10 ストーカー?
どうぞよろしくお願いします。
私達も散歩をのんびり楽しむ。空気が不思議な感じ。ちょっと涼しいんだけど、湿気を感じるからそれがヒヤッてするような感覚もある。
「今日の天気は良さそうですかね?」
あき先輩が田中先生と話していて、私とさおりん先輩はちょこちょこ歩きながら、見る物についてとも先輩に報告してる。とも先輩は周囲の木の葉に時々触って、匂いを嗅いでる。
「いい匂いするんですか? それ?」
私は聞いてしまった。
「うーん、いい匂いとは限らない。
でも、思いがけず、甘い匂いがしたり、香辛料みたいな匂いの時もあって、面白いよ」
とも先輩がそう言いながら「ほら、この木の葉、ピリッとするよ」と小さい葉がついた木を指し示す。
田中先生が「これは山椒では?」と木の枝を見て言った。
「え、本物の香辛料の木!?」
「……でも、山だとかぶれるものもあるだろうから、むやみに触るのはよせ」
田中先生がちょっと申し訳なさそうに言った。
少し行くと川の音が聞こえてきて……。
「わー、川だ! なんかきれいだね」
あき先輩とさおりん先輩が川を見下ろして、うーんと伸びをした。
「下に下りてみたい!」
さおりん先輩の言葉に川原へ下りられそうな場所を探し、見つけて下りていると川上先生がやって来た。
「川上!? 川上先生!?」
田中先生が呆れたような表情だ。
「用事は済んだのか?」
「夜の移動について詳しいことを聞くことができた。展望台の様子もわかったよ」
あき先輩が「さえ先生、待ってるんじゃないの?」とちょっと意地悪な感じで言った。
「あー、もうずっとはりつかれてる身にもなってみろよ」
川上先生のぼそっと言った言葉に「「ストーカー!?」」と私とさおりん先輩が声を揃えて言った。
「え? 誰が誰の?
川上先生がトモの? それとも、さえ先生が川上先生の?」
あき先輩が苦笑して言った。
私とさおりん先輩はとも先輩のところへ走って行き「このストーカーめ!」「私達のとも先輩に近づくなっ!」と川上先生を牽制した。
「な、なんだよ」
川上先生が怪訝そうな表情になり、とも先輩が私とさおりん先輩の手を取って3人で手を繋いで歩き出す。
なんかうれしそうなとも先輩。
川原の石を見た川上先生が「お!?」と小石を拾い上げた。
「ここ、水晶がありそうだぞ」
その言葉にあき先輩が「や、石拾い!? やってみたかったの!」と言い、さおりん先輩も「フィールドワークの時の!?」と川原の石を見出した。
そっか、あき先輩は違うクラブでいなかったし、さおりん先輩もお家の旅行とかでフィールドワーク参加してない。
読んで下さり、ありがとうございます。




