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街賊悪漢 新東京屑  作者: 火村虎太郎
===あと一人===
70/73

66. 最後のルール

横浜に向かう巻・・


横浜・・



「来たっ!しっかり亜美守れ!」中根

「おうっ!」



「来た来たっ横浜だやっぱり最終決戦は」

「見るに決まってだろ!新時代の完結をよ」


すでに情報を聞きつけたのか、

抗争とは関係ない若者まで多く集まってきている。


身構える横浜爆撃だが・・


「・・・大丈夫よ・・」亜美


「えっ?・・」中根


当たり前だ・・



「渋谷爆撃参上だぁ!このやろう!」

「かかって来いや!横浜ヤロウがっ!」


口だけだ・・


「やめたら・・くだらないお芝居・・」亜美


「くく・・そっちも気づいてた?」巻



『六本木・渋谷・湯島以外での戦闘は禁止。』



「あっ・・大丈夫なんだ・・横浜は・・」中根

「そうよ・・

 だから来ただけで流李ってのは帰ったんでしょ?

 それにウチにヤラれた兵隊は居ない」亜美


流李の演技だ・・

後で調べて見れば、ウチに千夏を襲った兵隊も居なければ

流李にやられたって兵隊も知らない奴・・


あの頭のいい流李が横浜で戦闘なんてするわけがない。

あくまでカッコで突っ込んで、帰ってきた。


「まだ、そんな汚い手で終わらそうとしてんのか!」中根


「いや・・あれはあくまで全面戦争にしたくて焦った

 流李の個人プレー・・」巻



「・・・・新ルール発動されるらしいわよ・・」亜美


「聞いた・・0時からね・・

 それだよ・・流李が早く動きたかった理由の一つは・・」巻


全面戦争ならば、渋谷が100回やって100回勝つ。

それに、ドサクサに紛れ亜美を殺せた・・



「特定抗争指定不良グループか・・」中根


すでに電話で連絡を受けている巻と亜美


残り二チームになって、共に大きくなりすぎたチーム

この人数で全面戦争なんてすれば、

死人の一人や二人では済まないはず・・


唯一上の人間が抗争の火を弱める事の出来る新ルール



流れてくるニュースでは・・


『横浜爆撃と渋谷爆撃を特定抗争に指定し・・』

『五人を超える人数での行動や集会を禁じ・・』

『勝ち負けが明確なる勝負で早期決着を・・』



「亜美さん・・・らしいです・・」


(うっ・・正直助かった・・明らかに総戦力は渋谷有利)中根


携帯のニュースをメンバーが伝える


「・・・0時か・・もう」亜美


「よしっ・・・解散しろっ!

 幹部三人ほど喧嘩強いのだけ残ってくれ!」中根


「はいっ」「おうっ」「じゃあ失礼しますっ」


こちらも・・


「初期の拳鍔・・居るかぁ?」巻


「おうっ。巻君居るぜ」

「勿論っ」


二代目拳鍔発足時も原西に付いて行かず巻に付いていった連中だ


「・・三人残って、後は解散しろっ!」巻

「はいっでは」「お疲れ様でしたっ!」



「・・・・・・・・」亜美


「・・・・・・・・」巻


共に笑顔は無い・・



「どうする?・・亜美?」中根


5対5の勝ち抜き戦?

亜美は、正直戦力にならないから・・


(やればウチの不利?

 いや・・勝ち抜き戦なら大丈夫か・・)中根


ほぼ一緒だ。初戦落としたくらいの気持ちだ。

肝心なのは、早く巻まで辿り着いて、巻の体力を奪う事・・


(俺が四人抜きすれば、後の幹部三人で、いけるか?)中根


「・・・・・・・ん?」亜美

「・・・・・・・・・」巻



亜美が巻の不自然に気づく・・


(おかしい・・・流李ってのが居ない・・

 それに、ここでは抗争も駄目だし、

 この新しいルールが発動されるのも知ってた・・)亜美


巻が大群引き連れて、ここに来た理由が分からない・・


「飛鬼来てねえじゃねえか・・」中根


少し期待したのに・・イキのいい後輩に・・


(飛鬼が来てない?・・・)亜美


流李が居ない・・今、兵隊と視線はすべてこちら・・

飛鬼の僅かな兵だけ東京・・

巻が・・寂しそう・・


「リオか!」亜美

「・・・・・・」巻


何もしゃべならない巻。

きっと・・リオを狙った・・




「・・どこまで行くの?巻ぃ・・」亜美

「どこなんだろうね・・・時代の制覇かな・・」巻


どこまでも続く覇権を・・

先にあった時代も・・

これから出てくる時代も・・すべて俺の手で・・



流李・・まだか?・・もういいか?

今、東京中の目は横浜に向いてるぞ・・


「もう決めようや・・今日・・」巻

「・・・どうするの?」亜美


最終決戦・・


『五人を超える人数での行動や集会を禁じ・・』

『勝ち負けが明確なる勝負で早期決着を・・』


そして誰もが納得するように・・


そして二人のケジメ・・

くだらない終わり方なんて出来ない・・

二人がくっついて、すんなりこの抗争終了なんて・・



「喧嘩と単車で・・」巻

「・・・いいわよ・・喧嘩と単車ね・・」亜美


「どういうルールだ?」中根


喧嘩?単車?

亜美の得意な単車で?



「一人ずつ出し合おうや・・」巻

「喧嘩と単車で?」亜美


「そう・・」巻


喧嘩代表と、単車代表・・


「えっ?・・二戦?」中根


これだと勝つには・・


「二勝か、一勝一分か・・」

「引き分けの可能性もあるな・・」


どっちが有利だ?・・・


(単車は勿論亜美。現役最速最強だ・・

 喧嘩は、俺が出て・・んっ?!)中根


「巻が喧嘩で出る気か!?」中根


さすがに俺でも巻は勝てない・・

だいたい底が知れない・・この男は・・

あの進藤さえも撃ち落した喧嘩屋だ・・

そりゃ、こっちだって死ぬ気で行くっもう最終決戦だ。

無様でも噛み付いてでも勝ちに行く・・


でも勝てる気はしない・・

だが、次戦亜美が単車で勝てば引き分け・・


「・・くく・・まあ、場所変えようや・・」巻

「ええ・・抗争のできる場所ね・・」亜美


「・・どこがいい?二人共・・」中根


最終決戦は・・


「俺は、六本木」巻

「私は、六本木」亜美


くく・・・


「・・俺も六本木でケリ付けたいわ・・」中根



そう・・何もかも六本木で始まったような・・

抗争も・・出会いも・・恋も・・



「誰が出るのそっちは?こっちは、もう決まり・・」亜美


単車の亜美と喧嘩の中根



「流李に決まってるだろうが・・くく・・」巻


俺の後継者・・

俺が育て上げた天才・・

いや・・俺自身みたいなもんだ・・


(あのガキ・・もしかして単車がめちゃすげえのか?)中根


誰もが当然流李が単車だと・・

巻なんて最近やっと単車に乗り始めた素人だ・・


「俺が単車だよっ・・亜美っ!」巻

「・・・・えっ?」亜美


「・・・・・・・突き抜けようや・・・」巻

「・・・・・・・・いいわよ・・あれね」亜美


二人で話したのを思い出す二人・・


隠れてデートした時のくだらない会話の流れ・・

六本木から巻の単車で二人でお台場に向った夜・・

『ねえ知ってる?』

『何?』

『昔この・・』


もう、あれしかない・・・



「なっ?・・・何の事?」中根


「巻君が単車?」

「こりゃきっと先にする喧嘩が重要になってくるぞ」

「ああ。流李は絶対負けられんぞ」


明らかに単車の巻は不利だ・・


(単車?巻が?・・。それに、突き抜けようや?)中根


意味が分からない・・

だが、亜美は分かっているような返事をした・・


よく分からないが・・


「行くぞっ・・六本木だ!」巻

「おうっ」


「行くわよっ」亜美

「おうっ!」中根


途中渋谷で・・


「巻君、千夏さんと原西君呼んでくる!」

「ああ・・頼むね・・」巻


「貴方達、爆撃の総長も呼んどいて」亜美

「分かった。」



最終決戦・・

いわば、コミッショナーというか・・

時代が動く勝負の証人というか・・



その頃六本木では・・・



・・俺には使命がある・・・

巻君の長期政権を磐石にする・・


「ありがとうございましたぁ~」リオ

「おう、また来るね~」お客


店の外に客の送りで出てきたリオ。



(居た・・最後の獲物・・リオ・・

 有名だったな・・俺等の世代では飛び切り・・

 巻君にも、うまく取り入りやがって・・)流李


それなりに居るこの世代の有名人・・

リオ・コバヤ・流李・大輝

この年代では間違いなくトップのリオ


(急で刃物持って来てないけど楽勝だ・・リオくらい)流李


抵抗されようが、逃げられようが・・

この状況なら・・


追いついて

素手で殺せる。


それに素手で殺したなら長くても二年位で出れるかな?


(正直、俺もお前は邪魔だ・・その輝かしい才能・・華・・

 上がってくる。・・例え巻君に捨てられた女でも・・)流李


いずれ、この俺の地位さえ狙ってくるはず・・

いや、まくっていくはず・・


(でも巻君が本当に恐れたのは・・)流李


お前は、亜美も巻君もを殺す・・


嫉妬だ。巻が恐れたのは女の嫉妬。


だから・・


さあ、行けっ。

巻くんが全てを横浜に傾かせたこの隙間に・・



「・・進藤リオ・・・」流李


「えっ!?・・・・・」リオ


軽いジャブだ・・

リオを動けなくする為の。


(・・・渋谷殺戮の流李!・・・)リオ


もう、このリオくらいなら状況が読める・・

きっと私を殺しに引き返して来た・・


「だっ!誰か!」リオ

「くく・・居ないよ・・周りには・・」流李


(くっ・・誰か人来いっ。なんでこんなに人通り無いんだ)リオ


街中の若者達は、横浜で最終決戦があると思いそちらに向かい

大人達は今日が大きな抗争だと分かり、

身の安全の為に今日の外出は控えている。

だから今日は店も暇だし、この六本木も人はまばらだ。


それでも、なんとか時間稼ぎで・・

いや聞いておきたい・・女の勘は当たるのか・・


「巻君・・亜美って人と・・デキてるの?」リオ


何故だろう?分かってるが聞きたい・・。



「・・愛してたよ・・リオっ・・って・・巻君が」流李

「う・・うわあああん・・」リオ




巻が流李に先ほど言った言葉・・やりとり・・


~~~~


『殺せ・・・』巻


『はいっ!。・・・えっと・・亜・・美さん・・で?』流李


『・・愛してたよ・・リオ』巻


~~~~~


最後に言うの?・・・

一度も言ってくれなかったのに・・


その一言を先に言ってくれれば、

私の嫉妬の炎も付く事は無かったのに・・

綺麗に終わらせてくれれば・・



「スッ・・」


流李の手が、ゆっくりリオの首に・・


「う・・うう・・・」リオ


次・・生まれ変わるなら、男に生まれ変わりたい・・

せめて最後くらい、がむしゃらに自分の力で戦って負けたい・・

弱くても・・真っ直ぐ大輝君のように・・


納得いかない・・せめて・・巻君に殺されたい・・

いや、抵抗するんだ!

終わらないっ!私はまだ!



だが・・


「ぐっ・・」


「かはっ・・」リオ


ゆっくり締め付ける流李

必死で息をしようとするリオ


流李に伸ばした攻撃の手は、

あっけなく、この絞めつけられている手の防御にまわる。


「ははっ」流李が異様な顔で笑う


最高だ・・もっと時間を掛けたい・・

お前のその無様な顔が最高だ・・


涙と鼻水を汚く垂れ流している飛び切りのキャバ嬢・・


でも・・もし女で好きになれそうなら・・


「・・お前か・・亜美さん・・」流李

「かっ・・・はっ・・」リオ(何が?く・・苦しい・・)


いや・・俺も・・好きだった・・

だから殺したい・・俺が変わらないように・・

嫉妬した・・亜美さんに・・リオにも・・

巻君に好かれてるってのもだが・・才能に・・


でも、巻君と俺の未来の為に・・


この新六本木の鳳凰を・・


ここで撃ち落す・・

これで次の・・俺達世代の・・次の時代のトップは・・




俺。





「何やってんだぁああああ!!!」大輝




のはず・・


くそったれが・・

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