29 母の勘
どうぞよろしくお願いします。
月曜日、私は少し寝坊した。
父は仕事に出ていて、母は午前中だけ仕事をしてくる、午後は休みをもらえたから用意して待ってなさい、と置手紙があった。
トーストと目玉焼きの朝食を食べてから、私服に着替えた。
学校じゃないから私服でいいよな。
昼食用にパスタの用意をしておく。鍋の用意と、あえるパスタソースだけど。
リンゴがあったので切ってレモン汁をかけて冷やしておいた。サラダ替わり。
母が帰ってくる連絡がlineにあり、時間を見ながらパスタを作る。
帰宅した母と昼食を食べる。
「もう大丈夫そうね。
ね……、もしかして朋佳……。
川上先生のことが、好きだったりする?」
急に母に言われて驚いた。
母は真剣な表情で……。
「考えたの。
なんであなたが狙われたのか。
あなたの方も川上先生に、恋心を持っていたというなら、その女の先生のアンテナに引っかかってしまったのかな……と」
私は……、渋々、頷いた。
「……やっぱり」
「でも、恋してるんだろうけど……。
今回のことで、ちょっと気持ちがどうなるか、だな」
「あら、どうして?」
「その女の先生に、川上先生が、中学、高校、大学ですっごくモテて、恋人がいない時がないくらいで……、その、とっかえひっかえみたいな話を聞いて……。
それに小学校から帝慶大付属だったんだって。
そんなことを聞かされたら……、うーん……」
「あら、帝慶大! 小学校から!?
すごいわね。いいとこの子なの!?」
私は苦笑した。
母と電車で病院へ行く。
学校そばの病院というよりはクリニックだけど。
安藤先生と川上先生が来ていて……。
母は川上先生を見て、なんか微笑んだ。
わー、なんかやめてよー。娘の恋している人だわみたいな!?
なんか、やめてー!
もうふらつきや変な感覚はなく、大丈夫だろうけど、念のため血液検査をしてもらい、結果は後日、学校に届けてもらえることになった。
安藤先生は学校に戻り、川上先生は私と母を送ってくれるという。
ふふふ、後部座席に母と乗る。タクシー扱いしてやる!
「川上先生、今回は大変でしたね」
母の言葉に先生は申し訳なさそうに答える。
「いえ、若宮さん、朋佳さんを巻き込んでしまい、申し訳ないです」
「話を聞きましたら、川上先生も被害者ですもんね……。
今回は大事にならなくて良かったです。
娘にも被害はほとんどありませんでしたし。
どうぞ、これからもよろしくお願いします」
お願いしますって何よ!?
読んで下さり、ありがとうございます。




