表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~  作者: くーねるでぶる(戒め)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

98/117

098 戦闘訓練の授業③

 アンセルムとの模擬戦を終えると、シャルリーヌがオレに近づいてきた。授業中だからか、いつものようにシャルリーヌの後ろに控えているアリソンとブリジットの姿は見えなかった。


「アンセルム先生から一本取るなんてすごいわね! かっこよかったわよ」

「あ、ありがとう、シャルリーヌ」


 シャルリーヌにかっこいいなんて言ってもらえて、オレは有頂天だ。


 まったく、シャルリーヌはすごいな。言葉一つでオレをこんなに嬉しくさせるんだから。


「本当にすごいわ! アベルには悪いけど、さすがにアンセルム先生から一本取るのは難しいと思ってたから。アベルって本当に強いのね!」


 なんかアンセルムの評価高くね?


「アンセルム先生ってそんなにすごい人なの?」

「知らないの!?」


 シャルリーヌは驚愕の表情でオレを見上げてきた。


 え? そんなに?


「アンセルム先生と言えば、王国最強の魔法剣士よ。今は引退してるけど、昔は学園だけじゃなくて、騎士団や近衛兵の訓練をつけていたって聞くわ」

「えぇ……!?」


 なにそれ知らない!?


 アンセルムってたしかに強者っぽいキャラだったけど、そんなに強かったの!?


「待てよ、じゃあ父上は……?」


 父上は辺境最強と呼ばれているけど、もしかして……。


「あなたのお父様も強いと思うけど、さすがにアンセルム先生の方が強かったんじゃない? だってアンセルム先生は王国最強ですもの」

「そうなるか……」


 父上は辺境最強で、アンセルムは王国最強だもんなぁ。どっちがすごいかと言えば、やっぱり王国最強なのだろう。


「オレは父上の方が強いと思うんだけどなぁ……」


 オレの中のヒーローである父上が一番じゃないと知って面白くなかったのか、オレは気付けばそんなことを口走っていた。


 それに、これはなんの根拠もない言葉じゃない。父上とアンセルム、二人と模擬戦をしたことがあるオレの直感がそう囁いていた。


 父上とアンセルムだったら、父上の方が強い。


 たしかに、父上は魔法を使うことはできないが、それを補って余りあるほどのパワーがある。やはり、何度考えてもアンセルムより父上の方が強い気がした。


「それはそうなんじゃない?」

「え? でもシャルリーヌが言ったんじゃないか。父上よりアンセルム先生の方が強いって」

「わたくしが言ったのは“強かった”よ。アンセルム先生もお歳ですもの。今はあなたのお父様の方が強いんじゃない?」

「うーん……」


 なんだか釈然としないなぁ。白黒はっきりつけてくれればいいのに。


 でも、その気持ちはオレよりも父上の方が強いかもしれない。いや、でも父上はあまりこういった称号には拘らないような気もするなぁ。


 一緒に暮らしていたオレにも父上の思考は掴めない所がある。


 まぁ、今はアンセルムから一本取れたことを素直に喜ぼう。


 その後、オレがアンセルムから一本取ったという噂は、学園中を走り回ることになった。クラスメイトはもちろん、見知らぬ上級生や、それどころかフェルディナンにとマルゲリットにも褒められたよ。


 それだけアンセルムが偉大な戦士だったということだな。



 ◇



 ワシはガストン・ヴィアラット。


 畏れ多くも陛下から男爵の位を預かり、辺境のヴィアラット領の領主をしておる。


 今は、飛空艇のヴァネッサでビュルル男爵領へ援軍に行って帰って来たところだ。


 まったく、ワシが航空戦闘団を初めてからというもの、毎日のように援軍要請が来る。


 まぁ、モンスターと戦うような軍事的な援軍はその半分くらいで、あとは物資不足からのSOSだったがな。中には久しぶりに顔を見たかったなんてのもあった。お互い自分の領地に篭りっきりで顔を合わせることなどほとんどないからな。最初は拍子抜けしたものだが、おかげでワシも楽しい一時を過ごすことができた。次は妻のアポリーヌも連れて行きたい。


「しっかし……」


 ワシはヴァネッサからタラップで降りながら思う。


 やはり航空戦闘団への援軍要請が激増しておる。それだけワシの活動が広まってきたというのもあるだろうし、それだけ辺境が困窮しているということだろう。


「まったく、辺境伯は何をしておるのだ」


 本来であれば、辺境の小貴族を庇護するのは寄り親であるダルセー辺境伯の役目。しかし、ダルセー辺境伯は辺境の貴族たちを助けるどころか、借金漬けにして意のままに操ろうとしている始末だ。無論、ヴィアラット男爵家もダルセー辺境伯家への借金がある。


 まぁ、ワシが航空戦闘団を始めてから、少しずつではあるが返しているが……。やれやれ、できればアベルがヴィアラット男爵を継ぐ頃には借金が返し終わっておればいいのだが……。


「あなた、おかえりなさいませ」


 少し憂鬱な気分で屋敷の扉を開けると、玄関まで笑顔の妻が出迎えに来ていた。


「アポリーヌ、ありがとう。ただいま帰ったぞ。しかし、出迎えは嬉しいが、無理はするんじゃないぞ?」

お読みいただき、ありがとうございます!

よろしければ評価、ブックマークして頂けると嬉しいです。

下の☆☆☆☆☆をポチッとするだけです。

☆1つでも構いません。

どうかあなたの評価を教えてください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ