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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第4章 岩瀬加奈
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21 ミーティング

どうぞよろしくお願いします。

 ホテルに私達が戻ったのは2時過ぎだった。

 公園で聞いたのだけれど、運転手さんがホテルに連絡を取ってくれ、防水シートやタオルを積んだ大きめの車が先輩達を迎えに来てくれたんだとか。

 なので、私達のバスはそのまま森林公園にいてくれたそう。


 ロビーで田中先生、川上先生、あき先輩、とも先輩が迎えてくれた。

 さえ先生は帰ったと。田中先生とあき先輩が大きな駅まで付き添い、特急に乗ったところを見届けてきた。さえ先生の家族には連絡済みで駅に迎えに出てもらう約束済みだそう。



 まゆみ先輩が「助けてくれて、ありがとう!」ってとも先輩に抱きついて。

「いや……さえ先生とトラブったのは……。巻き込まれちゃったのはマユミの方かもだし……」って小さな声でとも先輩が呟いた。


「そうよ! そうよね!」とまゆみ先輩が川上先生を見る。


「川上先生とさえ先生の問題に巻き込まれたのよね!? 私達?」


 あき先輩がまゆみ先輩を宥めてるように止めている。


「……ちゃんと説明して欲しい」と鈴永さんも言った。



 高校生の大部屋で全体ミーティングということになった。


 そこで川上先生から、さえ先生が川上先生の高校、大学時代の友人であったこと。

 大学の時に告白されて、1ヶ月ほど付き合ってみたことはあるけれど、結局、友達以上には思えず交際解消となったことはあるので、まあ元彼女もとかのでもある? のかな、と説明された。


 普通の友人関係で、大学生になるまでそんな素振りがなかったが、この告白と交際解消で、友人として個人的に連絡を取るような感じではなくなったのだそう。


「ずっと友達で、1ヶ月だけお願いされて付き合った元彼女もとかの

 元彼女もとかのって言えるのそれ?」


 さくら先輩が顔をしかめる。

 まあ、大学生だから……、どこまでのお付き合いだったかはわからないな。それで1ヶ月で交際解消って、つまり川上先生が振ったということでしょ?


 川上先生を責める目と同情する人の目となんとなく割れてる。

 私はうーん、どっちもかな。


 で、高校の時からの友人で、友達仲間で家に来てたことや、母親同士が仲が良かったということがあり、さえ先生は川上先生の家族には気に入られてたらしい。

 それで今回、理科助手の席が急に空いてしまい困っているという話から『横川さんのお嬢さんは?』ってなったそう。

 川上先生は全然知らず、3月末に新しい理科助手ってさえ先生が現れてびっくりしたそう。


「あー、外堀を埋めてきてたのね」とゆかり先輩が苦笑する。


「まあ、それで、横川が俺の婚約者みたいな態度を取り始めて、他の友人にも変な連絡したり、うちの親にもうまくいっている、教育者としての俺を支える自信があるとか……。否定しても否定しても……」


「相談してくれれば理由つけて合宿来なくさせられたのに!」とさくら先輩が言った。


「でも、そうすると、何をしでかすか……」


 確かに卒業生へ何か攻撃が向いたら、ライバルと見なされて容赦なかったかもね……。


「でもさ、何もしなくも、トモやマユミには、その歪んだ気持ちは向けられてたわけで、それは……、いいわけ?」


 あき先輩、かっこいい。

 確かに、とも先輩に対する態度は……、どんどん悪くなっていたように感じる。周囲に対してもね。


「ああ、申し訳ない。ここまでしてくるとは……。生徒にはさすがに手は出してこないだろうと」


 本当に!?

 見通し甘くない!?


読んで下さり、ありがとうございます。


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