57. また亡霊・・
アウトローの激しい恋の華・・
いや、悪党の華は恋で狂い咲くのか・・
「ぐすっ・・」リオ
車はUターンしても、まだ振り返り巻を見てるリオ
少し寂しそうに涙を浮かべ・・
「・・・もう諦めたら・・いい機会だし・・」愛羅
気づいてないわけがない・・
リオが巻を好いて居る事を。
「・・そうですね・・」リオ
「・・・・」愛羅
そう言うだけだ・・
いや、言い聞かせてるだけ・・
飛び切りで生きたいなら、男も飛び切りがいい・・
例えそれが悪党でも・・
この最後のサプライズを後に
無事に終わる進藤の葬式
抗争は一旦小休止というか・・
「・・渋谷に付くか?・・」
「慎重に考えよう・・」
「ああ。付く親玉間違えたらアウトローでの出世はねえぞ・・」
みんな探り探りだ。
それでも、この巻の超ド級のサプライズに兵隊が集まる集まる
「巻君、俺等、喧嘩になったら飛んで行くから」
「準メンバーでいいから・・」
「ありがと・・じゃあ渋谷殺戮の応援に・・」巻
「よろしく巻君」
あくまで渋谷爆撃は巻と流李だけだ。
この流李も正式かは微妙。
大体今、渋谷殺戮の総長が流李だ。
(半端な者は入れるなって言われてるからな・・)巻
だが、この進藤の葬式の翌日に駆け巡る新しいニュース
「亜美っ、始まるぞ」中根
「録画しといて・・」亜美
何より情報が早いのは警察だ
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警察発表のニュースが流れ出す
『二代目渋谷拳鍔は抗争離脱・・』
『池袋に爆撃紅蓮が復活して・・』
まあ、この辺は誰もが分かってることだが・・
「おっ、来た来た」中根
(どこまで、出るのか?)亜美
この自分達のことだ・・
『横浜爆撃が復活・・
総長にはすでに指定されている五十嵐空・・』
まあ、ここは一度実名報道されてるので問題ないが、
一番驚いたのが・・
「えっ!」中根
「ここで実名?」亜美
って思うことが・・
『小早川 武志16歳。元六本木非行少年喧嘩夜芸総長
横浜爆撃からエースオブドラゴンに復帰・・』
コバヤのことだ・・
これに記者からの質問が・・
「なぜ移籍しただけで実名を?」記者
実名報道は、指定されているグループの者が、
ニュースに出るような事があった時だが・・
「・・この特に移籍する者やチームを抜ける者に関しては、
徹底して身分や犯罪歴を洗い直します。
それに、この移籍する者は超要注意人物に指定します」
「どうしてでしょうか?」記者
「犯罪歴を持って逃げるのが、移籍の大きな特徴ですね・・
頭いいですから最近の新時代の不良は・・」
「チームに迷惑が掛からないようにと?」記者
「そうですね・・・
まあ不良指定を逃げようって考えの不良もいますし。
どうせ、そんな不良は叩けばホコリが出ますんで・・」
「・・・確かに・・コバヤが最後に出来る事をって・・」中根
「ウチがやった不始末の証拠ごと・・」亜美
横浜爆撃がやった捕まるような・・解散させられるような
犯罪の証拠をコバヤが持って・・
この次の日に逮捕されるコバヤ
「お前の単車だな?」警察
「ええ・・僕のです」コバヤ
「この単車で証拠出てるから」警察
「はいっ・・」コバヤ
「じゃあ・・10時・・53分、ひき逃げで逮捕ね」警察
「はいっ・・」コバヤ
(がんばれよ、亜美さん・・
てか、すぐ見つかった・・警察すげえ・・)コバヤ
これによりエースオブドラゴンは・・
「このたびの不祥事により、エースオブドラゴンの活動を自粛し
この抗争には参加しない事と・・・・」千夏
「うん。まあ、それでいいだろ」
「よく出来た文章だね。おっけ~それで」警視
ドンや女帝達が警察のお偉いさんと一緒に・・
「どうせ、千夏は参加しないんだから一緒では?」
「ですね・・しても兵隊だけですし」千夏
「まあ、形だけしっかりとね」警視
これも次の日のニュースに・・
エースオブドラゴンが抗争離脱。
これで本当に絞られてきた不良チーム
渋谷爆撃(渋谷殺戮)
横浜爆撃
六本木飛鬼
すべて爆撃系である・・
「・・・・・・」亜美
「どうした?亜美?ウチに有利になったぞ」中根
巻の援護にエースオブドラゴンは無し・・
だが、やはり多少なりは有るが・・
(・・これか?・・巻が進藤を殺したのは・・
・・考えられる事としては・・)亜美
進藤の実名報道を恐れた?・・
進藤が犯罪歴を持って行こうとしたのを殺してでも封印した?・・
進藤からウチに情報が流れるのを防いだ?・・
(どれだ?・・巻が恐れた物は・・)亜美
亜美の思考回路で辿り着いた物は・・
「進藤が死刑まである可能性の犯罪を、
持って行こうとした?・・巻に忠誠?・・」亜美
きっとそう・・
それに進藤が15で少年院に4年も居たって事は・・
「多分殺人で入ってた・・そして・・」亜美
また出所した後に殺人を犯したはず・・
しかも進藤はもう二十歳・・
もう完全に死刑だ・・二度も殺人を犯したなら・・
(巻に忠誠・・あの男が?・・)亜美
巻が助けた?進藤を?
いや・・共犯?
(それを進藤が一人で持っていこうとして・・)亜美
先を読んだ?進藤がもう捕まえられる・・死刑まであると・・
「・・長いか・・読みが・・でもこの線も有るって事か」亜美
複雑すぎるパズルのようだ・・
だが可能性も有る・・
(やっぱり千夏も絡んでるな・・
進藤と千夏の接点はなんだ?)亜美
そして抗争を離脱した拳鍔の原西。
離脱してもやる事は多々ある。
いわゆる進藤の戦後処理というか・・
「原西くん、じゃあ俺等先帰るね」
「おうっ。俺は、もうちょっとやってくから」原西
今まで四部夜の管理は、すべて進藤が管理だ
金・兵隊・情報・
それでも・・
「助かったな・・半分は俺でも使えるようにしてくれてる」原西
進藤が、もし自分に何かあった時のために、
資金や情報の半分は原西にでも分かるパスワードに。
「だが、この動かないはずの資金が減っている・・」原西
進藤しか知らないはずのパスワードに口座・・
「誰かが抜いてる・・」原西
データとしてはチェックできるシステムだ
大きく抜けば警戒されるのか、徐々に減っている資金
確かに何億も一気に降ろせば怪しまれるし。
「・・・誰かに譲ったな・・進藤君が・・」原西
だが巻じゃない・・
それが分かるのが・・
「誰なの?・・」巻
「分からん・・」原西
夜中に原西に呼び出されてやって来た巻だ。
この巻でも本当に分からないみたいだ。
「聞いてないのか?」原西
「本当に聞いてない・・
それに開かない?そのパスワードで?」巻
巻はパスワードを知っていたのだが・・
「駄目・・ロックされてる。変えられたかな?こいつに」原西
「まあ、大事な情報は頭の中だけで入れてないはずだけど」巻
「・・・・・正直に聞かせてくれんか・・」原西
「嫌だ。」巻
巻の返答が早い・・
まだ進藤の事とも言ってないのに・・
(まあ、言いたくないか・・)原西
何があったのか?進藤と・・
「・・その半分は俺のなのに・・・」巻
巻が口座の残り資金を見て・・
「・・・すげえな・・全容は理解してなかったけど・・」原西
徐々に減ってる資金の半分の口座・・それでも・・
「残り4億・・んで一億抜かれた。すでに・・」原西
「うん。まあ、そっちの半分は拳鍔で使って」巻
四部夜の総資産が10億近くあったって事だ。
そして巻が進藤に管理して貰ってた隠し資金が
誰かに抜かれている・・
「バカならいいけどね・・」巻
「ああ・・ただの遊ぶ金になるだけならな・・」原西
5億もあれば不良チームごと買えるのだ・・
新しく新興勢力が出来るって事だ。
不良派閥の・・
「また亡霊か?・・」原西
「進藤君の周りに誰か居たかな?」巻
この巻でもよく理解出来てない進藤の事を
(誰だ?・・・俺以外に・・
進藤君が信頼、信用してた奴は・・)巻
これは進藤が自分や巻がもしもの事があった時の為の保険だ
俺か巻のどちらかが居なくなれば半分使えと・・
だから後日きっちり、すべて抜かれた金から、
半分の二億五千万が巻宛に事務所に届く。
「宛名から行ける?(調べられる)」巻
「一応あたってみる・・けどバカじゃねえだろ・・」原西
当然相手もうまくやっている。
「返してくれたか・・俺の金・・」巻
「進藤君のだけ持って行ったな・・」原西
双方、得した事になる。巻や原西では、この金は出せなかった
「だが脅威だ・・気をつけろよ」原西
「ありがと・・色々ごめんね・・」巻
不思議な関係だ・・
すでに上に上がった原西だ。ほぼ不良は引退。
だが巻が東京取れば、いずれまた巻の下に・・
「かっこいいな・・渋爆・・」原西
「うん。いずれ、千夏さんの単車も・・」巻
そういって、作ったステッカーを事務所に張る巻。
壁に貼られている色々な不良ステッカー
初代拳鍔に二代目拳鍔、エースオブドラゴンに渋谷殺戮
少し巻も思い出にふけっているのか、一つ一つ触る巻
「へへっ・・」巻がマジックで・・
ガキみたいにステッカーに『巻参上!』なんて書き込んでる巻
「ふふ・・」原西
「何ぃ?」巻
やはり悪い奴じゃない・・
進藤を殺したのも理由があったはず・・
「気兼ね無しに寄れよ・・お前が作った物だ」原西
「都合よく利用はするね」巻
巻が帰った後に、そのステッカーに近づく原西
色々な思い、記憶が蘇る。
ほとんど巻や流李がベタベタと遊んで張った物だ。
よく進藤君に見た目汚いからやめろって怒られたり・・
「・・もう少し調べてみるか・・」原西
変な意味でじゃなく、
理解してやりたい・・
巻の悲しみを・・




