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始まり

ー何分経っただろうー


愛はふと目を覚ますと、さっきまでの明るい雰囲気はどこにも無かった。

静まり返る教室

人の気配のしない廊下

暗い空

机の色の冷たさも心に染みる

「頭が痛いよ」

少し泣きそうになる。

「みんなは…?」

心が押し潰されそうな気持ちになる。

「移動教室かな…?」

時計を見ると、真っ黒に塗り潰されていて何も見えない。

ーここでパニックになっちゃだめだ

私は…変わったはず


勇気を出して廊下に出る。

左右を見渡してみる。


「…人の気配がしない」


寂しくなる。

ー何分経っただろう

愛はその場で固まっていた。


タッタッタッタッ


足音が廊下の反対側から聞こえてきた。


「え…」

「愛っー!!!」

向こう側から愛の親友、涼香が走ってきた。

「探したよぉぉ…」

涼香は泣いてはいなかったが、声が震えていた。

ー我慢してるんだな

愛は察した。


涼香が来た方向と同じ所から、複数人の足音が聞こえてきた。


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