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街賊悪漢 新東京屑  作者: 火村虎太郎
===あと三人===
53/73

49. 抗争と日常の狭間

昼に電話連絡があり・・


「ええ。あそこなら分かります・・ええ・・」亜美


「・・どうだった?」中根

「うう~・・頭痛ぇ・・」コバヤ



「夜21時に六本木の・・」亜美


「へ~、借り切ってくれたんだ」中根


立会人のエース三代目が六本木の飲食店を一軒借り切って・・


「兵隊は二人まで連れてきていいって」亜美

「おうっ、よかった。」中根


公平に・・


「向こうは千夏と原西が来るみたい」亜美

「進藤はさすがに病院から動けずか・・」中根


普通に考えれば進藤は交渉にも絶対に呼んでおきたい一人だ。


「まだ夜まで時間あるな・・」中根

「向こうは、探り探りですかね」コバヤ


「まあ、巻の裏工作は行われてるだろ・・

 指銜えて待ってる男じゃない・・」亜美


有利に運ばす為に、あの手この手で来るはずだ・・




新宿の巻の自宅・・・


「・・・ねぇ・・・」巻

「ん?私にも何か出来る事あるの?」香奈


あるよ・・


「下手したら、拳鍔丸々取られるんでしょ?

 何でもするよ。でないともう負けじゃん・・」香奈


そう・・だから・・


「・・・先輩に抱かれてくれない・・」巻


立会人の三代目エースオブドラゴンの総長に・・


「・・・・連絡してみたら・・」香奈が少し目を伏せて

「・・・・・・冗談・・・」やさしく笑う巻


少しやさしく微笑むだけの間・・


「だけど、もしこの抗争で負けたら・・」巻


「何?」香奈

「さよなら・・」巻


「・・・・・・・・はい。」香奈

「・・・・・・・・うん。」巻


ただそう言って巻は出て行く。

抱かれろ・・いや、何でもしろって事だ・・


この次の東京の、

夜の闇を照らす太陽は一つもあれば十分だ。


二つも三つもあればまた抗争が起こる。

そしてすでに先輩方も巻き込んだ抗争に発展している・・


(勝てば官軍だが、負ければ俺は弾かれる・・)巻


これは巻に限ってである。

長山は気に入られてるし流れは次期爆撃の派閥の長だ。

負けてもこの東京で生きていく意味、価値がある。


巻の場合は弾きたい連中ばっかりだ・・


いや、結局は進藤憎し・・巻憎し・・は、


(貧乏だからだよな・・先輩が・・)巻


長山に肩入れするのは巻を飛ばして、

結局拳鍔利権に群がりたいだけだ・・

ぶっちゃけ上の連中も拳鍔のやってる事は好ましくない・・

窃盗や強盗など許せるシノギではない。


拳鍔は、いつでも解散させられるような犯罪集団だ。


だから渋谷には千夏が居ればいい・・

二番、三番の巻なら、この東京には必要ない・・

ただのやっかい者だ。



香奈は、ベランダから巻が出て行くのを見届け、

部屋に戻り電話を取り出し・・


「・・・もしもしリオちゃん、

 エースの三代目の連絡先って分かる?」香奈


女なら・・

分からなければ・・

もう巻の不良人生が切羽詰ってるのを。



こちらは、歩きながら電話してる巻


「・・もしもし、流李ルイ、今から行くから家居ろよ」巻


「はいっ。ずっと居ます」


行き先は六本木だ・・

拳鍔の寮・・渋谷殺戮・・


「わはっ巻くんっ」流李

「ふっ・・」巻


部屋に入るなり飛びついてくる

少々変わった感じの、流李ルイが名前である。


「・・・へへ・・・」流李

「・・・銜えるか?」巻


「はい。」流李


両性愛である。とはいっても男は巻くらいである。


卑猥な音を立て、やさしく包み込む。

しばらくして巻がこのルイの顔を強く押さえ・・


「くっ・・ぅ・・・」巻


(へへ・・)流李


その後、


「スッ・・」っと、すぐ巻が・・

「あっ・・」流李


やさしくルイの耳元に絡み付いて行く・・



「・・流李まだ15だっけ?」巻

「ううん。16になったよ・・あっ!でも気にしないで」流李


流李はこの聞いた意味がすぐに分かる。仕事だ・・


渋谷殺戮のメンバーは若い。

このリーダーの流李でもコバヤやリオと一緒の16歳だ。


15と聞いたのは、ここがラインだからだ・・

不良特別指定は16歳からだ。

16歳から指定され、実名報道される。


「カチャ・・カチャ」っと巻がルイのベルトを緩め・・


(あっ・・巻くんが・・ひさしぶりに・・じゃあ・・)流李


半端な仕事じゃない・・・



巻がしゃがみ込み・・


「ヌプっ・・」っと卑猥な音を立てる。


(巻くんっ・・巻くんっ・・)流李


この流李は巻の熱烈信者だ。

そして喧嘩屋でもあり両性愛でもあり・・

巻の唯一のかわいい後輩、懐刀だ。

巻が次の頭にしようとしてるほどの人物だ。

いや次の東京の覇者にまで・・


それでも、この流李にはめったにしてやらない巻・・

だが過去には何度かしてやった事が・・

でもその時は・・


銜えられたままの流李が目をとろけさせて・・


「・・今度は・・誰を殺せばいいの・・」流李

「むんむぅ・・」巻


銜えたままで、うまく発音が出来ない・・



「ははっ・・分かんないよ・・でも、ウチ(渋谷殺戮)も

 今は正式メンバー俺入れて三人しか居ないから・・」流李


三人までしか殺せないよ・・・表の人間は・・


裏の消されても分からないような連中は、

殺しても目立ちもしないので闇に葬り去れるが、

この抗争の相手や、有名人であればさすがに無理だ。


果てた後でも、めったに出来る事じゃないから、

流李は巻に絡み付いて行く。


「・・でも、メンバーも早く仕事して、

 中に入りたいって言ってたよ」流李

「ふふ・・早く入れば早く出れるしな・・」巻


殺人しても少年なら遅くても20代では出て来れる・・

だがそれも、うまく・・仕事してだ・・。

少年でもやりすぎれば死刑まである。


「だって、一億もくれるんだもん巻君」流李

「俺の為に何年も塀の中で青春棒に振ってくれるから、

 それぐらいあげてもいいよ」巻


楽なもんだ・・、4~5年で一億。

もっとうまく仕事すれば僅か二年位で出る事も・・

これが少年らに人を殺す躊躇を無くさす。


「俺はいいからね・・くれなくても・・」流李

「ははっ・・かわいいな・・媚売りか、はは。」巻


巻の為になら・・なんでも・・


「だが、今回のはタイミングが非常に重要だ・・」巻

「はいっ。抗争のすべてを理解してるつもりです。」流李


そして、すべてを流李の耳元でやさしく呟く・・

巻の策略・・悪党のすべて・・


(あっ・・やばい・・すげえや・・やっぱ巻くんは・・)流李


「・・実行犯はお前でも、お前は出頭するなよ・・」巻

「ええ。俺は最後まで巻君の側に」流李


今まででもそうだ。すでに何度か殺しに関与してる流李

先に塀の中に入ってる連中にもキツく言われてる・・

最後まで巻を守るのはお前だと・・


一方、動けずに居るリオ・・

あれ以来、巻との接触も出来ずに居る。

だが、しっかりと巻には届いたはず。湯島陥落と。



「あっあのリオさんっ指名で!」

「はい。では、こちらへ・・」ボーイ


愛羅とリオの居るキャバクラに入ってくる若者・・


「ん?若いね?リオの客?」愛羅

「ええ。最近気に入っていただいてますね」ボーイ


この店にはふさわしくなさそうな・・


「指名うれしいけど、お金大丈夫・・」リオ

「大丈夫!リオさんと会えるなら」大輝


大輝だいき 16歳 このリオやコバヤと同じ歳の男


「でも、私不良だよ・・」リオ

「いや、それがいいの。」大輝


最近リオに入れ込んでる割りと真面目な男


「俺だって喧嘩くらいした事あるんだぜ」


って、大輝が指を二本出して・・


「ピース?勝利のV?」リオ

「二回もって事。」大輝



「ははっ。勝った?」リオ

「ギリね。俺まだタイマン無敗だよ」大輝


「ふふ・・」リオ

「あれっ?何?」大輝


この荒れた時代のど真ん中に居るリオから見れば、

癒される。真面目とまでは言い切れないが、

若いのにちゃんと仕事もして、遊びも一生懸命で・・


「仕事なんだったっけ?」リオ

「建設業。これくらいしかないよ、高校中退だし」大輝


高校中退ってだけでも、かわいく思えてしまう。

リオが唯一リアルに引き戻されるのが仕事中だ。


「おっ!大悪で退学?」リオ

「違うよ・・たったその二回の喧嘩で退学・・

 俺悪くないのに・・勝っちゃったから不良に・・」大輝


不良と喧嘩して勝ったもんだから、

それ以上の不良に認定されて退学である。

あくまで普通の男だ。ちょっとバカだけど。



「リオさん、ぼ・・僕とお付き合いしてください!」大輝

「ははっ、キャバ嬢たった4~5回来ただけで

 付き合おうって?もっと順序があるでしょ?」リオ


「あっ・・えっと・・ご飯!ご飯だ。」大輝

「うん。まあ、とか・・同伴とか・・・

 まずは、電話番号とか・・」リオ


「あっ・・」大輝

「うん。ちゃんとルール守るんなら教えてあげる」リオ


しょっちゅう掛けないとか、昼以降とか・・


「ありがとう、リオさん」大輝

「ははっ、さんも、付けなくていいよ・・」リオ


(歳一緒だし・・教えてやるかな・・)リオ


さっそく隣に居るのに、メールで・・


「へへっ・・知ってたよ。分かるよ何となく。」大輝

「あれ?そうなの?あはは、なんだぁ」リオ


それでも、やはり少し変わった客だ


「・・・大事にしないとね・・」愛羅

「ええ。無理させない程度に来て貰うのが理想ですね」ボーイ



他の客が見ても、嫌に感じない客だ。

下品でもなく、見た目も不良でなく・・


「ははっ、キスもした事ないドーテーって、

 みなさんっ、童貞の客がここに居ますよ~」リオ

「うわあ、言わないでよ」大輝


「ははは、に~ちゃんがんばってリオちゃん口説けよ」客

「初めてがリオじゃあトラウマになるぞ」客

「がんばれよ、に~ちゃん。アフター誘ってみろ今日」客


周りの客も和むような男だ。


「ああいうのいいよね・・」愛羅

「ええ。客が客を呼ぶというか・・」ボーイ


「う~ん・・懐が。さすがに安いもんは駄目だし・・」大輝


大事なのはお財布事情である。

下手に安い店連れてっても失礼になるし・・


「よしっ、にーちゃん俺がお金出してやるから、

 リオ、アフター誘え。俺とこっちの子と四人で行こうや」客

「うおっ、あざっす。いい?リオさん?」大輝


「ありゃ、便乗したな。うまいな・・二人共」キャバ嬢

「はは、いいですよ私は。じゃあ四人で」リオ



「ふふ・・平和ね・・」愛羅

「ええ・・抗争中とは思えませんね・・

 もう少し派閥の長としての自覚を・・」ボーイ


「いいの。リオは不良としてじゃなく、

 こっちがメインで育てたいから」愛羅

「ですね・・。でも、しっかりガードは付けますので」ボーイ


このボーイも当然、飛鬼系である。


お水ルールで客連れてる時はセーフだが、

慎重に、徹底して・・。



「私、早上がりするから」愛羅

「ええ。抗争中ですし・・・」ボーイ


やる事がある・・

最後の大仕事と言ってもいいほどの・・



そして六本木にすでに居る亜美達は別の店で待機中


「行くか・・」亜美

「おう。」(疲れてんな亜美・・)中根


頭を使う事も体力を非常に消耗するもんだ。

この示談で何を得ればいいのか・・

どこが落とし所か・・


「ああ~頭いてぇ・・昨日何したんだっけ俺?」コバヤ

(のんきだな・・こっちは)中根


ドラッグして童貞喪失である・・・



そしてこちらは渋谷の事務所で待ち合わせした巻達


「巻、千夏さん来られたぞ」原西

「うん。でも原西君大丈夫?怪我だらけ・・」巻

「何やってんだ!行くぞっ巻ぃ!」事務所の外から呼ぶ千夏の声


「急げ急げ。殴られる前に」原西

「うん・・」巻


すでに気の立っている千夏



戻って、リオの店で・・


「じゃあ、終わったら電話してね」大輝

「うん」リオ


「こっちラストまで居るから迎え行くから~」客

「はいっありがとうございます」大輝


リオの見送りで、手を振り店を出て行く大輝



「じゃあ、適当に時間潰しとこ~」六本木を歩き出す大輝



時代が六本木でニアミスする・・・



この男も太陽だ。

逃げも隠れもしない・・


登場人物が多くなってきたので簡単なまとめです


23 三代目エースオブドラゴン総長

22 嫌な先輩達(初代池袋一刀両断)

21 嫌な先輩達(三代目六本木喧嘩歩兵連隊)

20 愛羅・進藤

19 東爆総長・原西

18 千夏・香奈・鉄也・中根

17 巻・長山・亜美(五十嵐)

16 リオ・コバヤ・流李・大輝

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