45. 嫌な先輩
巻と亜美が居る隠れ家で、
夜になり着替えだす巻
「行くの?」亜美
「付近にはね・・でも認定はされないと思うよ」巻
行き成り認定されて巻出せじゃ、バッターアウトだ
いつでも逃げれる準備はしてる巻。
「くく・・・でも、もうこれでアウトでしょ?」亜美
お水を攫った・・監禁ではないが迷惑は掛けている。
何より今日の亜美の出勤に間に合わないと・・
いや、すでに間に合ってない。
「これも、お水ルールに引っかかるのよ・・」亜美
「知ってる・・」巻
これもお水に迷惑を掛けた事による制裁がある。
「あらそう・・じゃあ話は早いわね・・」亜美
「だね・・」巻
普通のお水なら損害賠償を個人とお店に。
そしてこの亜美は、もう職場復帰は難しい。
きっと減っていくであろうお客・・
ケチの付いた亜美と仲良くしてれば、
拳鍔に何かされるんじゃないかって思う客も居るはず。
こうなった亜美を店も置きづらいし。
だから相当な賠償金を支払うことになる。
だが、この亜美は参加表明はしてないものの、
お水の不良・・兵隊もチラホラ。暫定的だがチームもある。
だからチームを潰した時と同じ考えで・・
そのチーム(拳鍔)を傘下に治めるか、そのチームの解散。
もしくは解散無しの月々いくらって額を払うか、一括で払うか。
まあ、巻も拳鍔もこの金の『示談』が得策だ。
んで、湯島がまだ突っぱねたら・・
「力でねじ伏せる・・そんな事実無かったってね」巻
「強気ね・・兵力じゃ湯島でしょ?」亜美
「だね。エースは半分も使えないだろ・・
いや、残しとかないとね」巻
(くく・・亜美は・・いや、誰も知らねぇ・・)巻
リオは巻の手の中だ・・
頭のいいリオなら気づくはず。
湯島をここで潰せば、拳鍔・・巻の東京制覇。
(だが、連絡が取れないからな・・
分かってくれるかな?)巻
理想は、一応構図は三つ巴だが、
リオは湯島だけを狙って、最後に拳鍔に負ければいい。
「俺が、抱きしめて(捕まえて)やるよ・・」巻
「・・・・・・・・・」亜美
不意に意識無く出てしまった声・・
「・・・・・・・・・」亜美
高速で回転する亜美の思考回路。
(俺が・・抱きしめて?・・
捕まえて?・・リオか!?)亜美
ここまで思考がたどり着くと、後は簡単だ。
(やられたっ・・デキてんのか?リオと巻・・)亜美
となると、すでに巻はリーチ・・
しかも今、長山は手負いの傷
「たっ!タイマンか!?」亜美
先に先に行く亜美の思考回路
「・・すげえな・・亜美・・」巻
文句なしである。これで勝てば。
しかも上は暇だし、大好きだこの余興が。
今なら100回やって100回勝てる長山には。
これが全面戦争より一番確かだ。
だが、すでに六本木は動いている・・・
先に六本木に乗り込んだ爆撃
「来たぜ、ちょーすけ・・」
「拳鍔だけか・・」長山
六本木に現れたのは進藤率いる拳鍔。
とはいっても、ほとんどがエースオブドラゴンだ
そして遅れて、ちょっと拳鍔とは距離を取り・・
「千夏・・あくまでエースは別ってか?」総長
「ですね・・だが、いつでも動かせる位置ですか・・」長山
千夏率いるエースオブドラゴンは後方に待機。
しばらくは睨み合いが続いてるだけだ・・
いや、待っている・・
そして続々と登場してくるカリスマ達・・
「おいっ、すげえぞ!向こうだ!」
「おお。早く見にいくぞ!」
「すげえオールスター集まってんぜ」
六本木の路上に・・・
「お疲れ様ですっ」総長
「おうっ」
爆撃の総長ですら直立不動だ・・
「うおっ・・前の東京の覇者・・現若手ナンバー1・・」
「三代目エースオブドラゴン総長・・」
「それに、二代目や池袋の覇者の一刀両断・・」
「他にも六本木歩兵の・・」
さらに・・
「ゴ~ウォンウォンウォン・ウォンウォ~ウォンウォン」
「うおっ!来た!」
「東爆コール!」
「皆殺しのメロディだ」
「東爆の先代(12代目)まで来たぞ!」
前の時代・・大乱戦時代の主役達である。
いわば今の時代、総長(13代目)・愛羅・千夏の先輩達だ。
「んで・・巻ってのは、どいつだ?」三代目
「まだ居ないですね・・」総長
「居ないじゃねえだろうが!お前が、すぐ攫わねぇからだ!
ヤキ入れてやっから、来いおらっ!」12代目
「うっ・・押忍っ・・」総長
あの総長でさえヤキだ・・
他にも・・
「おらっ!並べお前等!」
「今の時代は気合が入ってねえんだよ!こらっ!」
「押忍っごっつぁんです!」長山
まあ嫌な先輩はどこにでも居るもんだ。
「ちっ・・あの不良外人ムカつくよな・・」
「派閥違いだしな・・」
「ああ・・一刀両断は今のエース系じゃねえか・・」
「千夏ぅ!お前もヤキ入れてやっから来いや!」
「・・私、現役だけどアナタ達より格上だけど・・」千夏
「ばっ・・」進藤
「言っちゃうか・・それを・・」原西
不思議な構図である。
「ぶははは・・まあ止めとけお前等」三代目
「ちっ・・まあ、どうせ認定すりゃ、ヤレるか」
そう・・潰しに来たのだ・・お水ルールで・・
「もし、お水ルール認定されたら、あんなのと、やんのか?」
「勝てっこねえよ・・」
「前の時代のオールスターだぞ・・」
不安に駆られる兵隊達。
もし、お水ルールが認定されたら・・
「さすがに勝てんか・・」進藤
「勝てんよ・・上(先輩)と全面戦争なら・・」原西
それぞれの直属の兵隊も連れて来てるので、
向こうもそれなりの人数だ。
「んで・・女(亜美)は?」三代目
「それも・・」総長
「おめえ、巻も居ねえ、女も居ねえで、何やってんだ!」
「先輩が、わざわざ足運んでんだろうが!」
「・・・俺、アンタ等より、
遥か格上で喧嘩も強いっすけど・・・」総長
「このガキこらっ!」
「ぶはっ!言っちゃうか?」千夏
事実である。
だが、まずは進藤も入れて話し合い
「そんな事実は有りませんので巻は出せません
それに当事者呼んでも、水掛け論ですし」進藤
「じゃあ、女攫ったのは、どうするつもりだ!」
「それは『示談』で・・」進藤
「チーム持ってるって言うじゃねえかその女」
「ええ・・金かチーム解散か傘下になるかですね・・」進藤
亜美の思うように進んでいる・・
「じゃあ、お互い証拠が無いんじゃ・・」
「痛み分けか?」
「おもしろくねえな・・せっかく来たのに」
豪腕でねじ伏せたのは拳鍔だ。
お水ルールの認定はこれでされず。
そして拳鍔は、長山の負けを主張して湯島の負けを訴えたが、
これも証拠なし・・
「でもわざわざ、お越しいただいたんで、
なんの余興も無いまま先輩方を帰さすわけにもいきませんので、
・・・長山ぁ!」進藤
「うっ・・・」長山
「タイマンで決着付けようかと思います」進藤
「ちょっと待て!巻も居ねえじゃねえか!」
「ウチは全面戦争しに来たんだよ!」
湯島は突っ張るしかない・・
長山は手負い・・。
そして・・
(・・・なぜ、現れない?・・リオ・・)
この拳鍔のメンバーの中に紛れ込んでいる巻だ。
(リオが来ない・・普通来る・・リオの頭なら・・)巻
「・・・・おいっ、もうちょっと時間稼ぎしろ・・
後、飛鬼の情報集めろ早急に・・」巻
「はいっ・・」
隠れて伝令を出す巻。
そしてその後ろには・・
「久しぶりね・・」千夏
「ええ・・」
亜美・・・
(・・・マジか?知り合いだったの?)巻
五十嵐の女が千夏と知り合い・・
正確には五十嵐が千夏と知り合い・・
「アナタだったの?亜美は」千夏
「ええ。蹴られましたね~巻君に」亜美
「・・・あっそう・・そんな事実無いって決まったよ」千夏
「あっそう、じゃねえだろうが!」亜美
(後ろで始まった!こっちの方が問題だ・・)巻
だが、それ以上なのが・・
「まっ・・巻君っ!」
「どっ・どうした!?」巻
急いで戻ってくる情報を集めていた兵隊。
「飛鬼・・飛鬼が・・」(ごにょごにょと、巻に耳打ち)
「なっ・・ははっ・・ははははは」巻
パーフェクト・・
勝った・・
「ちょっ、ちょうすけっ!」
「なっ?なんだ?」長山
こちらも、ごにょごにょと・・
「なっ!何っ!?」長山
「すまん・・兵隊置いといたんだが・・」
「湯島が取られたぁああああ!?」長山
超絶な隙を突いたリオ。
湯島陥落・・・




