表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
街賊悪漢 新東京屑  作者: 火村虎太郎
===あと三人===
56/73

52. 太陽を載せ渋谷の闇を突き抜けた船

こうなってしまうと焦るのは、

巻とリオの繋がりを知らない者達だ



「ばくっ!・・爆撃だあ!?」原西

「まだあったの?」千夏


正確には復活である。

あの時は確かにエースオブドラゴンが潰して解散。

そして今、亜美の下に残党が集まって復活したが正解。


(あれっ?・・爆撃って・・あれ?・・あれ?じゃあ・・)コバヤ


今、大きな構図は渋谷が孤立?

爆撃による渋谷包囲網になるのでは?

渋谷 対 爆撃系の・・



もう六本木の街中も大騒ぎだ・・


「おいっ五十嵐が来てるってよ!」

「これ全部、横浜爆撃じゃねえか!?」

「すげえの?横浜爆撃って?」

「喧嘩も単車もスピードが売りだよ昔から」

「ほらっ、昔の二代目が確か過去に東爆の頭なった・・」

「ああ。ここも爆撃の中じゃ名門中の名門だぞ」

「ああ長山より格上になるぞ・・」

「マジか・・じゃあおかしくなるぞ東爆争奪戦が」

「いや、新時代が爆撃に傾いてるよ」

「あっ!渋谷以外全部爆撃系か!」


リオも一応、愛羅の下なので爆撃系である。


外に出て横浜爆撃と合流する亜美と中根


「亜美・・全部捨て駒で使っていいぞ・・」

「中根君よろしくな」


「ありがとっ。」亜美

「おうっ。」中根



遂に五十嵐が参戦


第八代目横浜爆撃総長、五十嵐 空(亜美)



「じゃあ、行くぞ!」亜美

「おうっ」


「ウォオォンッ・・・・・」


本当に音速のように一瞬で消えていく。

いきなりフルスロットルであっという間だ・・

弾丸スタートで飛び出してそのまま飛び続けて行く様な・・


荒々しい波が引いて行った後に、

ギャラリーも早々に引いていく。

どこかの店に入り

この酒のツマミ(話題)で、ゆっくり話がしたいのだ。


この千夏達もそうだ・・


横浜爆撃・・五十嵐・・進藤・・新時代・・


だが・・


「・・俺・・帰ります・・」巻

「そうっ?久しぶりに三代目も居るから、

 巻も入れてゆっくり話したかったのに・・」千夏

「いや・・格ってものがありますから・・俺は・・」巻


「ん?別に居ていいぞ。」三代目

「・・・いえっ・・色々と・・・忙しくて・・・」巻


寂しそうだ巻が。

変な理由を付けて席を立つ巻


(進藤の事か・・?

 どれだ?そのさみしさは・・)三代目


進藤が居なくなって寂しいのか・・

この抗争が不利になったからなのか・・



原西やメンバーの護衛も断り、一人で帰りだす巻


「・・・進藤か・・」千夏

「正直、進藤君が流れて勝てるかどうか・・」原西


それほど重い・・進藤は・・


「手加減もしないか男か?」三代目

「ええ。きっと俺に潰されるような不良なら要らないって、

 全力で突っ込んでくるかと・・」原西


「いい男じゃない。」千夏

「うん。そうだな。

 向こうに流れたからって、元の味方に手でも抜けば、

 進藤の価値が下がる。巻のもだ・・

 まあいずれ戻る時があるかも知れんしな」三代目


「あっ!・・」原西

「そうか!その手もあるのか・・」コバヤ

「ふふ・・・・」千夏


その時まで、自分の価値を落とさず、さらに高め・・


「関羽っすね・・まるで三国志の」コバヤ

「分からないわよ・・三国志なんて・・」千夏

「はは・・まあ、義に厚く、すぐれた武勇の持ち主だ」三代目


まあ、男はみんな歴史好きで・・


「じゃあ巻か五十嵐は、乱世の奸雄か・・」三代目

「あっ、曹操っすね」コバヤ


(奸雄=悪知恵を働かせて英雄となった人。奸知にたけた英雄)


「どっちかな?・・巻か・・五十嵐か・・」原西

「今は亜美さんが一歩リードか・・」コバヤ

「巻は、いい子に見えるけどな俺は」三代目


「ふふ・・」千夏


千夏がめずらしく人前でやさしく笑う

きっと巻のいい所だけを思い出している・・


どれほどか知らないが、この千夏も巻を愛している。



そして巻が帰りだした外では意外な客が・・


「・・・愛羅さん・・」巻


「バっ・・」っと、いきなり愛羅が、路上に手を付き・・


「止めて・・。ドレスが汚れるよ・・どうしたの?」巻


それでも・・


「ぐっ!」っと、愛羅が頭も路上に付けて、土下座だ。


「ウチの・・進藤を・・・」愛羅


ウチの・・進藤・・


まだ、この愛羅は進藤がトレードされた事を知らない。


「これからも拳鍔で、よろしくお願いします。」愛羅


「・・・・・・もう、遅いよ・・・・」巻


そう・・


もう・・


もう・・遅い・・



見たくなかった・・愛羅さんの土下座なんて・・

だってもう遅いから・・




~~~~~~

進藤の病院



(・・んっ?・・少し寝てたか・・)進藤


巻との思い出は、思い出すだけでも相当で疲れてしまう。

いつも感情豊かに叫んだり、泣いたり、飛びついて来たり


(愛羅は、どう思うのかな・・

 アイツ巻の事気に入ってるしな・・・・・・

 でも、愛羅もすげえ策考えたな・・巻とリオくっ付けるだ?

 ははっ、そりゃそれが出来れば、もう東京制覇目前だ。

 でも本人、特にリオが巻の事好きじゃねえと無理だろ・・)


これからの事を考えてしまう。


だが、進藤に愛羅は知らない・・

どれほどか知らないが、リオは巻を愛している。



「俺からも、動いてみるか・・リオと巻の件・・」進藤


もう敵だがこれを・・いや、これは成し遂げたい。愛羅と共に

巻にこの抗争を有利に運ばす為じゃなく・・

最後の子守と言うか・・


終わらせてやりたい・・



「バカヤロウが・・だから止めろって言ったのに・・

 手前の姉貴愛す事になりやがって・・」進藤


巻の・・・


姉との愛を。



「ギッ・・」


不意にドアが開く音・・


(まずい・・誰だ?聞かれたか!?)進藤


薄っすらと見える人影・・

そして、ゆっくり近づいて来て・・


今この進藤の目の前に居る・・


不意に・・


「チュ・・」



「んっ?・・・」進藤


僅かに唇にやさしく触れた唇


(誰だ?よく見えねえんだよな・・

 ふっ、でもこんな事するのは・・)進藤



進藤が痛みを堪え、開かない目を何とか見開き、

誰だか薄っすらと確認出来るまでに・・



その人影は、左手で進藤の顔を撫で・・



「ははっ・・なんだぁ・・・ゴブッ!・・パァぁ!」進藤



右手には、やさしく握られた悪意・・





ははっ・・



なんだぁ・・・






流李・・・か・・


・っ・・・・・


・・・・・


・・・・


・・。




ゆっくりと・・


夜に逃げ込んだ太陽を載せ渋谷の闇を突き抜けた船が・・





沈んでいく・・・





最後まで・・やさしく微笑んだまま・・・





あと・・・

二人。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ