きゅうわめ。むげんだいのかのうせい。
むげーんだーいなーゆーめのーあとのー
二度寝をして、気が付くと三時過ぎ。
マズイです。お昼ご飯を食べそこねた模様。このままでは死んでしまいます。
ぐーきゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるー
おなかが鳴いています。私名物の『長い腹の虫』です。命名私なのですが、優子ちゃんには気持ち悪い多足類の虫を思い起こさせるからやめてくれ、と言われてしまう私のおなかの虫は自己主張が激しく、頻繁であることも特徴の一つです。しっぽさんを見ると、ピクリともしません。しっぽさんもおなかが減ってるのでしょうか。もしくはまだ寝ているとか。もうっ!しっぽさんたらねぼすけなんだからっ!つつくとビクンビクンします。…ちょっとだけ、おもしろいですねぇ。
とりあえずですね、お昼ご飯は口惜しいですが諦めることにします。
ですが、その代わりにおやつを食べることにいたしましょうっ!
なんせ丁度おやつ時の三時に起きたのですから、これはきっと『おやつを一杯食べるのデース』という神様からの啓示に違いないのです。よって、私はたくさんのおやつを食べる許可を手に入れているのですっ!では、しっぽさんで遊ぶのにも飽きてきたのでそろそろ出陣しようかと思いますっ!
あゝ、素晴らしきかな免罪符っ!びーば、おーやつーっ!
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「おせんべーいーおーせんべい。」
作詞作曲私。即興で作ったおせんべいの歌です。いつのまにかしっぽさんも揺れてリズムをとっています。ごきげんですねっ!これはまたマズイ事態になりました。私には音楽家の才能もあったようです。これでは完璧才女です。世界中の人々からこの体を狙われてしまうかもしれません。
いやっ!やめてっ!わたしは弟のものなのっ!あなたたちには渡さないわっ!
バキッ、パキョパキョ、もぐもっきゅ。
なんてことになったりして。そこで弟が颯爽と『大丈夫か、お姉ちゃん!』なんて助けに来てくれたりして…!あぁ、ダメよ弟、こんなところで…。なんて!パキリ、もぎゅもぎゅう。
まぁ、襲われる弟を助けに行く方がわたしの性に合っているのですけどね。わたしに感謝して、昔のようにお姉ちゃんお姉ちゃんとついてくる弟…。
おっと、鼻から愛がたれそうになりましたのでこれくらいにしておきましょう。
それに即興で作ったので、もうおせんべいの歌はもうおぼえていません。彼の歌はもう永遠に、この世に蘇ることはないでしょう。パキン、もぐん。
それにしてもこのおせんべいおししいです。パリパリもぐもぐ。
「あぁっ!美花!その食べているものは…。」
なんだかお父さんがすごく絶望しているようです。やけに見つかりにくいところにあったのですが、お父さんのへそくり的な秘蔵のおせんべいだったようです。食べ物を隠すなんて、ヘタレのお父さんらしいです。バキ、パリ。もぐもぐ。
「…いや、そうだ五袋買ったんだ。いくら美花でも、そんな目を離した隙に全て食べきることなんて出来ないはずだ…!」
さぁて、最後の一枚です。そぉーれガブり。パキン、パキパキ、もぐもぐ。
お父さん?あれ、お父さん?
…へんじがない。ただのしかばねのようです。パキン、もぐり。ごくん。
ピクリともしないしっぽさんは変な体勢で寝てたみたいなので、起きた時によく手が痺れてたりするアレです。感覚なくなってたとこに血が急に巡ってすげーしびれるやつです(適当)