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僕と亜人の露店店主 その1

 この社会の仕組みはどこかおかしい。子どもの僕がそう思ってるんだからきっとおかしいに決まっている。


 僕は何も考えずに宿屋の周りを走りながらずっと頭の中では今日のできごとについて考えていた。

 町は夜で普段はあまり人がいないが、お祭りが近いため多くの大人の人たちがその準備を進めていた。こんな時間帯なのにたくさんの大人たちがいるのだ、だからいつもの町の夜よりもこの時期の夜は僕は怖くはない。


「おーい、こっちだ。こっち! ここにあるので全部だ。全部祭りで使う道具だからな慎重に扱ってくれよ… 」

「はいはい。分かってますよ。あれ、この小さい箱もですかい…? ずいぶんと箱が傷だらけですが俺じゃないですよこれやったの… 」

「はいは一回でいい! 分かってるわかってる。その傷だらけの箱も運んでくれ。くれぐれも落としたりするなよ… 」


 こんな時間帯なのに露天市場のほうでは朝のお店が開いている時と同じくらい人がいる。走ってくると言って何も考えずに宿屋を飛び出したはいいが、結局僕はこの露天市場のほうへ来てしまった。町の外にでるのは怖いし、町中だからと言って夜中にあまりしらない場所まで走っていくのは僕は怖いのだ。


 特にやることもないためお祭りの準備をしている大人の人たちを少し遠くのほうからジャマにならないように離れたところで見ていた。僕が見たところ、今年は去年のお祭りのときよりも出店が多いようだ。僕はうれしかった。去年より今年はお金も持っているため楽しめるはずだからだ。


 お金のことを考えると今日の銀行でのできごとを思い出してしまった。今日はスキル上げが目標としていたところまで上げることができ僕自身成長することができ、ギルドカードも進化したのにあの銀行の人によって僕の大事なお金を盗られたのだ。銀行があんな悪魔のような場所だったとは僕はしらなかった。なぜおっさんも僕に銀行でお金を預けようとした際にこんな重要なことを教えてくれなかったのか。

 たしか銀行の人の名前はルキウスとかって言ってたな。僕にあの技書を売ったおっちゃんと同様に僕が対象しなければならない人物リストに入った。今はまだ僕は初心者冒険者だが上級冒険者になったあかつきには、いやランクを上げて中級冒険者になったら僕でも勝てるだろうか?


 おっさんはいつこの町を出発するつもりなのだろうか、できればこの町のお祭りを楽しんでから次の場所に行きたいと僕は思っている。もし可能であればもう少しこの町で金策もしていきたいところだ。お金のことを考えると銀行のことを思い出す。頭を切り替えなければならない。これだとずっとお金を金策して稼いだりしている間にも思い出してしまう。魔物を狩っている時に、もし良いドロップ品が出たとしてもうれしさよりいくらで売れるかなどちょっとでもお金のことについて考えると頭のかたすみにあるルキウスの顔を思い出してしまう。マクダフが僕に頼みごとをしてきたように中立共栄大金庫は僕がぶっ壊す必要性があるのだと思う。でも子どもの僕にはどうやってこの中立共栄大金庫をぶっ壊すのか今はわからない。今後何かぶっ壊すのに必要なモノなどわかるようになるのだろうか。スキル上げをやっている時と同じようにいつの間にかその方法がわかったりするものなのだろうか。


「おや、こんな時間に散歩かい少年…? 」


 いきなり声をかけられて僕はおどろいた。暗闇だから分からなかったが僕の近くで露店を開いている人がいた。こんな時間に露店なんか開いて売れるものなのだろうか。薄明かりの中であまり露店の店主の顔もはっきりとはわからず、露店で売っている商品についてもはっきりと何を売っているのかは分かりづらい。


「うわっ… おどろいた。こんな場所で何を売ってるの…? 」

「ここはね少年… いいものを売ってるんだよ… いいものをね。限られた人しか買えない品物ばかりだよ。おっちゃんはね、この時間帯じゃないとこんな場所では大っぴらに活動できないからね。どうだい君にはこれなんかおすすめだよ… 」


 おっちゃんが僕に見せてくれたのは僕は見たこともないモノだった。首から下げるようなデザインでこれがどんな効果があるのかなど僕にはわからなかった。装備品だとすると何かすごい効果があるのかもしれない。


「それって装備品か何かなの…? 初めて見るものだけどどんな効果があるの…? 」

「これはね 骨護札 と言ってお守りみたいなものだよ。俺にはもう役に立たないモノだが、そうだな金貨1枚でどうだ… 」

「コツゴサツ…? って言うんですね。カッコよさそうだけど金貨1枚なんて今の僕にはとても… なんで僕なんかの子どもに? 子どもの僕はその限られた人じゃないと思うんだけど… 」

「君はヒューマンだろ…? だが君からは別の懐かしいにおいがしたからねつい… 」


 あーまたこの生臭いにおいがしていたのだった。もう僕の周りの人は慣れてしまったいたため、みんなが慣れているものだと思っていたが、初めて会う人にはあまりよいにおいではないようで少し目立つようだ。


「この手に装備している水トカゲの手袋のせいかもしれません…? おっちゃんってもしかして… 」

「ああ、そうだよ。亜人だよ… おどろいたかい?」


 僕は初めて亜人にあった。暗闇だから僕ははじめよくわからなかったのだが、おっちゃんの顔はトカゲ男そのものだった。また僕はおどろいてしまった。物語で出てくる亜人に僕は普通に会話をしてしまっているのだ。亜人とされる種族はヒューマンとは相いれない存在であり、敵対していると物語で聞いたことがあったからだ。

 亜人とは人型の異種族で様々な種族をひとくくりにして僕たちが読んでいるものだ。前にあったドワーフのブルロックさんもヒューマンからしたら亜人種とされている。亜人種の中でもかなりの格差があり同じヒューマンの人種として扱われる人もいれば魔物側となんら変わりのない人種として扱われる人たちもいる。亜人はこっちのほうが多いとされる。


「お、おっちゃん… ぼ、僕を食べるの…? おいしくないよ」

「食べない食べない… 亜人に会ったのは初めてかい… ここではあまり かげない においが君からしてつい話しかけてしまった。仲間が化けているのか思ったが違ったか… 」

「ぼ、僕はただのヒューマンだよ。亜人ってヒューマンになったりできるの…? 」

「ああ、一部の亜人はね… みんなが化けられたらいいんだけどね。森の長耳なんかもヒューマンに化けてる奴もいるぞ。」


 亜人がヒューマンになれるなんてしらなかった。もしかしたらおっさんやマクダフ、エリヤなんかも亜人な可能性がでてきてしまった。僕の近くにはひょっとしたら亜人の人がたくさんいたりするのかもしれない。僕がしらないだけで毎日亜人と接している可能性もある。

 森の人ってだれのことだろうか。亜人ではない違う種族の人もヒューマンになって生活をしているとは僕はおどろいた。なんでわざわざヒューマンになっているのだろうか、亜人のままではだめなのだろうか。


「金貨1枚は半分は冗談さ… 君にこの骨護札をあげよう。きっと君の役に立つだろうからな。これはずっと首にかけておけ。だが装備していることを見せてはだめだ。」

「えっ、おっちゃんこんなカッコイイ装備くれるの…? うん。わかったよ。金貨1枚もする装備見せてたら盗られるかもしれないからねマクダフなんかに」

「ああ、見つかればこの骨護札は取り上げられる可能性が高いからな。十分に気をつけろよ。もう夜も遅い… 危ないヒューマンが来る前に子どもは家に帰るんだな。」


 僕は金貨1枚もする装備品をタダでもらってしまった。銀行で銀貨10枚を盗られたとかささいな事でしかないのだ。いつまでもそんなことを言っていてもしょうがない。僕も大人にならなければならない時なのだ。こんな時間帯だが宿屋から外に飛び出してとてもよかった。もし宿から出ずにずっとイスにすわっておこっていたらこんないい思いはできなかっただろう。僕は運がとても良いのだ。初めての金貨1枚もする装備品だ。この装備品を手に入れられたのもこの水トカゲの手袋のおかげだといえる。やはりこの水カトゲの手袋は一生外さなくても別にいいのかもしれないと僕は思った。生臭いににおいについてはなんとかして水気を常にいじしていれば問題ないのだ。この呪われた装備を解呪するのだってお金がかかるのだ。もし装備を外さなければずっと呪われたままだけどお金はかからないのだ。今の僕にはお金についてはずっと死活問題でもあるのだ。

 あたりはすごく暗くなっていた。もう宿屋に帰って眠らないと明日の朝にひびいてしまう。明日は何をやるのだろうか僕はまだしらない。スキル上げは昨日ようやく終わったのだから今日くらいはゆっくりしてもいいのではないかと思うが、おっさんに聞いてみよう。

 僕やスキップしながら宿屋に帰った。首にはカッコイイ骨護札の装備をつけてだ。宿屋の自分の部屋に戻るとマクダフはすでにベッドの上で眠っていたため今日も僕はイスにすわって眠るか、横になって眠りたいのであれば床に寝転がって眠るしかない。

 この問題について僕は解決しなくてはならない。ご主人様である僕が床で奴隷のマクダフがベッドで眠っているのだ。しかもこの宿屋のお金は僕は支払っている。

ステータスのスキル一覧と所持金とアイテム袋内アイテム

武器スキル類

刀剣スキル 18

盾スキル 3

戦闘技術スキル 11

生産スキル類

料理スキル 13

その他

鑑定スキル 0.3


所持金

671g(銀行預け金:銀貨9枚) 蛇肉たくさん ???のスクロール6枚 武器破損した剣 木剣2本


装備品 

水トカゲの手袋(呪)骨護札の首かざり

奴隷のマクダフの野郎

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