はちわめ。ホモサピエンスにしっぽが存在した場合の寝方についての考察。
蜂の子って食べたことないんですが、美味しいんでしょうか。
「ふわぁ…。」
とりあえず今日は学校を自主休校、ということで二度寝をしたいと思います。
ちなみに弟はパソコンで調べ物、母はいつも通り家事、父はリビングでうじうじしています。父は親戚の不幸という建前で会社を休みはしましたが、現在午前10時半の時点で家族会議も終了。『明日から本気出す!!』という結論に至り何もすることもなくなってしまったので、何の為に会社を休んだのかと落ち込んでいるようです。見た目が強面なので、何とも情けないような気分にもなります。
それを見て楽しそうにしている母も母ですが、私は臨時の休日を全力で楽しめば良いと思います。学校とかを休んだりした時の背徳感と優越感に裏打ちされた退廃的な享楽的快感は異常。異論は認める。
きっと弟の調べ物はしっぽに関してなのでしょうが、家族会議の結論を無視するその行動を私は咎めることはしません。私は心の広い寛大なお姉ちゃんなのですから!!
弟は好奇心旺盛なところがありますから、しっぽという未知の出来事に対して興味津々なのでしょう。そのままお姉ちゃんのしっぽやお姉ちゃん自身にも興味津津になっても構わないんですよ?
「むふぅ…。」
ころんとベッドにうつ伏せで寝転がります。ふかふかの布団が私を掴んで離しません。ころんと今度は仰向けになり、そのまま夢の世界へとだんだんと落ちていきます。いえ、正確には落ちていこうとしました。
「違和感…。邪魔…。」
そうです。しっぽさんが私の安眠を邪魔してくれてやがるのです。しっぽさんはうとうと、といった風に私の左足に巻きついています。さながら抱き枕を抱きしめているようです。しかし、勝手に私の左足を抱き枕にされてはかないません。くすぐったいです。
でも、それはべつに良いのです。それよりも、しっぽが腰から生えているために仰向けでいると腰とお尻で何かを押しつぶしているような違和感があって安眠妨害甚だしいです。まぁ、押しつぶしているのはしっぽさんなのですが。気持ちよく眠ろうとしているのにお尻の下に物があって若干腰が浮いてしまい、違和感と体勢の寝苦しさは想像を絶する邪魔っぷりです。
しかし。このしっぽさんどうしてやろうかと睨んでいたら天啓が舞い降りてきたのです!!
そう。仰向けはだめ。うつ伏せも寝苦しい。と、なれば。そう、横を向いて寝れば良いのです!!!
私ってば実は天才ではないのでしょうか。『押してダメなら引いてみろ』とはよく言いますが、押しても引いても開かないドアは上に持ち上げれてやれば良いのです!
さぁ、これで万事解決万々歳です。んしょっと…。横を向けばもーまん…たい……。
…左足にしっぽさんが巻きついているのを忘れていました。分かりましたから。そんなに私怒ってますアピールはいらないです。膝がゴリッっとやって痛かったです。しっぽの感覚は私にも伝わるようですね。
そんなことより、今度は逆側に横になれば大丈夫なはず。よいしょっと…。これでおっけー…ゴリッ。
…おいおいしっぽさん。さっき左足で潰されたから仕方ない右足に移ってやろうやれやれみたいな、そんな配慮いらないんですよぉっ!!!
結論:横向きでしっぽと息を合わせるべし。