35. 花の彷徨う恋心(忙しい!!)
原西君の努力が良く分かる・・
「くそっ中学は横浜じゃないのか?
おいっ小学校も集めろ」原西
「はいっ」
渋谷の事務所に山積みにされた卒業アルバム。
横浜の中学校を片っ端からだ。
「もしかして、二学年分?」巻
「ああ。『17』って発表あったけど・・」原西
高校二年世代の17なのか、高校三年世代の17なのか・・
「巻の世代って言われてるけどな」進藤
「ああ。花の17トリオってな」原西
まあ悪い気はしない・・
「こっち見てみ、巻」原西
「んっ?」巻
そう言って進藤も加わりパソコン画面に・・
いわゆる、アウトロースレ
内容は・・
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昨日、五十嵐見たぜ。
嘘付けよ・・
あいつ人二人殺してるとか・・
聞いたことないよ、殺したなんて。
五十嵐と巻がぶつかったらしいぞ
おおー勝ったのどっち?
・・・それは言えないな。
マジかっこいいよな男気あって五十嵐君
喧嘩もめちゃくちゃ強いみたいだな。
ああ。見た事あるけど、すごかったぞ
知り合いかよ?
がっこが一緒
どこ中?
横中。
どこだよ・・
横中なんて腐るほどあるぞ
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「なんだこれ?」巻
「いいか、よく見とけ一人歩きするのを・・」原西
って、原西君と他のメンバーがスレに書き込む。
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『昨日六本木で五十嵐君見たよ。派手なシャツ着てよ』
嘘付けよ。知ってるのかよ顔?
またフカシか・・
マジか?六本木に居たの?
『俺も見た。紫のシャツだろ?』
『おおーそれ。20時頃だよ』
うおっ、マジか。
誰か写真アップしてくれよ
遂に喧嘩王が六本木登場か。
筋肉ムキムキらしいな。
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この後、原西君から聞いたセリフが大好きで、
この新時代を象徴してるような・・
「嘘は、一つだと嘘だけど、
二つ以上あると、真実に変わっちまう・・」原西
本当に亡霊なんだろうか?
誰かが、おもしろおかしく作り上げた幻想なのだろうか?
「巻、飯でも行くか?」進藤
「うん。原西君も・・」巻
「いやっ・・俺はいい。おみやげ買って来て」原西
「・・すまんな・・」進藤
本当感謝だ。忙しいって訳じゃなく・・
この誰かが生き残ってないと勝負は終わる。
三人で居る時に大人数で襲撃されたら終わりだ。
進藤と並んで渋谷を歩けば、人波が割れて行く。
「うおっ、ツートップが並んで歩いてるぜ」
「すげえ。巻と進藤」
通行人達の熱い声
だがここで少し気になる会話も聞こえてくる。
まあやな会話ってのは、ちょっと敏感になる・・
「進藤が、五十嵐じゃねえかって噂だな」
「違うよ原西だよ。」
「あいつ等なら本名位すぐ変えれるしな」
「・・・違うぞ。気にするな」進藤
「ははっ。歳も違うよ」巻
誰だ?そんなくだらないデマ流して揺さぶろうとしてるのは・・
でも・・
この人達なら可能だ。そんな事くらい。
進藤と愛羅が付き合ってる?
俺には聞く勇気が無い・・
もし本当にそうだったら何もかも終わる・・
進藤君に踊らされたのか・・愛羅さんに踊らされたのか・・
俺を・・・裏切るの?・・・
いや、俺を飛び越すの?・・
俺が・・邪魔になったの?
「どうした?考え事して・・」進藤
「いや・・・・正直構図が分からなくて・・」巻
この新時代の抗争の・・
いつの間にか複雑になって・・
「千夏・・『さん』の言うとおりだと思うよ」進藤
「千夏の呼び捨てでいいんじゃない?二つも年上だし」巻
でも、しっかりしてる。
明らかに能力も俺より上なのに・・
「俺は巻の下。巻と千夏さんが・・」進藤
(ふふ・・言い切ってくれるこの人は・・下だと)巻
「6・4の兄弟分ってとこか?」進藤
千夏が6で巻が4の。
それでも言いすぎだ。
ぶっちゃけ、今は千夏さんの・・
(あれっ?構図が出来てる・・俺千夏さんの下だ・・)巻
「巻の抗争ってよりも、花のトリオがメインの抗争じゃねえか?
あと、プラスアルファーの」進藤
「そうなのかな?」巻
千夏さんに言われても、進藤君に言われてもまだピンと来ない。
食事を終え、お土産を持ち事務所に。
まだ忙しく働く原西を見て・・
(亜美の事はまたにしよう・・忙しそうだし・・)巻
まあ、それ以上の問題はリオだけど・・
「じゃあ気を付けろよ」進藤
「あい。電車で帰る。」巻
「六本木もなるべくアソコ(カナの店)で遊べよ」原西
「あい。」巻
さて、ここからが超慎重に・・
これだけは絶対にバレてはいけないもの・・
リオとの連絡。
携帯は知ってるけど履歴が残るし、
消したって本気出せば分かるから掛けない。
本当に香奈も入れて遊ぶ時はいいけど・・
(んで、もうここで電源も切る。電車に乗るマナーって事で、
電源入れてても、あらかた居場所がわかるしな・・)巻
これは俺詐欺の連中とかから言わせれば楽な作業だ。
自分が攫われた時とかは見つけてくれるから便利だけど・・
この電車での移動は、
電車の方が人ごみがあって逆に安全だからって理由つけてるだけだけど・・
ていうか、人ごみに紛れて追手からも逃げる事も出来るし。
駅を降り部屋に向かう。
ここはリオが他人名義で借りてくれた場所。
「ガチャ」っと鍵を開け・・
「おおー。今、書置きして帰ろうかと思ってた」リオ
「うん。丁度よかったね」巻
ここで連絡を取り合う。
うまいこと会う事なんてないから、いつも書置きだ。
「っ・・」
「・・・・」巻
「へへ・・」リオ
キスはする・・冷めたヤツだけど。軽く触れるだけの。
(ふふ・・これなら拒まず、すんなりしてくれる。)リオ
「でも抱いてはくれないんだ・・」リオ
「さすがに、そこはまだ踏ん切りが付かなくてね・・」巻
でも、もう浮気だとは自分では確信してる。
そしてリオから鋭い一言・・
「どっちに悪いと思ってるの?千夏さん?香奈さん?」リオ
(千夏さん・・・)巻
だけども言葉には出ない。
「どうだった、そっちの大ボス(千夏)」リオ
「ははっ」巻
そうだね・・大ボスだ。
「愛羅さんの店行ってるみたいねって・・
ヤキ入れられちゃった」巻
「そう・・。それがウチの大ボス(愛羅)も・・」リオ
愛羅にハッキリしなさいって・・
「やっぱ、愛羅さんにはバレてる。チームXは・・」リオ
「というより、もうほぼ飛鬼だろ?」巻
確かにそうなんだが・・
「湯島はいいけど、なんで歩兵襲ったんだって、怒られた」リオ
「確かに・・お前愛羅の派閥だしな・・」巻
曖昧だ・・確かに。
「だって引退じゃないんですか?って言ったの」リオ
「うん・・確かに・・」巻
「引退しても歩兵は私のだって・・じゃあ引退じゃないじゃん」リオ
「んっ?何か千夏さんと同じ様な・・」巻
千夏は現役だが・・
「確かに・・やってる事は、ほぼ一緒・・」リオ
「実際千夏さんが現場出ても、
殴り合いに参加する訳じゃないしな」巻
そして二人が思う事・・
「爆撃の総長もだ・・」巻
「爆撃の総長もだ・・」リオ
これが・・新時代の構図?
まだなんとなくだったが、
これがリアルになる歴史に残るような出来事が・・
「それで爆撃の総長が怒ってるんだって・・」リオ
「ああ・・引退したはずなのに歩兵はまだ愛羅の手で動くからか」巻
んで・・
「まじっ!?」巻
「うん。多分もう連絡行ってるよ。電源切ってるんでしょ?」リオ
リオは電源入ってても大丈夫だから・・
「じゃあ、早めに帰ろう・・」巻
と、帰ろうとしたら・・
「キュ・・」と、急いで抱きしめてくるリオ
「・・・本当に好きなんだね・・」巻
「・・・かもね・・分かる?」リオ
うん・・抱きしめ方で・・
なんて切ない抱きしめ方なんだろう・・
俺もつられ、やさしく抱きしめ返す。
「かわいいね・・」巻
「年下ですから・・」リオ
また少し傾いていく・・この年下に
16の女が感情押し殺し嫉妬も見せずに。
「スン・・スン・・」ってリオが・・
「精液の匂い・・」リオ
「してないよ・・千夏さんの前で自分でやらされた・・」巻
「そっちの方が嫌・・」リオ
「うん・・」巻
想像したのかな?
俺が千夏さんに『ヤキ』入れられてるの・・
でもリオが押さえきれない感情で・・
「ヌっ・・」と、奥まで滑り込ませて来る
(まだ・・もっと奥まで・・)リオ
ダメだ・・熱くなる・・
もっと奥まで・・って思ってたら・・
「何、熱くなってんの?」巻
「何となくしてみた・・」リオ
こう言われるだけだ。
たった一つ上なのにすごく大人に感じる。
でもまだ続ける・・抑えきれないし、
こんなチャンスめったにないし・・
もう舌入ってるし・・
「ピピピ・・」
「電話なってるよ・・」巻
「忙しぃ・・んっ・・」リオ
うん、忙しいの・・今。
恋ですよ・・
まだ・・一分一秒でも・・離れたくない。
この人と・・




