19. まだ、うねりそう
「くくく・・・」
(なっ・・なんでございますでしょうか・・?)香奈
ギラっ・・ギラっ・・
「くくっ・・」
(えっ?・・恐いんですけど・・こっち見てる・・)香奈
香奈が出勤で六本木の街を歩けば、
不良がギラギラした目で香奈を睨みつける。
「はぁ恐かった・・・おはよぅ・・」香奈
「あれっ、どうした?香奈ぁ?」
当然香奈の変なテンションに気づくお店の人達。
「ああ、不良共が香奈の事、
エースオブドラゴンの総長なんじゃないかと思ってるんだよ」店長
「そっ、そんな、ばっきゃな!?」香奈
もう、バカな・・を、通り越して、ばっきゃな・・だ。
「香奈さん、指名で一杯だよ。早く」ボーイ
「あっ、はい」香奈
ちょっといつもと違うノリの客で一杯だ・・
「姐さん、俺もエースオブドラゴンに・・」
「どういった条件でエースに入れますか?」
「いや・・見たら分かるでしょ・・
私が不良に見えますか?」香奈
へなちょこオーラ全快ですが・・
でも、エースじゃないって分かっても・・
「じゃあ、拳鍔に入れるように、どうにか・・」
「巻さんに会わせてください・・」
会えよ・・勝手に・・
完全にそっちは無関係だよ・・てか恐いよぅ・・不良だ・・
「困った・・」香奈
「いいじゃん、指名増えて」
「そうだね。今この六本木でも五本の指に入るんじゃない?」店長
「へへっ、それはうれしい」香奈
巻の彼女として・・
(やっぱり、いい女になりたい。
巻君に見合うように、私ももっと努力して・・)香奈
努力の人だ香奈は。
きっかけを作ったのは巻。
これはこれで、お互いが伸びていくパターン。
巻も香奈がいるから、うまく息抜き出来ている。
でも、たまに巻絡み?で、変な客も来る・・
「飲めオラー、嫌味で私の金でナンバー1にしてやるっ」リオ
「もうっそんなに頼んで・・」香奈
なんか、勝手に私の事ライバルに見てる女の子
ライバルが店のナンバー1じゃなかったら、どうするんだって・・
ええ・・まだこのお店でも私ナンバー3くらいですね。
まあ、この子は年下だって見る奴が見ればすぐ分かる。
「へへ~こっちが酔っちゃったよ」リオ
「ははっ、大丈夫?」香奈
意外に勢いだけで、かわいい。
「ぐー・・ぐー・・・」リオ
「ははっ、寝たよ。この子・・」香奈
「大丈夫かな?お店に電話しとこう」店長
「うん、お願いします。」香奈
仕事中なのか、休みか知らないけど、
一応リオのお店に電話
「大丈夫。今日リオちゃん、お休みだって、
ご迷惑かけてすみませんって」店長
「うん。じゃあ・・う~ん・・」香奈
連れて帰ってもいいけど・・
(もし、刺客だったら?)香奈
最近やっと、巻の彼女を実感しだした。
いくら、お水の子は喧嘩ご法度でも、いつ誰に攫われるか・・
(アウトローの女として・・)香奈
まずそう考えてしまう。
「んっ・・・んん?」リオ
「あっ、起きた?よく寝てたよ。」香奈
「どこ?・・ここ」リオ
「ホテル取ったよビジネスホテル。六本木の」香奈
(あちゃ~・・ご迷惑掛けたな・・
えっと・・4時・・微妙な時間だな・・)リオ
酔いも覚めたし、眠気も・・それに・・
「ぐう~・・・」
「ご飯でも、食べに行く?」香奈
「へへ・・行く。」リオ
六本木なら朝までやってる店はたくさんあるし、
夜の住民は基本朝まで起きてる。
「何食べよっかぁ~」香奈
「じゃあ、おネエさんのおすすめで」リオ
変わった女の人だこの人は。
年上だけど、年下に思える。
女帝とか、そういったもの目指してるって感じでもない。
「どんなセックスしてるの?」リオ
「ぶっ!!・・はは・・普通だよ」香奈
やっぱ気になる。
でも男に人気あるの分かるな・・
「えへっ・・」
って言いながら、本当においしそうにご飯を食べる。
ちょっと天然のような・・
んで、ちょっと本気出して口説けば抱けそうな・・
(うん。足りない物だな私に・・)リオ
勉強になってるのか?なってないのか?
でも愛羅さんは、
どんなにがんばっても抱けないって分かるのにお客多いし・・
「悩んでるの?」香奈
「はい。男、共々・・」リオ
伸び悩んでる・・・
情熱は誰にも負けない。
でも情熱もそんなにないようなこの人(香奈)には、
負けてるって分かる。
最初の生まれ持った才能の差だろうか?
「ははっ、顔じっと見てるね」香奈
この人は、ちょっと崩れたような・・かわいさ
愛羅さんは、かわ綺麗!・・って感じ。
私は、なんだろ?無難?いや、チョイブスだな。
「顔じゃないよ。」香奈
「ええ・・十分分かってるつもりです」リオ
ぶっちゃけ聞いてみよう・・
「枕営業ってしてます?したことあります?」リオ
「ないっ。これからも絶対に」香奈
言い切れる自信・・
「貴方は?」香奈
「してもいいと思ってます。それなりの相手なら」リオ
でも・・
それで何を得るの?
お金で男の出世が買えるの?
「買えると思ってます。」リオ
「うん。じゃあいいんじゃない。」香奈
考え方や攻め方は人それぞれだって・・
「ただ、私と貴方の違うところは・・」香奈
「ええ・・なんでしょう?」リオ
そりゃそうだ・・根本が違ってた・・
「女帝になんてなりたくない。」香奈
「でしたね・・ただ巻の彼女でいいって・・」リオ
でも気づいてないのかな?
もうこの螺旋の渦に入り込んでるの・・
拳鍔のメンバーからも、すでに巻の彼女で一目置かれてる香奈
当然敵対する不良もこの香奈がキーマンだと思ってる。
何より連動だ・・香奈が居れば巻が居て、
巻が居れば不良が居る。
香奈が動けば巻が傾き、巻きが動けば不良が傾く・・
しかも・・
「ぶっちゃけ、次は私か香奈さんって言われてますよ」リオ
「うそっ?その評価はうれしいっへへっ」香奈
次の六本木の女帝候補
でも、なんだろ・・純真無垢?
悪党(巻)と大違いだ・・
水と油だ・・
だから本当に気になる・・
「どんなセックス・・」リオ
「ははっ、また?」香奈
でも表現がいいな・・
お互い溶けていくようなって・・顔真っ赤にして・・
(女の子って感じだ・・
清潔感もすごくあるし。なるほど・・人気出るな)リオ
店だけじゃなく、普段から綺麗にしてるのも感じる。
バックの中も綺麗に纏められて。
要所要所で何か上品で・・
「んっ?これ、頼んでたのと違うね?」香奈
「本当だ!文句言ってやり・・」リオ
「しっ!」って、香奈に止められて・・
ちょっとお店のミスでも上からものも言わないし
もしくは、こちらが少し悪かったくらいに言うし。
普段からの気遣いだ。
見てる奴は見てる。
いつか、ここの店員も香奈のお店に来るようになるし。
「ごちそうさまでした。おいしかったです」香奈
丁寧に出されたお勘定に綺麗な財布の中。
また一番目立つ所にポンタカードがあるのが、かわいい・・
勝手に、あだ名付けたら笑ってた。
「ははっ、確かに。でも長いよ。」香奈
『六本木が似合わない家庭的アイドル』
「泊まって帰る?」香奈
「はいっ」リオ
香奈が、どっち道もうホテルに泊まって帰るって、
巻に連絡してるみたいで・・
「だって、急に帰って女の人家に上げてたら困るでしょ」香奈
「おおー。いい女だ」リオ
私だったら、どこのポンコツ女だー・・って怒りそう
「カシャっ!」
って写メ撮って・・
「もうっ気~使わなくていいのに」香奈
「いや、男は嫉妬深いし疑うぞ」リオ
って、本当にリオとお泊りって証拠の写メを巻に送る。
まあ、見ちゃいないあの人はどうせ・・。
「次の時代のかぁ・・」リオ
「まだまだ、長いから焦らずにね」香奈
なんか、女はピークが少し遅いような・・
男は16から20ぐらいまでが一番ギラギラしてて、
街で暴れてるって感じだけど。
「女は、30ぐらいまで?」リオ
「うん。それ過ぎてもキャバ嬢も可能だよね」香奈
愛羅さんが、早すぎるだけだと・・。
まあ、過去にも十代で女帝なんて言われた人も居るみたいだけど・・
(まあっ!不良だ!刺青が・・)香奈
「へへっ」リオ
いつか、ぶつけてみたいな・・
この水と油を・・
戦いにもならないのかな?
愛羅と香奈を・・
次の日に自宅に戻り・・
「ねえ巻君、私に異名付けるとしたら何?」香奈
この独自の感性の人に聞いてみた。
「・・・六本木のふわふわ」巻
「ふわふわ!?」香奈
やっぱ昨日のメールも見てないし・・
「誰?リオ?、中根・・?の女?」巻
「えっと・・飛鬼の・・」香奈
あんまり興味ないのかな?名前も覚えてないみたい。
見たら分かるんだろうけど・・
「じゃあ、今一番興味あるのは?」香奈
きっと、エースオブドラゴンだろう・・
もう、登場からすごかったし。
「えっ?」香奈
「だから~・・」巻
意外な・・いや、何それ?
不良事情大好きな私もまだ知りませんが・・
「湯島爆撃愚連隊」巻
まだうねりそうだ・・東京が。




