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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第4章 岩瀬加奈
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16 先生と生徒

どうぞよろしくお願いします。

 そうなのだ。鈴永さんと小野田さんの格好はキャミソールに短パン。とも先輩のTシャツより露出激しい。

 中三の湯上りキャミソールと、高二の湯上りTシャツ。

 悲しいかな、とも先輩の柔らかい色っぽさの破壊力の前には幼児並み。

 さえ先生は田中先生に風呂に入ってないと思われるほど、化粧を落としないことが本当に不自然で、風呂上がりにすら見えない。

 

 さえ先生が鈴永さんと小野田さんを見て「何か羽織りなさいよっ!」と赤い顔で叫んだ。

 そして、慌てたように行ってしまう。


 ポカンと見送る私達。

 川上先生が「カーディガン、横川先生から預かってクリーニング出したから。出来上がったら返すな」ととも先輩に言った。


「わざわざ!? そのままでいいのに!」


「いや……」


 川上先生と田中先生が顔を見合わせて苦笑する。

 ん? 何かカーディガンにあったのかな?


「出来上がったら返すから。もう遅い。早く部屋に戻れよ」


 ふたりの男の先生は大浴場の方へ行った。

 それを見送りながらあき先輩がぼそっと言った。


「さえ先生、今回のことでなんか印象悪くなった」


「うん、確かに。なんとなく嫌なところばかりが目につく」


 とも先輩はそう言ってから、困った顔をした。



 大部屋に戻ると鈴永さん達は戻っていて、機嫌悪そうだった。

 押入れを開けて布団を敷いてしまう。


 とも先輩が今回、このホテルが8人まで泊まれる大部屋があって割安だったこともあるから決めたって教えてくれた。

 1日目はこの展望テラスでの星空体験。明日は近くの森林公園で自然に親しみ、午後はホテルで望遠鏡の使い方や星の話を聞いて、夜、実際に屋上で望遠鏡を使った天体観測をする予定だよと教えてくれる。

 とも先輩の話しやすい感じに、だんだん他の子達からも高校のこととか質問が出る。

 高校で授業の選択がある、美術、音楽、書道。とも先輩は美術を選んだそう。文芸部顧問の春海先生に文句言われたと笑ってた。書道選ぶ子は少ないんだね。


 いつの間にか鈴永さん達も近くに来て話を聞いていた。


「……若宮先輩は川上先生と付き合ってるんですか?」


 鈴永さんが急に聞いてきて、驚いた。


「……付き合ってないよ」


「本当ですか?」


「だって、先生と生徒だよ」


「う、でも……」


「さえ先生にそう言われた?」


 なんとなく頷いたような鈴永さんと小野田さん。


「さえ先生の方が川上先生の元彼女もとかのだよね?」


 とも先輩の言葉に「元彼女もとかのって、今の彼女は……?」と小野田さんが言う。


「今は、いないんじゃない?

 さえ先生、帝慶大学の写真で見たことがある。川上先生と写ってた」


読んで下さり、ありがとうございます。

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