おっさんと僕の最高の初期スキルの上げ その2
二日目も朝から僕はかはんにいる。今日は一人で歩いてきた。今日もポリュフェモス大岩に青銅の剣を振って叩きつける。二日目にして青銅の剣はすでに刃こぼれがたくさんありもう青銅の剣と言うよりは青銅の棒に近い。こんなものでも刀剣武器としてみなされているようで刀剣スキルがあがっている。
ガキィン! キィン! キィン! ガンッ! ガンッ! ガキィン!
キィン! キィン! ガキィン! ガンッ! ガキィン! ガキィン!
よし… 入るぞ、入るぞ… やっぱり川の水は冷たい。
バシャァン! ゴボッ… バシャァン! ザシュッ! ゴボッ… バシャァン!
バシャァン! バシャァン! ゴボッ… ザシュッ! ザシュッ! ゴボッ…
もう僕はこのスキル上げになれたものだ。昨日はあれから夕方までこれをやっていた。今まで僕が狩ることができる魔物をただ狩るだけでは刀剣スキルをなかなか上げられなかった僕も昨日はすぐに刀剣スキルを上げることができたのだ。それがおもしろくてずっとやっていた。ほかの人から見たらこの頭のおかしな作業をだ。だからおっさんはこんな町から離れたかはんなんかまで僕を連れてきたのだろう。
初心者冒険者の僕でも狩ることができる魔物でスキル上げをやるよりこっちのほうがスキルの上りがだんぜん早い。こんなに上がっていいのだろうかと思ってしまうくらいだ。
キィン! キィン! ガキィン! キィン! キィン! ガンッ! ガンッ!
ガキィン! ガンッ! キィン! キィン! キィン! ガンッ! ガキィン!
よし… 次は川に入って水面を打ち付ける作業だ。
ザシュッ! ゴボッ… バシャァン! ゴボッ… ザシュッ! ゴボッ…
ザシュッ! ゴボッ… バシャァン! バシャァン! ゴボッ… ゴボッ…
川から出てポリュフェモス大岩へ向かう。川から出たばかりだと足の感覚があまりない。
キィン! キィン! ガキィン! キィン! キィン! ガンッ! ガンッ!
ガキィン! ガンッ! キィン! キィン! キィン! ガンッ! ガキィン!
青銅の剣がボロボロになってきた。二日でこんな武器が破損状態になるほど壊れることは僕は聞いたことがない。もしそんなことがあるとすればご飯も食べず眠りもせずにずっと魔物を休まず狩り続けた冒険者かなにかだろう。すごい冒険者だ。きっと英雄と言われる物語にでてくる人たちだろう。
よもつ川へひざ上あたりまで入ってみた。とても冷たい。少し上まで入っただけで思うように体が動かせず自分より少し大きな青銅の剣を振り下ろし水面に叩きつけるのがむずかしい。
ザシュッ! ゴボッ… ゴボッ… ゴボッ… ザシュッ! ゴボッ…
ザシュッ! ゴボッ… バシャァン! ゴボッ… ゴボッ… ゴボッ…
あまり無理をしすぎるのはよくないのかもしれないと思ってきた。こんなかこくなスキル上げでは体がもちそうにもない。おっさんもだれも見ている人はいない。僕は少しポリュフェモス大岩の近くで木の根本にすわりこんだ。僕はここ数日かなりがんばったと思う。スキルも上げたし銀貨も持てたし見ることもできた。
そろそろスキル上げに戻るか… 僕が重いこしを挙げてポリュフェモス大岩の前にきて続ける。このおかしな作業をだ。
キィン! キィン! ガキィン! キィン! キィン! ガンッ! ガンッ!
「おいっ!うるさいぞ!… 」
ガキィン! ガンッ! キィン! キィン! キィン! ガンッ! ガキィン!
「おい!聞こえないのか!昨日からお前は何をやってるんだ!ガンガンキンキンうっさいぞ!」
よし… もう一度今日はよもつ川で水面に剣を叩きつけたら帰ろう…
ザシュッ! ゴボッ… バシャァン! ゴボッ… ザシュッ! ゴボッ…
「大岩を叩いてたと思ったら今度は水面に棒を打ち付けて何をしてるんだお前は… 」
ザシュッ! ゴボッ… バシャァン! バシャァン! ゴボッ… ゴボッ…
「ここはいつから頭のおかしなキチガイの来るところになったんだ… もうこの国は終わりが近いな」
よし… 今日はこのくらいでいいだろう。振り向くと知らない僕と同じくらいの身長のいや僕より小さかった。僕はすごくすごくおどろいた。
「うわああああああああああ!」
「まっ… まてまてワシは魔物でも霊体でもない!そのボロボロの棒で何ができるってんだ!」
おどろいて僕はもうこれで魔物を狩るのはむずかしいと思われる青銅の剣だったものをむちゃくちゃに振り回していた。
「か… 会話ができる… 人なの…? 」
「ワシのどこが人じゃないんだ… 確かにワシはお前と違ってヒューマンじゃないがな。立派に生きとるわ!」
僕より背の低いお年寄りのような顔をしたものに僕はおどろいたが、どうやら僕と同じ人だったようだ。
「お前は昨日から一体ここで何をしてるんじゃ… ガンガンキンキンうるさくてかなわん!昨日だけかと思ったら今日も朝早くから来てそこの大岩に棒を叩きつけてると思ったら川に入って水面に棒を叩きつけておる。それを早朝から夕方まで… 気でもくるってるのかとワシャ心配しとったぞ!」
やはり周りの人からみたら僕は頭のおかしい人に見られたらしい。僕の考えはまちがっていなかったのだとおもってほっとした。たしかに、そうだ。でもこの小さいおっさんに僕がやっていることを教えてもいいのだろうか、言ったところで信じてくれるとはあまり思えないが。
「いや… その気晴らしにちょっと。町からここまでくればだれのじゃまにもならないかなと思って… じいさんはヒューマンじゃないってことは何なの…? 」
大岩に剣を振り上げ叩きつけ水面に叩きつけ刀剣スキルを上げていることは言わないことにした。これ以上しんぱいされるとこまる。
「ワシはドワーフのブロックルじゃ… 聞いたことないかドワーフのブロックルが作る武器は最高じゃと… あのブロックルじゃ… 今はもう武器を打ってはないがな…」
ドワーフと言う種族と僕は初めて会った。物語なんかでは知っている種族だったが、こんな場所で会うとは思わなかった。物語の中の人物が僕の目の前にいることに僕はとてもこうふんした。
「ど… ドワーフってあの物語の中の…? 初めて会ったよ。ブロックルなんて名前は聞いたこともなかったけど」
「まぁこんな小国の小さな町の外れで会うとは思わんからな。大体ドワーフは王国か帝国かどこか大きな都市で鍛冶師をやっとる。名のあるやつはな。それでその… 手に持ってる棒はなんだ… 昨日からそれを振り回しとるんじゃろ?気になっておったわワシに見せてみろ… 」
そう言ってドワーフのブロックルさんが僕の手にしている青銅の剣だった棒を手に取った。いったい何の棒でずっと大岩や水面に叩きつけていたのか気になったようだ。
「酷い有り様じゃ… これは青銅の棒… いや剣だったものか。一体何を考えこんな扱い方をしたんじゃ… こんなもの打ち直すより新しい剣を買ったほうが早い。」
「ブロックルさんってドワーフなんですよね…? なおせないんですかこの棒を剣に。」
僕の物語でしっているドワーフとは違っていた。このドワーフはこの青銅の棒を剣に戻すことはできないらしい。
「なめるな!ワシならできる… こんなもの朝飯前じゃ… だが今は無理じゃ。ワシにはやることがあるんじゃ… こんな小国まで来たのは訳があるんじゃ。その棒は今は直せんが、ドワーフがこんな青銅の棒さえ直せなかったとなると沽券にかかわる。これを貸してやる。今度会ったときにそれと交換に直したこの青銅の棒を剣にして渡してやる。」
そう言ってブロックルさんは僕に剣をわたしてくれた。僕が使っていた青銅の剣より良いものなのかどうか僕にはわからない。
「これは青銅の剣よりもいいものなの…? まだ僕は大岩を叩いたりしないといけないんだけど… 」
「馬鹿野郎!そんなもんに剣を叩きつけるな!そこら辺の棒切れで叩いとれ!!この剣はお前には早いくらいの代物じゃ… 」
どうやら青銅の剣よりは良いもののようだ。そんな良い剣を大岩に叩きつけたり水面に叩きつけたりするのは僕もためらってしまう。でもそこらへんにある棒切れではだめなのだ。僕は刀剣スキルを上げなくはならないからだ。そんな良いものをドワーフのブロックルさんから貸してもらったため何かお礼をしたかったが僕は何も持っていなかった。お金もない。蛇肉をわたしてもしょうがない。よろこばれないだろう。
「ブロックルさん剣を貸してくれてありがとう!何も代わりにお礼にあげることはできないけど… そうだ僕がこの剣を使うのにふさわしいことを証明するよ。少し下がって見てて!」
ブロックルさんを少し下がらせて辺りをみてから僕はひろうして見せる。人に見せるのは初めてだ。使ってみるのも初めてな技書で覚えた僕の必殺技だ。
「アンチェインダストトラッシュ!!!!」
技テクニックが発動する。僕の持っている剣が光りだしキィィィィィィィィィィィィン… パァン!という音をたててからブルロックさんから貸してもらった剣が武器破損状態となった。
「おお~… よくその剣を使いこなして… 馬鹿野郎!なんて技テクを使ったんだ!武器が壊れてしまったではないか!!」
「こ… こんなつもりは… 初めて使った技テクニックなんですがこんなことになるとは… 剣を壊してしまいごめんなさい。」
ブロックルさんに僕はあやまるしかなかった。アンチェインダストトラッシュがこんな技テクニックだとは僕は知らなかった。自分の武器でこの技テクニックを使用しなくてよかったと僕は思った。
「ったく… しょうがないガキだな。その剣は戒めに持ってろ。二度とその技テクを使わないようにな!ワシはもう帰る… ここにいたらワシまで大岩や水面にお前を叩きつけそうになる… じゃが約束のこの青銅の棒は次に会った時までにちゃんと剣にしておいてやる。お前が振り回しても壊れんくらいの… いやそれ以上の剣にな… 」
次にどこでブロックルさんと会うか約束などしたりはしなかった。次に会うことはないかもしれない。僕はこのドワーフのブロックルさんは怖くて苦手だ。あとこの技書を僕に売ったあのおっちゃんを僕は見つけ次第殺さなくてはならない。
ステータスのスキル一覧と所持金とアイテム袋内アイテム
武器スキル類
刀剣スキル 6
盾スキル 3
戦闘技術スキル 2
生産スキル類
料理スキル 13
その他
鑑定スキル 0.3
所持金
19,515g 蛇肉たくさん ???のスクロール6枚 武器破損した剣
奴隷のマクダフ




