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雑貨店員の秘密

どうもお餅サンドです。


実は前から投稿していた別アカウントがあったんだけど、ログインのパス忘れちゃって新しくアカ作り直しました。◀️◀️くそアホ


この小説はアルファポリス様に掲載中のものを、少しだけ改投したものになります。

先が気になる方はぜひそちらへ!


誤字が多いけどそこはまあ、察してください


色々と作るために木材を買い込んで木工店を後にする。


その後は適当に町をふらふらしていると、ある家の窓に看板が立てかけられており、『雑貨』とだけ書かれた場所を発見した!


(何このいかにも面白そうな場所!)


本当に物を売る気があるのかもよく分からない、言わばシャッター街の「え?どうやって続けてるの?」て思う被服屋みたいな雰囲気を感じる。


なんか秘密の名店みたいな雰囲気で、エモいな。




ギィィーーー


なんだかワクワクさせるような音を立てながら、扉がゆっくりと開く。


店内はそこまで広くはなさそうだが、陶器の器や木炭、髪飾りや、ちょっとしたインテリア、謎の樽、本当に色んなものが置いてある


雑貨屋と言うだけはあるな。見るだけでワクワクしてきちゃうはこれ!


「あのー、やってますかー?」


無人の店内に声をかけると、カウンターの奥にある扉が開き、室内だというのに、ローブにフードを被った、いかにも魔女のような格好の婆さんが出てきた。


「おや、これはこれは、ノアール様じゃないかい、私はこの店の店主、『エルサーラ 』 この町では、皆からおばばと呼ばれとる」


「どうもお邪魔してます。ノアール・センバートです!」


店の店主は見た目通りのおばあちゃんなんだけど、もうこんなところにまで俺の噂は届いてたか。


本当、人の口は止められないというか、田舎の情報網には驚かされる。



「まぁ、しっかりした子だねぇ」


「ふふ、何事も最初が大事だからね」


「ホッホッホ、違いない! ここには色んなものがあるからね、ゆっくり見ていくといいよ!」


「あぁ、そのつもり」



見た目はあれだが、結構フレンドリーな人だったな、さすがはこの町のおばばだ、町人の色んな相談にのってるんだろうな。


人生経験が豊富そうに見えから凄いよな。


そんなことを思いつつも、俺は店の雑貨を見て回る。


て、やっぱり色々ありすぎる!


木製の食器やら漢方みたいに干された葉っぱ、そしてまだ縫いかけの雨具。これはポンチョみたいなやつだな。


とにかくここには色々ありすぎるだろ。


適当に歩きながらエルサーラに商品について色々と聞く中、とある物が気になった


それはどこにでもあるような壺で、エルサーラに聞いたところ「あぁ、それは私の故郷の方で作ってる調味料さ!」といった。


(こんなの開けるだろ!)


そう思い、恐る恐る蓋を開けると、真っ黒な液体が鏡のように俺を映し出し、僅かに遅れて鼻にツンとくる匂いがした


「これは……ソースだ…」


もしやと思い他の壺も見てみるが、他2壺も全部ソースだった


「婆さん、この黒いのってどんな料理に使うソースなの?」


「おや、目の色が変わったねぇ。 私の故郷の集落では色んな食べ物に使ってたたねぇ。」


「へー、てことはこれ、婆さんが作ってるの?」


「ああ、まぁその見た目だからなかなか売れずに私しか消費しないけどね」


(マジでか? こんなの大当たりだろ!)


「これ買うよ!いくら?」


「横にあるお玉で3すくいで銅貨1枚だよ!」


ツボの横に置いてある、大きなお玉をさしてそう言う


「え?安すぎない?」


「あんたはほんとに変わった子だねぇ、まぁ年寄りの道楽でやってる店だ、利益なんかなくていいのさ」


「へー、俺としては嬉しいけど、定期的に買いに来るから、作るの辞めないでね?」


「あぁ、それならまた適当に作っとくよ」


あれ? お玉3すくいは良いんだけど、何に入れればいいんだ?


「ばぁさん、これは何に入れればいいの?」


「クックック、ツボの隣に小坪があるだろ? それも買って入れればいいさ!」


(な、利益要らないんじゃないの? )


て言ってもまぁ当然か、利益はなくても損はしないから店続けれてるんだろうし


とゆう事は、俺も度々ここで買い物してお金落として、まだまだソースを作ってもらはないとな!


そんなことを思いながらも、ソース壺のすぐ隣の棚に置いてある小坪に、ソースを6すくい入れて計銅貨9枚になった


ソースだけで言うと約200円1リットル無いくらいになったからコスパもかなり良いな!


めちゃくちゃいい買い物させてもらったんだが、もう一つだけ気になることがある


「もうひとつ聞きたいんだけど、婆さんってなんで魔法使ってるの?」


俺がそう言うと、婆さんが少しだけピクッ!として笑いだした


婆さんのニヤニヤ顔を見て、失礼ながらも

(おいおい婆さん、そんな笑い方したら子供は泣くぞ!)

と思ってしまった。


いやだって、もう完全に魔女のそれなんだよ!


「ホッホッホ、あんたは、魔法の素養がかなり高いみたいだね!まさかこれに気づかれるとはねぇ。

これを見破った人間はあんたの親以来だよ。ふふ、鷹の子は鷹ってわけかい。」


親?俺の親ってデイリス父さんとテスナ母さんの事か?


「どーゆー事?」


頭に疑問符を浮かべる俺が面白いのか、エルサーラは益々笑顔になって教えてくれた。


「あぁ、実は人前に出る時は変身魔法を使って姿を変えとるんだよ、巧妙に隠してるからバレることはないと思ってたんだが、私がこの地に来て何ヶ月かした頃に、領主夫妻のお2人が町に挨拶をしに来てねぇ、この極薄い魔力に気づかれたのさ。」


(へ、変身って凄すぎるだろ! なんだよその魔法!個人魔法だな?)


「そんな凄い個人魔法があるんだね、でもどうして変身なんてするのさ」


「そうね、これを見ればわかるわよ」


先程とは全然違う、若々しい声と口調で婆さんがそういうと、どんどんと顔が歪んでいき変身が解けていく。


「これは、すごいね、婆さんがお姉さんになった」


まさに息を飲むとはこの事だね


返信を遂げたエルサーラは、若々しくて、何より超絶的な美人なのだ!


淡く色の抜けたブロンドヘアーを後ろで髪留めで束ね、整った顔には大きくパッチリとした目と厚すぎず薄すぎず、超ベストな厚みのぷっくりと可愛らしいピンクの唇が付いている。


まぁ、これだけでも滅茶苦茶凄いんだけど、さらに俺を困惑させていることがひとつ


エルサーラの耳が、長く尖っているのだ。


「ふふっ、お姉さんって呼ばれるのも嬉しいけど婆さんであってるわよ? エルフは長命だから、この見た目でも100歳は超えてるもの」


(お、おう。てか喋り方まで変わるんだね。 てかまじで美人だな)


「やっぱりエルフなんだ、ビックリした」


ウチにある本には、エルフやドワーフや小人なんかといった種族もいると書いてあったが、いかんせん俺が外に出たことがなかったので初めて会ったのだ。


それに、そういう本には必ず書いてある一文があった。


亜人種は数が極めて少ないため、人前には出てこないことが多い。


という文だ。


まあつまり、人が悪さをするから隠れてるってのを皮肉ってるんだと思うんだけどさ。


まさかそんなにエルフにこんな田舎町で会えるとは面白いよな!人生って。



「じゃあ、あのソースはエルフの里で作られてるやつなんだね」


「えぇ、そうよ! エルフ族の伝統的なソースなの!

それにしても、あんたもよく気づいたわね」


「まぁ、魔法は日常でよく使ってるし、変身魔法は全身を魔力で覆うんでしょ? それだといくら隠しても流石に魔力を感じるからね」


「変身魔法の原理まで…それに日常で魔法を使うなんて、人間はあまりしないわよ?」


(あぁ、やっぱりそうなんだ! 薄々気づいてはいたんだけどさ)


「やっぱりそうなの? こんなに便利なのに?」


「えぇ、人間は、魔法=攻撃魔法!って考え方が一般的なのよ? それに、日常で魔法を使うって人間にとっては難しいことだしね、魔力操作とか魔法適正とかまちまちだし、村人は魔力量が少ないから、そこまで変わらないしね」


あぁ、俺は神様のおかげで魔法は全適正あるし、魔力操作も産まれる前の、母さんのお腹の中にいる時から練習してたからな。


「そうなんだ、まぁ使えるものは使うよ、便利だし」


「ふふっ、魔法に対しての考え方がエルフと同じね!そうよね!魔法って便利よね!」


「うん」


(てゆうか、まじで別人だな。 それなのに話してて違和感がないのが不思議なんだけど。)


「でも、そんなに美人なんだから、変身魔法なんて使わなくてもいいんじゃないの?」


俺がそう聞くと、一瞬エルサーラの顔に影が指すとでも言うのか? ちょっと曇った気がした


「そっか、坊やは今日初めてお屋敷を出たんだもんね」


「うん、そうだね」


「これはエルフに限らず、ドワーフや小人、巨人族なんかにも言えることなんだけどね、 私たちみたいな数の少ない亜人種は、人に見つかると悪い奴らに捕まって奴隷にされちゃうのよ。」


あぁ、やっぱりそうなんだね。俺はちょっとデリカシーのないことを聞いたんだな。


確かに地球でも、珍しい動物とか昆虫、爬虫類なんかは、飼育用に高値で売買されて数が減って絶滅危惧種に指定されたものも多かったな。


センバートとゆうある意味閉鎖されたこの土地で、気ままに田舎生活をしては居たけど、人の世界だからな。


暗い部分はどうしても存在はするらしい。


「ふふふ、そんな深刻な顔をしなくてもいいわよ、この国は元々奴隷制が無い国だから私達も多く来ているし、王都にも私の知り合いが居るくらいよ? それに、ここはさらに温和な場所だから、特に困ったことは無いわ!」


あぁ、そう言って貰えるとめちゃくちゃ嬉しいし、何よりもここをそんな良い場所にしてきた父さんと母さんが誇らしい。


その後も少し世間話をして、俺はエルサーラの店を後にした。


いやぁ、やっぱり長寿なだけに話が面白かったな! また絶対来よう!



ーー

ーーー

ーーーー



「あノア!こんなところにいたんだね」


ある程度街を見終えたので、町の広場に向かってる途中でダリル兄さんに声をかけられたのだが…


「兄さんモテモテだね! お嬢様方はじめまして、ダリル兄さんの弟、ノアール・センバートです。お見知り置きを」


ダリル兄さんの周りには、同年代の女の子何人も集まっていた、


まぁ、姉さん達も兄さんもかなりの美形だからな。


エルーナ姉さんはおっとりとした少し垂れた目に可愛らしい薄い唇、身長も割と高くて12歳のいまで165cmはあると思う。


シア姉さんはキリッと凛とした目に艶のあるブロンドでスラッと伸びる手足はながくスタイルがいいし、本当あの性格が無ければめちゃくちゃ好物件と言うのか、本当に残念だ 服も男物しか着ないし。


兄さんも、母さん譲りの軽いタレ目でゆったりとした雰囲気を醸し出しているし、本当に10歳?と思うほどの落ち着きようだ。


まぁ、そんな俺も両親のおかげで見てくれは良い。


目は父さんに似たのか若干切れ長で、顔つきはまぁまだな。

小さいからなんとも言えないけど可愛らしい部類には入ると思う。


ちなみにエルーナ姉さんの髪色は母さんと同じレディッシュ、赤毛だ。ダリル兄さんは白身の強いブロンドで、俺は結構珍しいストロベリーブロンドという、まぁピンクだな。



「ノア、このあとはどうするんだい?」


そんなモテモテの兄さんが、助けてくれと言う目で俺を見つめてくる。


普段は真面目で読書とか好きなタイプの兄さんだけど、意外とイタズラとかしてくるし、俺もよく引っかかってるんだよな。


「ん~俺はそうだな、お昼だしどこかに料理を食べに行くよ、お腹すいたから」


ここは助けておこう! なんか仮を作っとけば何かあった時に助けてくれるはずだ。


「そうかい?僕も一緒に行っていいかな?」


「うん、そちらの方々には悪いんだけど1人は寂しいし、2人で食べる方が楽しそうだからね。」


俺はちょっとだけ目をうるうるさせながらそう言ってやった!


これで兄さんの周りにいる女の子たちが俺を批難することは無いと思う。たぶん。


「そーだね!なら一緒に行こうか!」


「うん!」


「というわけなんだ、悪いんだけど、兄弟水入らずでいさせてくれないかい?」


兄さん言葉と、俺のうるうるとした表情に当てられたのか、周りにいた女の子たちは


「も、もちろんですわ!」

「弟さんにしたわれているんですのね?」

「ぜひ楽しんできてください!」


なんて言って、どこかへ行っちゃった。



「ノア、ありがと!助かったよ!」


「まぁいいよ、これは仮だからね?」


「あ、そうゆう狙いだったか!」


ふふ、兄さんには何かあった時の弾除けになってもらおう!


そんな事を思いながらも、俺はダリル兄さんと男二人でエルサーラに聞いた食事処へ歩く。

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