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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第4章 岩瀬加奈
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8 守りたい!

どうぞよろしくお願いします。

 中学生が7人、高校生が7人。

 八人部屋なのでとも先輩が中学の方に来て、高校の方にゆかり先輩とさくら先輩が入るって部屋割りになった。

 田中先生と川上先生がツインの部屋。さえ先生もツインでひとりで使う。もし体調を崩した子がいたら使えるって感じにするらしい。

 でも、本当はさえ先生の部屋にゆかり先輩達が入る予定だったらしい。

 大部屋ももうひとつ予約してたけど、人数がはっきりしてから早めにキャンセルできたんだって。それから、さえ先生が来るとなって……。大部屋に入るのさえ先生が嫌がったんだろうな。


「とも先輩とお泊りなんてうれしい!」と私が言ったら、まいちゃんも「え、そうなの。うれしい!」って言って、他の子も盛り上がる。

 あき先輩が「トモ、もてもてじゃん」と笑って、とも先輩が「うん、王子、羨ましーだろ」と笑った。


 中学生の自然科学部の子、特に中三のふたりは微妙な表情をしていた。

 中3の鈴永さんと小野田さんはふたりともA組で、さえ先生と仲がいい。私みたいにさえ先生が『推し』なのかも。

 そうしたら、さえ先生の邪魔になりそうなとも先輩は『敵』認定なのか?


 早めにバスが来て、とも先輩とまゆみ先輩がバスの運転手と話をしている。


「バスの中の方が涼しいから! 乗れる人は乗っちゃって!

 マユミ、中で人、数えて!」


 とも先輩がそう言って、まゆみ先輩とあき先輩を先にバスに乗せ、他の子達も数えながら送り込む。

 あれ、中一のまいちゃんともうひとり、いない?

 田中先生とさえ先生が乗り込み、さえ先生が「川上先生!」と呼ぶ。

 んーと、先生方はお客なのか!?

 とも先輩が少し焦った様子でキョロキョロし、私は「荷物預かります」ととも先輩の荷物を預かる。


「ありがと! ちょっとトイレ見てくる!」


 とも先輩がトイレに走って行く。川上先生が私からとも先輩の荷物を奪うようにして「先に乗ってなさい」と言う。

 私は渋々先に乗り込み、川上先生がバスの運転手に「後3人、待ってください」と言って自分のととも先輩の荷物をバスの乗り口の一番近くの席に置いて、またバスの外へ。


 とも先輩とまいちゃんともうひとり、えっと名前……、誰?

 トイレの方から慌てて走ってきて、とも先輩がふたりをバスに乗り込ませる。


「すみません! これで全部です!」


 言いながら乗ってきて、奥の席のまゆみ先輩とジェスチャーでマルを作って連絡し合ってる。

 私達を見てこっちに来ようとしたんだけど、一番最後に乗ってきた川上先生に腕をつかまれ、前の席に座らせられたのが見えた。


「では、出発しまーす」とバスの運転手がのんびり言ってバスは動き出した。

 

 30分だっけ。とも先輩と川上先生の姿、見えない……。

 さえ先生がまいちゃん達に「どうして遅れたの?」と聞いている。


「トイレが涼しかったから、荷物置ける場所もあって、おしゃべりしてたら、時間過ぎちゃって」


「時間には気をつけてね」


「ごめんなさい」「気をつけます」


「いいのよ、これから気をつけてね」


 一番大変だったのはとも先輩なんだけど。

 私はちょっとさえ先生の『いいのよ』にもやっとした。


「若宮が気がついて呼びに行ってくれたんだから、ちゃんとお礼を言っとけよ」


 田中先生が私の気持ちを代弁する様に言ってくれた。

 さえ先生はそんなことなど気がつかない様子で前の席を気にしている。

 川上先生か。私はとも先輩が気になる。

 隣の席のさおりん先輩が「運転手、カッコ良くない?」と囁いてきた。

 うーん、確かに若いけど。川上先生より若い、かな。

 どうやらさおりん先輩はとも先輩を守るという使命を忘れてしまっているようだ。

 私だけでも!! でも、今、とも先輩、守れなくてごめん!!


読んで下さり、ありがとうございます。

さえ先生、仕事しているようでしていない。

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