4日目後編 空からのプレゼント
木の陰から現れたのは、女一人と男二人だった。
「あのビルを拠点にする?」と女が男二人に聞いた
「いいんじゃね?高台としても使えそうだしな」と片方の男が言い、もう片方は頷いていた。
あと数歩で女達がこのビルに入ろうとした所で俺達は壁の陰から出てきた。
「だッ誰だ!」とさっき頷いていた方の男が裏声になりながら言った。
他の二人も驚いたのだろう、数歩後退りしていた。
「俺達は敵じゃない」
そう言うと
「騙そうったってそうはいかねぇぞ!」ともう片方の男が怒鳴った。
その声に希が戦闘体制に入ってしまい、余計に敵視されてしまった。
すると女がポケットからなんのへんてつもない紙を取りだし、その紙に書かれているのだろう、何か呪文のようなものを唱えた。
すると女の手からメラが放たれた。
「…マジ…か…よ…」
と棒立ちしていると俺の左手すれすれの所を通って後ろの壁にぶつかった。
そしてその破壊力に驚いた。
なんと最初はメラ程度の大きさだったにも関わらず壁にぶつかった瞬間メラゾーマにレベルアップしたのだ。
「何したんだ?」
と普通に聞いてしまった。
すると女がアタッシュケースをつきだしてこう言った。
「このなかに特殊能力が得られる薬が入ってるのよ」
「特殊能力?」と聞き返してしまった。
そりゃいきなり手からメラゾーマ出されてしかもそれはアタッシュケースの中に入っている薬を飲めば誰でも出来る的なことを言われたのだ、普通聞き返すだろ。
「そうよ、先月火星で琥珀が見つかったの知ってる?」
「ああ、あれはニュースで見た」
先月とても話題になった、なんと火星で琥珀が見つかったのだ、しかも25個も!!
しかもその琥珀のなかにいる生物はまだ生きていて酸素を与えれば増えていくらしい、しかしその生物は酸素だけで生きていけるかわりに酸素をあり得ない速度で消費して二酸化炭素のようなものを何も出さないらしい。
そして今月のニュースではその生物は色々な科学現象を引き起こせると言ったのだ。
そんな事を言ったため、厨二病患者達が琥珀の研究所に押し寄せたらしい、そんな事を思い出していると
「まあどんな能力が得られるのかは分からないから不便だけどね」
いやいや、あんたメラゾーマ打てるじゃん!!
「あんたはメラゾーマ打てるんだから不便じゃないだろ?」
「力加減が難しいし一回打つだけですっごく疲れるしこの能力を見つけるの時間かかったんだけどね…まぁ火だから結構使えるけど…君たちはここで死ぬんだし関係ないよね?」
「なんで殺されなきゃなんねぇんだよ!」
「君たち…本当に何も知らないんだ!」
何も知らないって…こいつらは知ってんのか?
この島?の事…
「最後なんだし俺たちにも教えてくれよ」
「…まぁいいわ、教えてあげる…この島は金持ちの娯楽として作られた…」
作られた?あり得ないだろ…島一個作るとか金どんだけかかんだよw
「そして今私たちは殺し合いという金持ちの娯楽に強制的に参加させられてるのよ…」
「なんでそんな事知ってんるんだよ?」
「はぁ…この島に来る前に、自殺したい人間とかに登録したでしょ?」
ああ、あれね…
「俺さ…自分では登録してないんだけど…知り合い?みたあなやつに登録された」
そんな話していたら後ろから爆発音が聞こえた。
びっくりして後ろを振り返ると希が指パッチンをしていた。
パチンッと音が鳴るたび空気がイオのように爆発する。
何度かやって上手くできるようになったのか俺の方に近づいてきた。そして外にいる女達に向かって指パッチンをした。
爆発の衝撃で後ろに吹っ飛ばされた。
起き上がると希が指を俺の方に向けていた。
「おい!待てよ…なんで俺まで殺すんだ!」
「しょうがないんだ…殺さないと自分がころされるもの…」
クソッなんでこんな所で死ななきゃなんねぇんだよ!
希が指に力をためた。
ヤバイ!どうすればいい?周りを見たが何もなかった。
そしてふと思い出したポケットにライフルが入っていることを…。
「少しだけ話さないか?」そう言うと希は手を下げた。
「少しだけよ…」と希が言った瞬間ポケットからライフルを取りだし、引き金を引いた。
ドサッと音をたて希が倒れた。俺は希を抱きかかえて二階へ行った。
二階に着くと彼女を床に寝かせた。
「なんで俺を殺そうとしたんだ?…なんであの人達を殺したんだよ!」
そう言うと「…思い出したの…」と希が答えた。
そして話始めた…。
ドラクエの技とか出てくるんで分からない人もいると思いますがそこんところはyoutubeなどで見てください!
そして希は両肩と両足を撃たれました。
理由は殺したくなかったからです。
思い出した内容は次回です。
そしてこの内容的に外はまだ明るいですが話をしていて夜が開けた的なパターンです。