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おっさんと僕の最高の初期スキルの上げ その5

「おかえりなさいませ… 今日は何の素材をお持ち込みですか?」

「水トカゲの皮と肉になります。買い取りお願いします。」

「はい、水トカゲの素材ですね。おや水袋もありますね… すべて買い取りですね。ありがとうございます。」


 やはり水トカゲの皮や肉とは違い水袋は少し良いドロップアイテム品なのかもしれない。あれだけ狩っても3個しかドロップしなかったのだからそうに違いない。すべてギルドで買い取りしてもらった。もちろん水トカゲの手袋は装備したままだ。これを売るなんてとんでもない。


 水トカゲの皮31枚*10g 水トカゲの肉14個*15g 水トカゲの水袋3個*500g

 すべての素材を売った買い取り金額は2,020gだった。


 おっさんとレアドロップアイテム品のドネタンを求めてドブネズミ狩りをしたときよりも多い。何と言っても僕が一人で初めて狩りで稼いだ金額が2kgをほんのちょっとだが上回ったのだ。これはすごい。これならどこでもやっていける冒険者に僕もなれるだろうと思った。ただの銀貨2枚ではないのだ。銀貨2枚と水トカゲの手袋も僕にはあるのだ。今日はとても良い日だ。久しぶりのちゃんとした魔物狩りをやったし、一人で金策もできた。大岩や水面を剣で叩いてた時と同じように少しだけどスキル上げもできた。


 夕方ごろに僕が街に戻ってギルドによってから露天市場での僕の料理露店ではなく、おっさんの料理露店へ向かうと人だかりができていた。


「おいこのサンドパンとはなんだ… サンドイッチじゃないのか?昨日お前たちの露店販売の許可証は取り上げたはずだ」

「ちがいますわ!これはヘスサではなくサンドパンですわ!兵士さんたちにはこれがサンドイッチに見えるのですか!まったくの別物ですわ!」

「ふざけるな! 見た目も味もほぼ一緒じゃないか、名前を変えれば販売再開できるなどおかしいとは思わないのか!」


 やっぱりこうなってしまった。見た目も味も同じなんだ。なぜなら同じ食材を使っているからだ。客引きと声かけをやっている女の子も同じ。ちがうのはサンドイッチからサンドパンになったことと料理露店の店主が僕からおっさんに変わったことだけだ。なんだったらこのサンドパンを裏でこっそり料理して作っているのは昨日までサンドイッチを露天市場のこの場所で料理して作っていた僕の奴隷のマクダフだ。

 子どもの僕でもこんなの通用しないと思っていたけどやっぱり兵士さんたちに見つかってしまった。むしろ夕方時まで見つからずに普通に料理露店を開いて販売できていたことのほうがおどろきかもしれない。


「お客さん困りますよー… 言いがかりをつけられてはね。客商売のじゃまですよこれで今日のところはかんべんしてください… 」

「見た目も味も一緒だが許可証もちゃんとあるし名前も違うとなるとこちらもこれ以上の追求はな… まぁ今日のところは… 」


 おっさんが兵士さんに何かをわたしていた。キャンディーとかわたしたのだろうか。僕は甘いお菓子が大好きだ。あの口の中にいれたら甘い味が広がるところが好きだ。なかなか甘いお菓子は食べられない。僕が食べた回数も一回か二回ほどだ。

 兵士さんたちがいなくなってから僕はおっさんたちのところへ向かった。今日はどのくらい売れたのだろうか。もう僕は販売許可証を持っておらず、この料理露店の店主ではないため僕は売り上げのお金はもらえないかもしれない。僕の奴隷のマクダフが裏でこっそり作ったサンドパンだが表で売ってたのはエリヤでありここはおっさんの料理露店だ。


「やぁジョン… 今日もスキル上げやってきたか…? まったくここの兵士ときたらせっそうがない。」

「ジョンおかえり!このお店の店主も売り物の名前も違うのにひどい言いがかりですわ!」

「ただいま!おっさんそれとエリヤ。今日もスキル上げがんばったよ。これいいでしょ!」


 僕は二人の前に手を差し出した。手には水トカゲの手袋が装備してある。初めて魔物から出たレアドロップアイテムの装備品だ。おっさんやエリヤにすごいとほめてもらえてマクダフなんかにとられるのではないかと思ったが、じまんせずにはいられなかった。まぁずっと手に手袋を付けているわけだから嫌でも目に入るだろうしね。


「な、なんだその青黒い手袋は…? ジョンお前水トカゲを狩ってたのか!フハハハハハ… 近くから少し生臭いにおいがしてると思ったらお前かジョン… お前それ呪われてるぞ」

「さわってみると少しヒンヤリしていますわ!でもあまり見た目から言って良い物とは思えませんわ!」


 さんざんな言われようだった。どうやら僕は臭うらしい。かはん近くにいる水トカゲの魔物を狩っていたからだろうか、臭いには気付かなかった。僕の鼻がおかしくなってしまったようだ。

 なんだかそんなことを二人から言われているとこの僕は一生装備していようと思った水トカゲの手袋だが僕はあまり良いものではないのではないかと思い始めていた。装備した状態の手触りは悪くはない。ヒンヤリとして気持ちがよくずっとさわっていたいくらいだ。僕が好きなかんしょくだ。でもよく見るとどこかがおかしいのかもしれない。この青黒い鱗のような模様とかカッコイイはずだったのに。今ではこの青黒いところが問題なのではないかとも思えてくる。料理露店の近くで生臭いにおいをさせていてはダメなので僕はしかたなく水トカゲの手袋を外すことにした。しょうがない。


「あ、あれ… 抜けない。装備が外せないよおっさん!」

「フハハハハハ ジョンお前その装備を付ける前にちゃんと鑑定したか…? 解呪スキルかスクロール類のアイテムがないとずっとその手袋装備したまま一生を過ごすことになるぞ」


 ドロップ品の装備アイテムにも鑑定が必要だとは僕は思わなかった。いや少し考えれば思いついたり分かったことなのかもしれないが、僕は初めてドロップしたアイテムの装備品に目がくらんでいたのだ。何を考えずにカッコイイと思って水トカゲの手袋を装備してしまった。解呪スキルや呪いを解くアイテムなど僕は持ってもいないため僕はこのままこのさわったらヒンヤリとして少しヌメヌメしている気がしてきた手袋を装備したまま冒険者をやり続けなければならない。これは困ってしまった。とても困る。僕の奴隷のマクダフが顔や体に傷がある大男だとすると僕は手に呪いの傷がある冒険者になってしまった。ちょっとカッコイイとも思ったが、冷静になっていくうちにこの水トカゲの手袋が放つ生臭さが鼻につくようになってきた。


「お、おっさん!解呪できないの?」

「残念だが俺は解呪はできないな。解呪スクロールもアイテム類も今のところ持っていない。ここはアナポロス教団がいる教会へ行くしかないな… こんな町の冒険者じゃ高レベルの解呪スキル持ちもいないだろうしな」

「は、早く行こうよ! アナポロス教団の人が僕のこの呪いの装備の解呪をしたがっているはずだよおっさん!」

「行こうって言われてもな… 金が要るぞ。お布施だ。お前はアナポロス教団の関係者でも教徒でもないからなさぞかし高い金額吹っかけられるだろうな… フハハハハハ」


 またお金が必要になった。この世の中なんでもお金、お金、お金だ。アナポロス教団の人も困っている人がいたら無しょうで助けたりするのが当たり前のことじゃないのか。助けてくれたら僕はアナポロス教団に入信してもいいと思っている。話せばわかる人たちだろう教団の人って会ったことはないけど偉い人が多いが優しい人も多いはずだ。僕が走ってこの町にも確かにあったと思う教会へ行こうとしたときにおっさんに肩をつかまれた。


「それとなジョン言いにくいのだが… この町にある教会も一応アナポロス教団の教会だが高位の宗教人じゃないからもう少しその呪いと付き合う必要性がある。まぁあと数日… いや一週間くらいだ気にするな フハハハハハ」

「じゃあ僕は最低でも一週間くらいはこのままってこと…? 」


 今日はとても良い一日だと思っていたが、どうやら最悪の一日になってしまった。どうして僕がこう自分一人で狩りをして冒険者としてようやくお金を稼げたと思ったらこれだ。この世界はまちがっている。


ステータスのスキル一覧と所持金とアイテム袋内アイテム

武器スキル類

刀剣スキル 16

盾スキル 3

戦闘技術スキル 10

生産スキル類

料理スキル 13

その他

鑑定スキル 0.3


所持金

19,671g 蛇肉たくさん ???のスクロール6枚 武器破損した剣 木剣2本 

水トカゲの手袋(呪)

奴隷のマクダフ

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