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おっさんと僕の最高の初期スキルの上げ その1

 キィン! ガンッ! キィン! キィン! ガンッ! ガキィン!

 キィン! ガンッ! キィン! ガンッ! ガンッ! ガキィン!


 よしっ… 毎回剣を振り下ろす際に少し全身から腕へ腕から指先へ集中させる… 


 バシャァン! バシャァン! ゴボッ… バシャァン! ゴボッ… ザシュッ!

 ザシュッ! バシャァン! ゴボッ… ザシュッ! ゴボッ… 


 今日僕がやっていることを一言で表すとこうだ。今僕はとても大きな魔物を倒したところだ。とても手に汗握る戦いだった… いや、ちがうちがう。


 僕は町の南門から出て二十数分行った場所にある かはん に来ている。もちろんおっさんの教えてもらった僕のスキル上げにピッタリの場所だ。


 キィン! ガンッ! ガキィン! キィン! ガンッ! ガンッ! ガンッ!

 ガキィン! ガキィン! キィン! ガンッ! キィン! ガンッ! キィン!


 大きな岩にむかって僕は剣を振り下ろしている。当然はじかれる。大きな岩が真っ二つに切れたりはしない。絶対にできないだろう。


 100回ほどこのにっくきポリュフェモスと名付けた大きな岩をマクダフが持っていた僕には少し大き目な剣で叩いている。すでにマクダフの剣は一部に刃こぼれがある。僕の剣ではないからいいのだ。昨日ベッドで眠れなかったためとかそう言うことではない。


 大岩のポリュフェモス叩きを終えると次はよもつ川にひざまで入ってマクダフ剣を水面に叩きつける。


 バシャァン! バシャァン! ゴボッ… ザシュッ! バシャァン!

 ザシュッ! バシャァン! ゴボッ… バシャァン! ゴボッ… 


 戦闘技術も上げていかなければならない。戦闘技術スキルを上げることによってさらに戦闘時に冷静に判断したり命中や攻撃と言った補正に必要な筋力を一時的に上げることができる。戦闘技術スキルは近接武器や遠距離武器使いであってもほぼみんな持っているスキルだ。戦闘技術スキルが高ければ武器の補正が高くなるため武器スキル単体のみの冒険者よりも強いとされる。それだけ補正がある。そのため冒険者にとって鑑定スキルと同じように必須スキルと言う冒険者もいるが強化スキルのほうが有用だと言う冒険者もいる。

 ここら辺は僕はまだわからない。強化スキルのほうは魔法スキルの分類であり僕はあまりしらない。魔法スキルのことなんて僕は何もしらないのだ。


 僕はおっさんにここまで連れてこられて始めにこの刀剣スキルのあげ方を教えられたとき物語に出てくる迷い妖精におっさんは頭がこわされてしまったのだと思った。僕がこのやり方でスキル上げをすることになったのは少し話を戻す必要性がある…。 






 今日も少し早く起きてから僕と奴隷のマクダフの野郎を連れて露天市場に行った。

 僕が今日またヘスサとパンポタ?という新しい料理を売るための露店の準備しているとおっさんとエリヤがやってきた。エリヤは昨日で露天での客引きや声かけの仕事は終わりだと思ってたようで今日もおっさんから仕事をもらえて喜んでいた。


「じゃあ揃ったところで今日の売り物について話す。よく聞け… 今日売るのはヘスサ… とパンポタだ! パンポタは最高だ。なんせ量が多く作れる。コスパは最強だ。」


 ヘスサは僕はしっているがパンポタという料理については僕はしらなかった。


「トリポリオの旦那ぁ… ヘスサとパンポタって何ですかい…? 俺にできるのならコックさんでも傭兵さんでも物乞い様でもなんでやりますがねぇ。」


 マクダフがおっさんに聞く。しらないものは僕と同じように作りようがないのだ。


「ヘスサはマヨネーズサンドイッチですわ。マヨネーズが最高なのよ」


 エリヤのするヘスサの説明は少しおかしい。でも半分くらいは合っているがおもしろい。


「蛇肉を焼いてステーキにしてパンに挟んで出すこれがヘスサだ。エリヤが言うように調味料のマヨネーズを入れるのを絶対に忘れるなよ… パンポタはパンとマヨネーズの材料でも使うこの卵を使うスープのことだ。これは簡単だが料理スキルが高ければ高いほど一度に作れる量が増える料理だ。」


 パンポタとはパンポタージュと言うらしい。パンのおかゆみたいな料理と似たようなもののようだ。これなら僕でも作れそうだ。こんな料理がヘスサ同様にお金稼ぎができるのだろうか。僕にはわからなかった。


「ジョン… お前とマクダフで少し同じように作ってみろ。レシピは簡単だ。誰でも知っていれば作ることができる。が、違いがはっきりでる料理だ。」


 そう言っておっさんは僕とマクダフに作り方を教えてくれた。何ともかんたんな料理だ。パンを小さくちぎって水と一緒に鍋にいれて卵を入れてかき混ぜる。これを にこむ という調理方法で作るだけ。

 煮込むのに少し時間がかかるが僕でも作ることができた。僕とマクダフでお互いに出来上がった料理を出す。見た目に違いはあまりあるようには感じないが僕のほうが少しスープの色がうすいようにも感じる。


「さぁエリヤ食ってみろ… どっちがうまいか言ってみろ。お前らも互いの食べて比べてみろ」


 すぐにエリヤがパンポタを手に取り食べる。食べるというよりは飲むようなものだ。僕とマクダフもおっさんに言われたように二杯のパンポタを飲み比べてみる。


「ああ!僕のパンポタのほうが味がうすい。なんだこれマクダフのパンポタ味がこすぎる… 」

「やっぱりね。ジョンよりこっちの強面のほうが食べた感じがあるわ。なぜなの…? 」

「旦那ぁ… 旦那の料理は味が薄すぎるぜ。アナポロス協会の教団に出す料理じゃないんですぜこれ… 」


 さんざんな言われようだったが僕の作ったパンポタはマクダフのパンポタと比べたらおいしくなかった。僕のパンポタしかしらない人に出せばおいしいと言ってくれるはずだ。

 僕の作る料理はどれもおいしくて料理屋を開けるくらいだと思っていたがちがっていた。


「なっ 俺が言ったとおりだろ。ジョンは料理スキル13 マクダフに至っては32だ。これだけの差があれば味にも違いがでる。そしてその美味しいマクダフの料理にこれを入れる。これがパンポタの隠し味だ」


 そう言っておっさんはよくわからない液体を鍋の中へ入れだした。食べられないものをおっさんは食べられる料理に入れることはないと思うが何を入れたのか僕にはわからなかった。調味料のマヨネーズをパンポタに入れられたほうが僕にもわかると思った。


「さぁお前ら食ってみろ… 飛ぶぞ」


 マクダフが作ったパンポタに何かの液体を入れて軽くまぜて煮込んだものを出された。一口食べてみてはっきりとわかった。このおっさんが作ったパンポタは僕の作ったものよりもおいしくマクダフが作ったパンポタより少しおいしくなっている。味がさらにこくなっているのだ。僕の作るヘスサとはまた違うこい味がする食べ物だ。


「おいしいっ!これは売れますわ… ヘスサと一緒に出せば軽食セットに!セットで少し単品で売るより安くすればもっと売れそうですわ!」

「スゲー濃いぜこのパンポタとか言う料理… 一度食べたら絶対に忘れない味だぜ… もう一杯頼む」


 どうやらみんなおいしいと思ったようだ。誰も聞かないようなので僕が聞くことにしたおっさんが入れたあの液体のことを聞いた。


「いきなりマクダフの料理がもっとおいしくなったけどいったい何を入れたの…? その液体をマヨネーズみたいなものなの?」


 おっさんから返ってきた答えは僕はあまり聞きたくなかった。


「あの液体の正体はな蛇肉さ… 蛇肉を水や調味料と一緒に煮込んでできたブイヨン… いや出し汁さ。あれを水1:出し汁3の割合で入れたらもっとうまくなるぞ。病みつきさ… 」


 また蛇肉だ。僕は野蛇を狩りまくったため呪われてしまったのかもしれない。もし野蛇の神様がいるとしたら絶対に僕をおこっているだろう。焼くだけではなく煮込んでもしまった。


「そんな料理方法もあったんですねトリポリオの旦那ぁ… じゃあ俺は今日サンドイッチとパンポタージュを作って売ればいいんですね」

「ああ… 売るのは売り子のエリヤに任せておけばいい。お前は料理スキルをいかせ。今日は個数制限はない作って作って売りまくれ。」


 そういっておっさんは調味料のマヨネーズを作る材料とパンポタのための材料をテーブルにどんどん置いていく。両方の料理でパンを使うよだ。僕の持っている残りの食料品ドロップスクロール5枚すべて渡した。


 朝食としてヘスサとパンポタを食べて露天市場が開かれる前に僕とおっさんはスキル上げのためにかはんにやってきた。






「ここら辺まできたらまぁ人に会うことはないだろう… 早速教えるぞ最高の初期刀剣スキル上げ最適解を。」


 そう言っておっさんは周りをみわたしながらひときわ大きい岩を見つけて指をさした。


「ジョンこの岩に向かって剣を振り上げて叩き切る感じで打ってみろ」


 とつぜんこの大きな岩に向かって剣を振ってみろと言われておどろいた。こんな大岩どうやっても僕には真っ二つに切ることはできないし、僕の武器が壊れてしまう。それは絶対にいやだ。


「お… おっさん!こんな大岩に剣を振ったら剣が壊れちゃうよ… 僕この剣しか持ってないのに… これ壊れたら僕はどうやってこれから狩りをやっていくんだよ。僕を料理人に本当にするつもりか」

「ジョンお前は武器一つしか持ってなかったか…? すまんすまん。ならこれを使え。少しお前にはデカいが魔物を狩るわけじゃない。気にするな」


 おっさんが僕には少し大き目な青銅の剣をわたしてくれた。話を聞くにこれは僕の剣のようだ。僕がこんな武器を持っていたとはしらなかった。こんな僕の手持ちの武器よりもいくらかマシな青銅の剣を大岩に向かって振ってもいいものだろうか。僕は少し考えていた。


「安心しろ… これはお前の立派な所有アイテムだ。壊したところで誰かに怒られたり怨まれたりすることはない… さぁやってみろ!」


 僕はおっさんに言われた通りに大岩に剣を振った。


 ガンッ! ガンッ! キィン! ガキィン!


 かなり反動がある。はね返ってきた剣に僕は刺されそうになった。かなりあぶないと思う。初心者冒険者が自分に合っていない武器を持って倒すことができないものに攻撃をしている。これはあぶない。


「そうだ。まぁ初めはそんなもんだろう… じゃあ次教えるぞついてこい。」


 ここら辺でいいだろうと大岩から少しはなれた川に連れてこられた。何をするのだろうか僕はこわかった。大岩に剣を振ったと思ったら次は川だ。この青銅の剣で魚でもつかまえろと言われるのだろうか。


「この川にひざあたりまで入って剣を水面に打ち付けろ。慣れたら腰まで入って水面に打ち付けろ」


 おっさんの顔を見た後に僕は何も考えずにおっさんに言われたとおりにひざあたりまで川に入ってみた。川の水は冷たかった。くつの中に水や小さなじゃりが入ってきていやだった。何も考えずに水面に青銅の剣を叩きつける。


 バシャァン! バシャァン! ゴボッ… バシャァン!


 何を僕はやらされているのだろうか。この時の僕の顔はどうな顔になっていただろうか。剣聖様のような顔だろうか。何度か大岩に剣を振ってはじかれ、ひざまで川に入り剣を叩きつける。これを続ける。僕とおっさんはこの間に何も話すことはなかった。たまに僕はあいまあいまにおっさんの顔を見ていた。


「よしそろそろいいだろう… 見てみろステータスを。これでもその顔で俺を信じないかぁ… 」


 おっさんはニタニタと笑いながら僕にステータスのスキル値を見てみろと言い出した。何かあるようだ。


 ステータスを見てみた

 武器スキル類

 刀剣スキル 6

 盾スキル 3

 戦闘技術スキル 2

 生産スキル類

 料理スキル 13

 その他

 鑑定スキル 0.3


 刀6 刀剣スキ6 刀剣スキル6だ。僕の刀剣スキルが6になっている。三度見した。間違いはない刀剣スキルが6になっている。こんなおかしな話はない。僕は笑ってしまった。


「オヒョ… フヒョヒョヒョ… おっさんこれはいったい!いったい何がおきたって言うんだ。こんなオヒョヒョ… 」


 僕はおっさんに何がおきたのか聞きたかったのと一緒に笑いが出てしまった。この状況で笑わない冒険者はいないだろう。


「武器スキルの上げ方は一つじゃない。魔物を狩ったり対人でもいいがスキルは上がる。いや上げることができる。ではなぜ、物体に武器を振ってスキルが上がらないと考えるのか。ジョン… お前はあまり人前で笑わない方がいいぞ… 」


 僕はそんな物体に武器を振り続けてスキルを上げたと言う話を聞いたことがなかった。見たこともなかった。もし僕がこのやり方で刀剣スキルを上げたって言ってもだれも信じてくれないだろう。もしそんなことをいう人はいたらどこかへ連れていかれて今後会うことはないだろう。

 初心者冒険者に良いスキル上げを教えてやると言ってこんな町から離れたかはんまで連れてきて大岩を指さして持ってる剣を振り下ろして叩いてそのあとあの川で水面に剣を叩きつけろと言われて言われるがままこの作業をしてくれる初心者冒険者はいるだろうか。

 僕以外にいないだろう。きっとこれから後にも先にも。

ステータスのスキル一覧と所持金とアイテム袋内アイテム

武器スキル類

刀剣スキル 6

盾スキル 3

戦闘技術スキル 2

生産スキル類

料理スキル 13

その他

鑑定スキル 0.3


所持金

115g 蛇肉たくさん ???のスクロール6枚 

奴隷のマクダフ

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