16話〜17話
増田 来佳美
私は友達の異変に、敏感に反応する。ここ数日、しのっちは絶対におかしい。おかしいというか、何か変。元気が無いというか何というか⋯ぼーっとしている。いつもなら私の事をイジってきたり、男子の前では絶対に出来ない激しいボディタッチをしてきたりするのに、全くそんな素振りを見せない。今なんか映画を撮影してるんだから、絶好のイジり期間のはずなのに。
だから私は、放課後の映画撮影にしのっちを誘ってみる事にした。演技をしている姿を見られるのは恥ずかしいけど、いいよ別に。泉屋君には許可を貰えたし、早速誘ってみる事にする。しのっちは自分の座席でぼーっとしていた。
「しのっち。」
「ん?」
「今日の放課後さあ、映研の映画撮影見に来てよ。面白いから。」
「マジ?」
「マジ。私のアカデミー賞主演女優賞並みの演技が見られよ。」
「あー⋯。」
「お願い!撮影現場に身内が欲しいの。寂しいから!」
私は手を合わせて、しのっちに懇願した。
「分かった。いいよ。」
「よしっ、決まり!」
良かった。しのっちは、すんなり撮影見学に来てくれる事になった。別に誘ったからって何も変わらないかもしれないけど、いいのよ。気になっちゃったんだもん。友達なんだもん。
畠中 彩菜
まっすーは基本的に良い子だし優しい。しのぴーの様子が最近変だから、何とかしてあげたいんだ。元気になってもらいたいんだろうな。
でもなー、まっすー。映画撮影の見学に誘うのは悪手じゃないかなあ。むしろ、それが原因かもしれないし⋯。
えっ、しのぴー見学来るの?マジで!?




