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詩集:女性シンガー4

悪性腫瘍

作者: 歌川 詩季
掲載日:2026/09/18

 えっちな箇所があります。

 悪性のできものの如き

 厄介な恋ばかり(わずら)って

 症状としましては鮮明なる白昼夢

 日を追う(ごと)(うつつ)との境いが

 怪しくなってゆくのです


 ぎざぎざの太陽を地平線が()み込む前に

 尻尾を蝶々結びにした黒猫は

 不衛生な路地裏に消えました


 ロールシャッハの悪戯(いたずら)()きは

 (まさ)恰好(かっこう)の餌食

 妄想癖に類するイマジネーションを

 一代限りの財とした

 これは悲しき資産家の物語



 悪名(あくみょう)もすけこましならぬ

 告解のひとだとはお笑いだ

 戯言(たわごと)としましても病棟での獄中夢

 目を張る(ほど)不束(ふつつか)な振る舞い

 この()に及び無礼講


 まざまざとご覧あれ 大画面のシアタールーム

 のっぽな割にずんぐりした立ち姿

 不健全も極まれば即身仏


 ロールケーキを逆から巻きで

 託す郭公(かっこう)の卵

 必要悪に属するレクリエーションを

 一晩だけだと座位でシた

 それも()(かな) 火遊びも()(たの)

 たまに使っちゃうことば(笑)


挿絵(By みてみん)

制作:ひだまりのねこ先生

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