、外では聞きなれない数人の女性の声が慌ただしく流れており、あぁ、これが出産なんだね


と、感慨深くなった


めちゃめちゃ退屈だったし、早く外を見たい気持ちは山々だが、とはいえ10ヶ月もここにいたことになるんだからな

ちょっと寂しい気はする。


だが、そんな俺の感想などどうでもいいのか、 母親の子宮が一段ときつくなったり緩くなったりを繰り返し始めた。


これは知識として知っている本陣痛ってやつだと思う


つまり母の体が、いよいよ俺を本気で生み出しに来てるのだ!


ギューギューと押し出される俺はなんの抵抗も出来ないまま、されるがままで母親の体内を進んでいき、そしてとうとう母親の体から外に出た!


肌に触れるひんやりとした外気、そっと俺を抱き抱える母親の温もり、そして何より、ぼやけてほとんど何も見えないが、強烈な光と共に数多の色彩が俺の開いた目に入り込んできた!


なんて言えばいいか、本当に言葉にはできない圧倒的感動と、あまりの美しさ、そしてそれを持ってちゃんとこの世に生まれたんだなと理解して、自然と涙が溢れていた


「オギャー、オギャー!」


あぁ、赤ちゃんが産声をあげるのは、多分この景色に感動して、そして生まれてこれたことが何よりも嬉しいからなんだなぁ~。


なんて柄にも無いことを思った次第であります。




陽暦324年 5月13日 ドリス王国南西のド田舎領。センバート男爵領にて、後の世界に発明王と名を轟かす事になる転生者は、ひっそりとこの世に産み落とされたのである。

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