表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
街賊悪漢 新東京屑  作者: 火村虎太郎
渋谷拳鍔
16/73

13. 今。ただ・・突き抜けたい・・

「さて・・・」巻

「じゃあ、行こうか」進藤


四部夜一部の数名を引き連れ、

渋谷の事務所から出て行く巻と進藤


「ほのぼのしてんな・・」進藤

「ほのぼのしてますね・・」巻


昼の太陽が強すぎず、弱すぎず、心地よい風まで。


平日の昼間なので、笑いながらランチに向かうOLや会社員。

平和な時代だと実感する光景だ。


「巻乗れ」進藤

「ん。」巻


巻は進藤のバイクの後ろに。

まあどこにでも居そうな、ちょっといじったビックスクーターである。

他の者は車や電車で別々に出発。


そこに先に現場近くに居る原西から連絡。


「ん。わかった。今出た。」巻

「準備はオッケーね。」進藤


襲撃・強奪の日だ。



着いた場所は池袋。


まずは獲物の事務所近くに借りた空き部屋に入り込む。

この襲撃の為だけに借りた部屋だが、

このままこれが池袋での隠れ事務所や逃げ場所となっていく。



「おいっす」巻

「・・・・」原西


(おっと・・)巻



ドラマでよくあるシーンのように、

原西が真剣に盗聴の音をヘッドホンで聞く。


「ポチっ」


巻や進藤に気づいた原西が、

盗聴の音を皆に聞こえるように・・・



「ザザ・・」音声がスピーカーに切り替わる


「ただいま戻りました。」

「おう。今現金数えてるからそこ置いとけ」

「後はヤスがまだか・・」

「ええ。一番でかい口座降ろしに行ってます」

「もしもし~ですから、サイトの会員登録料として・・」

「ええ。延滞金が発生しておりまして・・」

「おめえ、払えって言ってんだ!このやろう!」



聞こえてくる事務所の声と電話で話す声

脅したり、なだめたり・・


すぐに分かる裏家業(詐欺グループ)だと・・

声からしても、まだ若いグループだ。



「・・全部で7人ってとこだ」原西

「ん。後、もう一人帰ってきたら乗り込む」巻

「居るとこには居るな。隠れ悪党・・」進藤


金さえ稼げれば、名前なんて売れなくていいって奴等は、

この時代にはゴロゴロ居る。

こいつらも、どこかの地元じゃトップで大悪だったはず・・


「じゃあ、動き出すぞ・・」原西

「任すよ」巻


まず、原西が動かしたのは・・


電話で・・


「二部、二手に分かれて暴れろ」原西

「了解」電話の声


すでに現場近く・・いや、少し離れた場所に二つに分かれて、

待機している四部夜二部の不良達。


街で響く怒号・・


「渋谷拳鍔だあ!このヤロウ!」

「ぶち殺せぇ!歩兵が居たぞ!」


「何!?拳鍔だあ?」

「くっ、今こっちは主力級誰も居ねえぞ!」

「くそっ、それでも行けっ!ぶっ潰せ!」

まずはこのグループが地元の不良(池袋歩兵連隊)と大乱闘を始め


もう、一方は・・


「ガチャーン!!」


「どうなってんだ!この店はぁ!」

「警察呼ぶなら呼べや!こら!」


街の商店で暴れる。


共に池袋の警察の釘づけだ。

いわゆる、『キャッチ』だ。


これで池袋の目をこれに逸らし、逃走用のルートを確保。


「離せクソポリが~!」

「くそっ!応援呼んで!手に負えないぞ!」警察

「はいっ。え~至急至急。若者が大勢で暴れ・・」警察


(よし・・せめて20分は・・)拳鍔メンバー


商店の方も同じく警察を引き付ける。


そして巻達は現場に向かいながら電話。


「もしもし~、会員登録費が、どうたらって・・」

「すいません、サイトの登録料お支払いしたいのですが・・」


相手の事務所は急に大忙しだ。


「あっ。はいはい。ご住所とお名前言っていただけますか」

「はいっ、近くのATMで・・」



「んっ?急に忙しいな・・」

「早く終わらせましょう。せっかくの給料日だ」

「だな・・おっと、こっちも」


鳴り止まない電話に総出で対応してる詐欺グループ

当然掛けているのは巻達だ。



「バンっ!!」強めに開かれるドア



「えっ!?」

「なっ?」

「誰だ!?お前等!」



「くく・・・悪党だ」巻

(違いねえ・・)原西



「ドっ!」

「なっ!?」


あっという間だ。

向こうもそれなりの喧嘩屋でも相手は巻に進藤だ


時折響く悲鳴や罵声も、うまく街で暴れる二部達が消してくれる。


そして特に巻の殴る音が異様・・


「ゴバキ!」

「ぬううううううう!!」


「ヌクっ!」

「んんんん!!!」


「パチュウ!」

「・・・っ!」


これを始めて見る巻に不信感を持っていたメンバーが・・


「うっ・・おえっ・・」


吐きそうになるのを必死で堪える。


たった一発のパンチでまず顎が砕ける音・・

普通はこれで終了だ。


だがさらに殴ると、もう骨が外れてるので変な音がする。

ただ柔らかい物殴ったような。


さらに次殴る時には、大量に流れ出てくる血で

血を叩き付けたような音がする。


さらに殴ろうとすると・・


「ヌチュ・・」

「おっと・・」巻


拳が血ですべり、まともにパンチが当たらずに逃げていく。


「・・もう、殴れねえか・・」巻


これを見さされると、もう相手全員バッターアウトだ。

もう完全服従だ。あんな事自分にされたら、たまったもんじゃない。


最後のシメは・・・


「おらっ!脱げや全員!」

「並べおらっ!」


不良の基本の絶対世に出せれないような写真やビデオを取る事。

これは不良グループの定番だ。

特に巻はこれが得意だ。

不良にも使えるし、ヤクザにも使える。


ヤクザ攫ってボコボコにして、ビデオに向かってしゃべらせる。

やれ、組の名前だ。どうやってヤラれただ・・


この不良達もそうだ・・


「・・板橋区平成3年生まれ・・○○中出身の・・」

「渋谷拳鍔に負けて傘下になる事・・」


それでも中には本物の悪が居て、屈せない奴も居る。


「おらっ!早く言えやっ!」

「ぐううう!」相手リーダー


相手リーダーを全裸で柱に縛りヤキを入れるが・・


「俺だって、それなりの不良やって来たんだ・・

 最悪なビデオ取られれば、不良人生が終わる位分かってる・・」


屈せない。一度の汚点が最後まで付きまとう事になる。


(やっかいだこういった本物は・・。いつかまた向かってくる。

 だがら、ここで徹底的な屈辱的な世に出せない物を撮るのが理想

 だが、この男殺すくらいしか・・だが殺せば・・)拳鍔メンバー


この詐欺グループが機能しない・・


「くく・・・もっと衝撃受けるぞ・・」進藤

「えっ?」拳鍔メンバー



巻がゆっくり相手リーダーの前に行きしゃがみ込み・・


「何すんだ?・・」相手リーダー


「ヌプっ・・」


「ぐっ!やめっ!くっ!」相手リーダー


「はは・・大きくなったね」巻



(マジか!・・・銜えやがった・・)拳鍔メンバー


もう衝撃だ・・


絶対こんな映像世に出せれる訳がない。

発想が斬新と言うか、普通出来る事ではない。



いずれ・・「びくっ・・びくっ・・」っと・・


完全にバッターアウトだ。射精までして・・


(終わった・・俺の不良人生・・男なんかに・・)相手リーダー

(最悪だな・・リーダー・・)

(だから、早めに降参してれば・・)


自分達も、もし逆らえばこれ以上の恥ずかしい映像を撮られるかも・・

何よりやりかねないこの男なら・・



「相当な過去背負ってんだろうな・・」原西

「だから付いて行ってる・・」進藤



拳鍔メンバーもそう思う。

そしてどこまでも行く・・この巻なら。


「これから、更に発展よろしく」巻

「・・ああ・・」相手リーダー


(なるほど・・今日の現金だけで終わらせない。

 これはこれで金の成る木だ・・)拳鍔メンバー


新しく増える金に陣地に兵隊。

この連中も四部夜の一部に組み込まれていく。

しかも、このグループの売り上げは四部夜でも上位級だ。

絶対に欲しかった業種・・無限に金を生み出すノウハウ。

さらに四部夜と組む事で大きくなって行くことも。


「・・リーダー・・どうせなら、拳鍔で・・」

「ああ。もう戻れねえ・・

 それに何か背負ってるもんも違う・・」相手リーダー


この男は・・。



だが疑問に思う。


「なあ・・どうしてここまでして、

 どこに辿りつきたいんだ?」相手リーダー


「くく・・・」巻



壮絶な過去を・・・

打ち消せないなら・・


ただ冷たく生きる。感情を捨てて・・・



どうせ落ちた闇に生きるなら・・

その闇を牛耳りたい。


でないと・・




撤退して自宅に戻った巻


「俺の人生が後悔するから・・」巻

「えっ?何か言った?巻くん?」香奈



ただ・・突き抜けたい・・


負けたくない・・

強くなった自分を・・


褒めてほしい・・



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ