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※登場人物一覧


※読まずとも支障はありません。また本編未読の方にも問題ない様、ネタバレにならない程度の情報量に抑えてあります。


 ・ナリカラ総督府

イルム

 魔王と人間の間で生まれた人魔のハーフ。父親である魔王はイルムの母を正式な妻と認めなかった為、庶子として扱われている。

 あらゆる言語を理解できる翻訳魔法を使いこなす一方、それ以外の魔法の扱いが下手な上に身体能力も魔族としては高くない。高位の魔族からは陰で落ちこぼれと見下されており、異母兄のドゥルジに至っては公然と(あげつら)っている。

 趣味は読書で、特に史書や戦記を多く読んでおり、軍制や戦術に明るい。一方で人心に(うと)いところがある。


アミネ

 魔法を使いこなす女屍食鬼(グーラ)。薄紫の髪と灰色の肌を持つ。

 何事にもやる気を見せない性格だが、戦闘時は感情を動かす事無く相手をほとんど一方的に屠る冷酷な実力者。元はカシィブ公に仕えていたが、イルムの護衛兼世話役となるよう命じられて以降は彼の傍に居る。

 イルムと彼女が使役する二頭の一ツ目馬の世話をしているが、当の主人の世話は全くしていない。



 ・オルベラ氏族

クムバト

 ゴブリンの国であるナリカラの、北東部地域を支配するオルベラ氏族の長。府主教も兼ねた聖職領主であり、修道生活を経験した物腰柔らかなゴブリン。魔族に従順な態度を示してきたオルベラ氏族の方針を常に堅持している。


ノリス

 オルベラ氏族領主の一人でクムバトの叔父でもある。甥クムバトと同じく荒事が得意とは言えない性格。


ゲガルクニク

 “向こう傷”の二つ名を持つ、オルベラ氏族随一の武を誇る褐色のゴブリン。綽名(あだな)の通り、額に大きな戦傷が走る強面の血気盛んな武将。


スピタカヴォル

 白肌と穏やかな笑みが特徴なゴブリン。主教位を持つ聖職領主だが、オルベラ一の狡猾者と評され軍の指揮もお手の物な油断ならない有力者。



 ・エグリシ氏族

スラミ

 要塞都市ディアウヒを治める、ナリカラ北西部の最有力領主。ナリカラが魔族の属領である事を受け入れつつも、最早滅んだも同然であるナリカラ王家への忠義を捨てていない。


ギオルギ

 エグリシ氏族で一二を争うナリカラ中部の有力諸侯。威厳ある武将であり、実力も確か。エグリシ氏族の例に漏れず、王家への忠誠心は未だ消えていない。


エレクレ

 ギオルギに並ぶ大領主にして“沈黙”の異名を持つ非常に無口なゴブリン。戦巧者として知られる有能な武将。



 ・ロムジア氏族

アスピンザ

 ナリカラ南西部の氏族ロムジアの長。古強者といった印象を受ける武将。

 山岳に鍛えられたロムジア氏族ゴブリンは精強で知られ、民兵ですら歴戦の空気を漂わせている。



 ・ザリャン氏族

バガラン

 ザリャン氏族の大将軍。魔王軍に従軍した経験があり、それを元にザリャン氏族の軍制改革を行った。主君であるカルスに絶対的忠誠を誓っている。


アニ

 バガラン将軍の弟子として彼の副官の様な立ち位置に居る若いゴブリン。未だ指揮能力は将軍程ではない。


カルス

 ザリャン氏族の長。魔族に対する反乱を決行し、ナリカラを我が物にせんと他氏族を次々に併呑している。バガランの一番弟子として彼の薫陶(くんとう)を授かった軍略家。


サディン

 “黒狼(シャヴィマゲッリ)”と呼ばれるザリャン氏族の有力者。ゴブリンのイメージを一笑に付すような、美麗な顔立ちと頭一つ抜けた体格を持つ。武と弁に長けたゴブリンだが、不気味な印象を(ぬぐ)えない雰囲気がある。カルスからも食えない相手として内心警戒されている。



 ・魔族五公

シュルフト公

 魔族領域北西部を治める竜王。

 魔王軍でも一二を争う精強さで知られる竜族の軍勢を率いているが、魔王死後は人間相手に積極的な軍事行動を起こしていない。姪に当たる魔王第二子のピュートーンを次期魔王に推している。


スブムンド公

 魔族領域南西部を治める山羊頭の悪魔。妖精や怪物を率いている。

 次期魔王には魔王第一子のドゥルジを推しており、同じくドゥルジを推すラトンク公と協力関係にある。が、人間に苦戦するラトンク公へ軍事支援を行う代わりに莫大な贈賄を求めるという(いびつ)な関係に過ぎない。


ラトンク公

 魔族領域西部を治める吸血鬼。常に両目をぼろぼろの包帯で覆っている。

 亡者の大軍を(よう)し、魔王存命時は魔王軍の先鋒を何度も務めたが、人間達が亡者対策を進めた事と領地が人間諸国への突出部と化した事から苦戦が続き今では防戦一方。

 ずるずると後退する戦局の打開策として魔王軍の大反攻を求め、ドゥルジを次期魔王に推している。


カシィブ公

 魔族領域南部を治める砂漠の女王。絹の長衣に身を包み顔も目が描かれた布で隠している。

 配下の種族事情から五公の中で最も弱兵揃いと言われるが、彼女の支配する領地は魔族の支配領域で最も広大で豊かとされ、抱える兵力は魔王軍でも最大規模。蛇人など配下に腕っ節の強くない種族が多い欠点を数の暴力で補っている。

 次期魔王には、甥でもある魔王第三子のアポピスを推挙している。イルムは総督任命まで彼女の下で気ままな生活をしていた。


ヴルカーン公

 魔族領域北東部を治める巨人族の王。たっぷりと蓄えた髭が特徴で理知的な印象を受ける巨人。

 荒事を好まない性格だが、それに反して彼の巨人軍団は魔王軍内で大いに活躍し魔王軍屈指の武力集団として名を馳せている。魔王の死後は領地が人間諸国から離れている地理を活かして極力戦いを控えており、次期魔王選考にも沈黙を守り続けている。



 ・次期魔王候補

ドゥルジ

 魔王第一子。ぬらりとした銀髪と光を通さない黒炭の肌を持つ男。

 魔法に長け、保有する魔力も飛び抜けており変身魔法で女性の姿にもなれる。近衛隊に相当する魔王軍ファウダー守備隊の司令官として、魔王軍の首都ファウダーに居座っている。

 魔族の間では表立って触れられる事の少ないイルムに対し、常に悪い意味で堂々としており嫌味や小馬鹿にした態度を欠かしていない。


ピュートーン

 魔王第二子。シュルフト公の姉を母に持つ竜の姫。普段の見た目は龍人(ドラゴンメイド)に酷似しているが、竜の姿も取れる。

 父親である魔王から、魔王が所有した宝を管理警固する責任者、宝物管理官に任じられ今も職務を全うしている。魔王の子で最も武力に長けており、また真っ直ぐな性格から民や兵からの人気が高い。


アポピス

 魔王第三子。蛇の目と鱗混じりの肌にくねる長髪を垂らした策謀家な男。カシィブ公とは叔母、甥の関係。

 魔王より魔王軍主計長官に任じられ、絶望的に滅茶苦茶だった財政状況や兵站を見事に纏め直し体裁を整えてみせた。しかし、財務能力や裏工作はかなりのものでも、戦闘能力に限っては素養と伸び(しろ)こそあれど未だ評判が今一つである。



 ・人間諸国

エルガ

 冒険者の集う都市クロムの近郊で川での漁などで糊口を凌ぐ人間の女性。

 薄幸の美少年にも見える中性的な美女だが、他者に心許さない、吹雪を思わせる冷たい雰囲気の冷徹な人物。傲岸とも暴力的とも言える一面もあるが、それには決して軽んじる事が出来ない理由がある。

 イルムから恋慕を向けられているが……


イーゴル

 都市クロムにおいて“鋭鋒”の異名で知られる長身な冒険者。

 元はある貴族の長男として生まれたが、魔王軍侵攻によって故郷が荒廃。領主である父から命じられ、アントン、ドミトリー、ユーリィの三人の従士(ドルジーナ)と共に冒険者として出稼ぎに出ている。


アントン、ドミトリー、ユーリィ

 イーゴルの従士(ドルジーナ)。それぞれ、小太りの槍兵、仮面付兜を被った大男、小柄で細身の射手と見事に特徴が分かれている。

 イーゴルとは主従の関係だが、戦友或いは仲間同然の繋がりで結ばれている仲。悪く言ってしまえば主に対して容赦が無い。


ゲラルト

 クロムの北方にあるプレショフ地方に領地を持つ騎士。お調子者ではあるが、タトラ伯として周辺領主に大きな影響力を持つ。



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