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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第3章 若宮朋佳
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32 よいお年を!

どうぞよろしくお願いします。

「今回のことはありがとうございました。

 巻きこんじゃって……、でも本当に助かりました。

 では、よいお年を! ですね!」


 私が明るく言うと田中先生が笑う。


「一番巻き込まれたもんが何を言ってるんだ……。

 早いけどな、よいお年を!」


「私も職員室に戻ります。一緒に行きましょう」

 

 近藤先生が私と一緒に研究室を出た。

 あれ、そういえば、近藤先生はどこまで知っているのかな?


 中学棟まで一緒に戻る。


「近藤先生、今度数学のわからないところ聞いてもいいですか?

 私、数学苦手で……」


「いいわよ」


「やったー!

 頑張ります!」


 中学棟の理科室の近くまで戻ったところで近藤先生にも「ありがとうございました! よいお年を!」と明るく挨拶した。


「川上先生に会って行かなくていいの?」


 そう言われて、動揺してしまう。


「えっと、今はやめておきます!」


 つい大きな声が出ちゃったよ。

 ぺこりと頭を下げて、さっと高校棟へ向かった。


 教室で荷物を持ち、下駄箱へ。

 靴を履き替え……、あ、上履き、洗おうかな。新しいのにしても……、いや、もったいない、洗うか。

 持って帰ろう。体操着入れをごそごそして底に上履きを入れた。


 もたもたしていたからか、ちょうどクラスの子数人が昇降口に現れ「若宮さんも帰り? ひとりなの?」と声を掛けられた。


「うん、今帰り! 駅まで一緒にいい?」


「うん、帰ろ帰ろ!」

 

 数人でどやどやと門を出て、クラスの子達の冬休みの予定など聞きながらわいわい駅まで帰り、バイバイする。


「昼、食べに行かない? 駅向こうまで出るけど?」と誘われた。


「ごめん、家で母が待ってるんだ。また機会があれば! よいお年を!」


 改札口へ向かい、無事に帰宅した。

 母が家で「おかえり」と迎えてくれた。


 

 こんな感じで始まった冬休み。

 ゆかり部長はこの学期までの成績で付属の大学に行けるか決まるそう。

 さくら部長は管理栄養士希望で、短大の方だって。

 だから、今はふたりともやり終えたという気持ちとドキドキな気持ち、なんだろうな。


 中三のさおりんから文芸部のグループlineに『クリスマス会をしませんか?』と投稿があった。

 中二のかなちゃんも『やりたい!』と。

 自然科学部との合宿のことも説明しとかないと!

 いい機会かも。

 私は『いいよ! E駅でよければ、うちくる?』と返事した。


 このマンションにはレンタルルームがあるのだ。

 住人なら1時間300~800円ぐらいで借りることができる。

 800円の部屋だとさすがに大会議室みたいな感じだけど。

 小さい部屋が空いてれば、3時間借りても900円だから、みんなで割ればそこまでの負担じゃない。

 日にちを調整してると、ゆかり部長から『私も行く!』と連絡が入り、25日の昼、12時から3時までの3時間ということになった。

 すぐマンションのフロントに予約に行くと小さい部屋、空いてた! 良かった!


 すぐみんなに『予約OK』と返事して、みんなで食べたいものを持ち寄る相談をする。

『チキン持ってく』とさおりん。

『ローストビーフとサラダ』とかなちゃん。

『えー、じゃあ、たこ焼き?』とゆかり部長。


 飲み物は重いから私が用意することに。100均でコップや紙皿やフォークを用意しておくことにする。

 後でみんなで割るからレシート忘れずに! なくてもどれくらいか申告してくれれば! とする。


 ふふふ、楽しみ!


読んで下さり、ありがとうございます。

急すぎて、生徒達、真理先生がいないことは不思議に思っていません。

終業式じゃ、気づかないよね。

自然科学部だけは冬休みに入る今日の放課後に部長が連絡を回し、真理先生のlineはブロックするようにと伝言される予定。他の生徒には3学期明けに退職されたと話すかな?

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