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街賊悪漢 新東京屑  作者: 火村虎太郎
六本木飛鬼
18/73

15. いつか、こいつと・・・

六本木の弾丸喧嘩集団なんて言われてる俺達。

正真正銘の喧嘩集団なんて言われてるが、

ただ才能が無いだけだ・・喧嘩するくらいしか。

だからいつも金欠だ・・


「なあ、ステッカーくらい売らないか?」飛鬼メンバー

「そうだな・・正直、六本木に来る金も困ってる」中根


中根 18歳 六本木飛鬼総長


「総長、これっ誕生日プレゼントだよ。みんなでな・・」

「おお・・ありがとう。」中根


他のメンバーから渡された物は・・


「おおーかっけー。

 すまんな・・同じ上も下もないチームのはずなのに・・」中根


真新しい特攻服。

すでに今着てる奴はもう喧嘩でボロボロだ。

てか特攻服着てるのは俺だけだ。

みんなに着さされてる感はあるが・・


「バカヤロウ。おめえならと思ってみんな付いて来てるんじゃねえか」

「ああ。俺達の神輿が汚れた特攻服じゃみっともねえよ」


「そういえば拳鍔の巻が一人で大暴れしたらしいぞ」

「ああ新宿でタイマン張ってやるって爆撃が言ってるのに・・」

「ああ。とにかく兵隊狙ってたとか」


(なるほど。拳鍔の巻はゲリラ戦で兵隊狙いか・・)中根


「結局負けてたけど、兵隊7~8人潰してたな」

「よくわからんな・・渋谷のクズの考える事は・・」


(だが一人で突っ込んで行けるだけすげえ男だ。

 それにまだ17だしな拳鍔の大将・・)中根


この飛鬼は寄せ集めのチームだ。

みんな地元がバラバラだ。元新宿の奴や池袋など・・

それゆえ情報が早い。


爆撃に潰されても、それでもまだ個人で仕返しをと、

六本木に乗り込んで来てた連中が必然的に集まったのだ。


「なあ・・飛鬼だろ?あんたら・・」また新たな客

「お前、甘い罠に誘われてた奴だな・・」中根


爆撃の総長に一人で立ち向かって行った男

だが返り討ちだ。顔面ボコボコに腫らして、ここにやって来た。


「・・俺も、入れてくれねえか?」

「くく・・条件は簡単だ」中根


六本木喧嘩魂。


「なんだそれ・・」

「爆撃に勝つことが目的じゃない・・」中根


この天下の喧嘩処六本木で恥じる事ない喧嘩を・・



「ただ喧嘩になったら鬼のように飛んで行けばいい。」中根

「くく・・飛鬼か・・」



「おいっ!歩兵と喧嘩だー!」

遠くで飛鬼のメンバーが叫ぶ声が聞こえ・・


「しゃあ!まだ暴れ足りなかったんだよ!連れてけ!」新しい客

「ははっじゃあ行くぞお前等も・・って・・」総長


「うおおおお!」

「歩兵がなんぼのもんじゃあ!」

「六本木飛鬼参上だバカヤロー」


言わずとも勝手に突っ込んで行くメンバー達。

実際喧嘩だけの平均能力で見ればウチが六本木最強かも・・

足りないのは、圧倒的という名の物・・


「返り討て!私も出るぞ!」愛羅

「おお!」歩兵の兵隊


まず華が無い俺達は。

この乱戦で木刀振り回して近づく者を蹴散らすあの女のような・・


「しゃあ!お前等咲き乱れろ!」愛羅

「おうっ!」


突き抜けた統率力。

愛羅が指揮すれば、兵隊も普段の3割増しなような・・


他にも突き抜けた喧嘩能力の人物がウチには居ない。


「おうっ、俺に任せろ」応援に来ていた爆撃ナンバー2

「押忍お願いします」


ウチは全員が平均以上だが突き抜けた奴が居ない。

俺にしてもそうだ。すべてが二流。


「がはああぁ!」中根

「まだ懲りねえのか?おめえは!」爆撃ナンバー2


何度やっても、こいつには勝てない。

だが負けもしない


(ぐっ・・中根・・がんばれ・・)

(総長・・粘れっ・・)


すでに倒されたメンバーが見つめる。

俺が最後の砦だ。俺が負ければチームの負けにもなる。


「くっ・・うおおおお」中根

「くそ、相変わらずしつこい奴だな!」爆撃ナンバー2


倒れても、倒れても、飛びかかる。鬼の様に・・



「おいっ!お前等何やってんだ!」警察



「ちっ・・くそ、また潰し損ねた・・」愛羅

「くそっ。撤退だ」爆撃ナンバー2


「総長早く」

「おうっ」中根


無様だ。

いつも警察の登場で助けられてる。


「かっこ悪いよな・・すべて二流で・・」中根

「何言ってんだよ。一流じゃねえか」

「ああ。突き抜けてるよ。」


喧嘩魂。

まあ根性みたいなもんだ。


「この六本木で一番熱いじゃねえか大将」

「ああ。渋谷のクソとかに見習わせたいよ」

「ほれっ。また見てるぞっいつもの子」


「んっ?」中根


六本木に毎日居れば、顔なじみになるお水も・・


「ははっ。また負けたんでしょ?」リオ


この街のどこにでも居そうなキャバ嬢だ。

まあ俺と似たような・・突き抜けた物を持ってない住民だ。



「うるせえ!お前爆撃系だろうが!」中根

「微妙だね。店じゃあ愛羅さんの派閥だし」リオ


本当何しに来たんだって思う。


「たぶん同じレベルだから、がんばれって思うのかな」リオ

「はは。言うても俺六本木ベスト5に入ってるぞ」中根


「うそっ・・私、店でもベスト5入ってないや・・」リオ

「はは。俺の勝ちだ」中根


でも正直言ってる事が良く分かる。

同じレベルだから・・

俺なんかが愛羅なんかと付き合えるとは思ってもいないし、

違うステージだとは分かってる。



「ほれっ、貧乏チーム。ジュース奢ってやる」リオ

「おおーあんがと」

「助かります・・」中根


いつの間にか溶け込んでいくリオ


次の日も


「うおおおおお!」中根

「このっくそ!この喧嘩バカ飛鬼が!」非行少年兵隊


「負けるな!がんばれ!飛鬼」リオ

「おおー総長がんばれ!」


リオの応援の飛鬼コールが、少し笑いそうになる。


「と~びおっに!それっと~びっおにぃ!」リオ

(バカっ、恥ずかしいわ)中根


「しゃあ!勝ったぞ」中根

「おおー!よしっ今日、褒美で抱かせてやるっ」リオ


(しゃああああ!マジうれしい。

 勇気ねえから付き合ってくれなんて言えなかったし。)中根


このくらいの兵隊とのタイマンなら俺の圧勝だ。



(ふふ・・いいコンビじゃない)遠くで見てる愛羅


男に女は必要だ。女に男も必要だ。


爆撃の総長に愛羅

拳鍔の巻に、今六本木の売り出し娘香奈

飛鬼の中根に、伸び始めたリオ


(んっ?じゃあエースオブドラゴン総長と・・・誰?)中根



まあ、それでもこの六本木じゃあ一番のへっぽこコンビだ。


「えっ!?お前歳下なの?」中根

「言うなよ。アンダーだ。本当は16歳」リオ


そして・・


「えっ・・・」中根

「言うなよ・・これも・・」リオが恥ずかしそうに


やさしく口づけた後に脱がす服


「・・・マジ!?」中根

「やっぱ知ってる?」リオ


まだ続いてるのか?伝説が?


「本物?伝説は続いてるの?」中根

「ううん・・ただ刺青だけ・・次の時代を担う者にって・・」リオ


この刺青だけ何か代々続いてるらしい。

この六本木にいい人物が現れた時に託すというか・・

アウトローの間じゃ有名な伝説だ。六本木の守り神、鳳凰。

たしかに、16として見れば中々の逸材だリオも


「決意と言うか・・」リオ

「これで、いつか背負って立つって決意、覚悟を持たせるのか」中根


俺に足りない物な気がする。

ただ喧嘩で突っ込んで行くだけで、先の事なんて考えて無かった。

想像もしてなかった、いつか自分が街の顔になるなんて・・


「いつか私が六本木を動かしたい・・」リオ

「女帝か・・でも、すぐ近い歳に愛羅居るね・・」中根


「うん・・でも、まず・・」リオ

「売り出し娘ね・・」中根


ここには負けたくない。


じゃあ俺も・・


「まず、ここを越すためにがんばるか」中根

「おうっ。がんばれ、拳鍔潰し~」リオ



このへっぽこコンビでいつか

派閥が作れたらなんて・・夢をベッドでささやく。


~~~次の日の六本木~~~


今日は誰でも勝てそうな気がする。

かわいい年下娘に貰った情熱で。


「待てコラ!六本木飛鬼だ!このやろう!」中根

「知らねぇよ・・・・進藤君よろしく」巻

「おうっ」進藤


拳鍔の巻は、いつもクールで年下とは思えないほどの逸材だ



俺もメンバーも悪くはないが・・

でも足りない。



「がはああ!」中根

「まあ、強い方だな・・」進藤


圧倒的に押される。

(こんなに強いのか?ナンバー2で・・)中根


巻はもう居ない。まるで風のような男だ。

ふわっと現れたと思ったらもう通り過ぎて行く。

本当あれが今の時代の不良スタイルだと実感する。


古臭ぇ・・


とにかく俺。


それでも・・・


「うおおおおおおおお」中根


「疲れちゃうよ・・・」進藤


飛鬼。の名に恥じぬように。


「中根~!!」「総長!」「総長~!」



それでも、たまには負ける。てか強いってもんじゃねぇ・・


「・・タイマンじゃなかった事にしてやるから、

 もう、その汚い手離してもらえる?」進藤


ぶっ倒されたが、それでもまだ無様に相手の足にしがみつく。


「・・今日は・・ごふっ・・これくらいで勘弁してやる・・」中根


「うわぁ・・なんとか引き分けに持ち込んだ・・」

「いやっ、あっぱれ総長~」


遠くでは・・


(はは・・笑うな・・バカヤロウが・・)中根

(はは・・かっこいいじゃん。それでも)遠くで笑うリオ


だが、

まだ終わらない。心折れるまでは・・


いつか、こいつと・・


てっぺん取りたい。

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