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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第5章 若宮朋佳
99/129

1 高校2年生

どうぞよろしくお願いします。

 4月になり、私は高校2年生になった。

 文芸部の部長にもなったし、まあいろいろ頑張らないと。


 始業式、新任の先生の紹介で新しい理科助手の先生を見た。

 あれ? 何か見たことある……。あれ、どこでだ? んーと。

 講堂から教室に向かいながら、考えるが、思い出せない。

 アキに話し掛けられた。(マユミとはクラス離れた……)


「新しい理科助手の横川先生って、ちょっとトモに雰囲気似てない?」


「あ、私もそう思った!

 長い髪と華奢な感じ。目が大きいとことか?」


 たまたま隣を歩いていた典ちゃんにも言われる。


「私に、似てる?」


 何か思い出せそうな気がした。



 高2の一学期は地学がある。化学もある。途中から生物学とか、物理に変わって、単元と学期で調整するらしい。

 化学は田中先生。私は迷わず化学の係になった。だって競争率低いもん。

 アキが地学の係になって……、すごい人数ジャンケンして勝ち抜けた。本当にジャンケン強いよね。

 それで放課後、理科準備室に挨拶に行こうって言われて。

 挨拶も何も、よく知っててやりやすいから選んだ係なんですけど。


 始業式なので午前でおしまい。クラブもない。

 なので、私達は理科準備室を訪問した。


「はい」


 理科助手の横川先生、だよね。が対応に出てくれた。


「H2Bの地学係と化学係です。ご挨拶をと思いまして」


 アキがスラスラと説明してくれる。

 横川先生は「H2Bの地学と化学の係ね。

 川上先生、田中先生、係の子達が挨拶に来てくれてますよ」と呼んでくれた。


 うん、髪型とか、痩せているように見える感じとかは私に似ているのかな?

 自分だと似ているという感じはそこまでしない。でも、変な既視感がある。何だろう。

 川上先生と田中先生が出てきた。


「え? どっちがどっち?」


 川上先生がうれしそうに言って。


「私が地学で、トモが化学でーす! 残念!」


 アキが笑う。


「トモ……!?

 もしかしてあなたが若宮さん?」


 扉付近にいた横川先生がわざわざ出てきて私をじっと見た。


「……どこかでお会いしましたっけ?

 え、あ、写真でかな?」


 髪型が違うもう少し若い横川先生の姿が頭に浮かんだ。

 そうか、写真で高校、大学と見た!? そして今の姿……。

 やっぱり、写真だ!


「……別人だと思うわ。私はこの学院初めてだし」


 ちょっと低い声で言われた。

 その時、その写真が真理先生に見せてもらった(見させられた?)川上先生の学生時代の写真だったことに思い至り、あ、これ以上はやばそう、とにっこり笑って言った。


「私の勘違いでした。従姉とまちがえちゃったかな。ごめんなさい」


 私がそう謝ると、横川先生もほっとした様子で「そうよね」と言った。


「H2Bの麻岡が地学。若宮が化学だ。ノートや資料のことで理科準備室に来ることがあるから。

 よろしく」

 

 川上先生が確認する様に言った。

 最後のよろしくは横川先生だけじゃなく、私達にも向けられていた。


読んで下さり、ありがとうございます。

第5章に入りました。

どうぞよろしくお願いします。

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