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街賊悪漢 新東京屑  作者: 火村虎太郎
===あと一人===
68/73

64. 変わった武器・・

「ピピピピ・・・」

「プルルルル・・」


「んっ?」巻

「私も・・」亜美


止めてある単車に戻る最中に二人の携帯が鳴る


「はいっ・・えっ!」巻

「もしも・・えっ!」亜美


少し離れてお互い電話に出たが見合ってしまう・・


「千夏さんが襲われた?」巻

「流李ってのが突っ込んで来てる?」亜美


「わかった・・すぐ行く」巻

「少し時間掛かるけど・・」亜美


抗争が恋の邪魔をする・・


この電話から無言だお互い。

それでも、巻の単車に乗って亜美の置いてある単車まで送る事に。


先ほどの二人の電話の会話で、なんとなく状況が読める。

千夏が横浜に襲われた仕返しにすぐ流李が突っ込んで行った


亜美の単車の場所までやって来て・・


「ケリは付けなきゃね・・」亜美

「そうだね・・」巻


誰もが納得する形で・・


「全面戦争になったらウチの勝ちかな?」巻

「そうね・・」亜美


渋谷爆撃の圧倒的ネームバリューで増え続ける兵隊


「・・・またね・・」亜美

「・・・・・・・・」巻


どちらも辛い・・

もう完全にその気でいたから・・


「行かないの?」亜美

「・・・・・・」巻


「グっ・・」


単車にまたいだ亜美が近くの巻を引き寄せる

もう一度深く滑り込んで行く舌


「・・・・またね・・」亜美

「また・・」巻


この恋は亜美の方が僅かに大人だ。


このキスでやっと踏ん切りが付く。

行かねば・・





六本木では・・


「おうっ・・久しぶりだな」中根

「そうね・・」リオ


一応アフター・・・


「・・・あれは?」中根 (さっきのガキだ・・)

「うん・・・護衛・・らしい」リオ


近くで思いっきり睨んでる大輝・・


(ヨリ戻させてたまるか・・ぶち壊してやる。

 この空気読まない無双の俺が・・・)大輝


いい雰囲気になりそうになったらぶち壊す予定だ。


「・・・飯・・行くか?」中根

「・・うん・・」リオ


お店に入るのだが・・・


「・・来る?普通?」中根

「・・別にいいじゃないっすか・・」大輝

「ははっ・・私が一番やな気持ちなんだけど・・」リオ


これを見てる六本木のリオ一派は・・


「ふふ・・おもしろいかもな・・あんな大将でも」

「最強の武器が空気読まない強靭な心か・・」

「だが、引き寄せる何かが有る。」


何より、この男は裏切らない・・


「リオが信頼してるの分かるな・・」

「ああ。裏切らない。」

「悪が一つも入り込んでない。」


純で正義で・・


だが、ここにも電話だ・・


「えっ?分かったっ!すぐ戻る」中根

「・・抗争か・・メール来た・・。」リオ


~~~~~~


渋谷に兵隊回せ


~~~~~~


たったこれだけの文章だ


「・・・大輝君デビューして見る?」リオ

「・・・いいよ・・」大輝


(ちっ・・さっきのこのガキが・・)中根


まさか今の六本木仕切ってるとは・・


「・・・一応先輩に挨拶しときますね・・」大輝

「・・・三代目って?」中根

「ええ・・」大輝


今ここには、飛鬼の初代(中根)と二代目 (リオ)と・・


「三代目飛鬼継がさせて貰いました大輝です・・」大輝

「んで、今のリオの彼氏だって?」中根

「違うわよ・・」リオ


「彼氏ですっ!もうチューも、しましたぁ!」大輝

「うっ・・」中根(効く・・地味にダメージが・・・)


この大輝の空気読まない攻撃は結構しんどい・・


じゃあ、こいつにいずれ抱かれる・・

俺の愛した女が・・


「しかも敵ですからね。ウチ今は渋谷系ですよ」大輝


「ほうっそっちが渋谷系って言うんなら・・ぶち殺してやるよ

 もう抗争は始まってんだぞ!横浜爆撃参上だコラ!」中根


中根が立ち上がり・・


「お水るぅ~るっ!」大輝


自信満々に変な顔で中根に顔を近づける大輝

そう・・今は、お水連れてるから殴れない・・


「・・・・・・」中根

「・・・・・・」大輝

「いいよ・・・一回なら殴って。」リオ


「ドガっ」


「いってえぇえええええ!!」大輝


メンバー達も・・


「しょうがねえな・・」

「ああ・・俺もあの顔イラっとした・・」

「見てない見てない俺等も・・」

「ノーカウントだな。」


目撃者無しで、お水ルール認定されず。


「リオまたな・・すまんかったな・・」中根


終わった恋なのに・・

たまたま出会ったのが、また運命かな・・なんて思っちまった。


「そうね・・敵だしね・・」リオ

「はよ、横浜帰れ裏切り男」大輝



「うわっ・・言った・・」

「知らねえぞ・・」

「中根ガチで強いんだぞ・・」


「・・・・・・」中根

「・・・あれっ?」大輝


何か言われるか、また殴られるかと思ったけど、

何も言わずに軽く笑い帰っていく中根


「・・・変わったな・・」リオ

「どう?」大輝


イチイチこの男は・・


「ほらっ!もう兵隊集まってるよ!行けっさっさと!」リオ

「おっ・・おうっ・・」大輝 (シカトされた・・)


一応、渋谷爆撃傘下六本木飛鬼。


「よし・・みんなぁ・・」大輝

「おうっ」


新しい飛鬼の・・いや、初陣の口上・・

急に担ぎ上げられた神輿だけど、

誰よりも熱い情熱ならある。




渋谷では・・


巻が到着すれば、一旦戻ってきた流李が兵隊を鼓舞する


「総長来たぞ!お前等!半端な喧嘩見せんじゃねえぞ!」流李


「押忍っお疲れです。湯島方面人数そろいました」

「お疲れ様ですっ。あと六本木が合流予定です」


各地区から集まる渋谷爆撃傘下の兵隊達

もう渦が大きくなりすぎている。


全面戦争・・・最終決戦・・。

誰もがこう感じることが出来る人数に気迫・・


こんなもんなのだろうか?抗争のタイミングって・・

今日は、ちょっとした小競り合いだけかと思ったのに・・


あとは何もかも飲み込む事が出来る、

この導火線の火を巻が付けるだけだ。


「うおっ!あれが生総長」

「すげえ、鳥肌だ俺」

「あれが伝説の巻君っ」

「よっしゃあ!総長の為に完全制覇するぞ!」


「・・流李、すぐ仕返しに行ってくれたんだな・・

 深追いせず一旦引いたのも正解だ」巻


「へへっ。ええ千夏さん襲ったバカは、もう取ったんで。

 じゃあ、後は任せてください。

 巻君は先頭で特攻服靡かせてくれてるだけでいいんで。」流李


「・・・・・・」巻

「・・・・・・」流李


「ガッ!」


「いっ!・・・ぁ・・」流李


「・・・・・・・」巻


誰も近づけない・・しゃべれない・・


何が気に食わなかったのか?

巻が流李を後ろから髪の毛引っ張り鬼の形相・・




横浜では・・


「亜美さん来られたぞ!」

「お疲れ様ですっ!」

「お疲れ様ですっ!」



「・・・・・・」亜美


「おおっ亜美、千夏襲った兵隊は、やられたらしい。

 一旦向こうは引いたけど、もう一発突っ込んで来るぞ!

 亜美は先頭で指揮するだけででいいからなっ。」中根


「亜美さん居るだけで戦力が二割増しだな」

「ああ・・気合入るよ。あの特攻服見てるだけで」


「・・・・・・」亜美


「六本木の連中も渋谷に合流する予定だ・・」中根

「そう・・飛鬼ね」亜美


「亜美さんに天下取らせてやるぞ!」

「ああっ亜美さんに付いていくぜ」

「東京に負けてたまるかっ亜美さんが勝つんだ」



いつからだろ?

いや、ここから?


知らない若手が居る・・

それも数多く。

そして自分の事を憧れの熱い目で見てる・・


巻と亜美、二人が感じたのは・・


(俺、もう爆撃の総長みたい・・)巻


(私、もうエースの千夏みたい・・)亜美



いつの間にか、担ぎ手だったのに神輿になっている・・・



六本木では・・


大輝が僅かな兵の前で・・



「・・付いて来れなかったら、抜けてもいい・・」大輝

「何言ってんだよ、大将っ」

「ああ。飛鬼はもうお前の意思で動く。」


自信が無い・・

たかだか、リオに少し気に入られただけ・・


喧嘩だって、対したことないのは分かってる・・


それでも・・


「リオが好きだから・・」大輝

「ぶははっいいじゃねえか。俺等も好きだぞ」

「ああ。リオが居るからまだ俺等も六本木に居る」


飛鬼の他のメンバーは横浜に流れたり、

渋谷の本体に合流したり・・


このメンバー達はリオの女帝の為の兵と言ってもいい。

飛鬼というより、リオの親衛隊だ。

そして、この大輝が筆頭だ。

誰よりも熱烈・・


「ピピピ・・」


「ありゃ・・客から電話だ・・じゃあ後頼むよっ」リオ

「おうっ・・」大輝

「ああ。任せとけ」


リオは電話しながら消えていく。


巻に言われた通りに、

兵隊を渋谷に合流させればそれで任務完了だ・・


「じゃあ行くか、大将っ」

「・・・・・」大輝


「どうした?」


「敵は・・・」大輝


もし、この混乱の中、突き抜けるチャンスがあるなら・・

もし、この初陣で華々しくデビューを飾るなら・・



敵は・・



「・・渋谷にありっ!」大輝




どうせなら・・・


飛び越しちまえ・・・時代を。


たった一発で。

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