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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第3章 若宮朋佳
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18 内緒の相談

どうぞよろしくお願いします。

 試験一週間前、部活はない。

 田中先生なら、今、科学の授業受けてるから、勉強のわかんないところを質問とか言いながら、相談できる。


 アキが一緒に行ってくれることになり、理科準備室に声を掛けてくれることになった。

 アキが準備室に声を掛けると、田中先生が出てきて、ドアを閉める。

 私は準備室のドアが閉まったのを確認して、そそそっと近寄った。


「あれ?」と田中先生が怪訝そうだ。

 私は口の前に指を立てた。

「相談があって」と小さな声で言って、準備室を見る。

 田中先生はその場を離れたいのだなとすぐわかってくれて「じゃあ……、研究室の方へ」と歩き出し、私とアキはついて行く。

 角を曲がり、短大棟に入るとほっとした。

 研究室に入れてもらって「で、若宮の相談なのか?」と聞かれる。


「はい、真理先生のことなんですけど……」


「真理先生!?」


 あ、川上先生のことだと思ってたのか?


 私は真理先生に話があるから個人lineを繋げて欲しいと言われたこと。 

 マユミから今年度で辞められると聞いたので、じゃあ、なんでだろうと思って躊躇していることを話した。


「……実際、私と真理先生、仲が良くないというか。

 田中先生も気づいているかもだけど、お互い、相性悪いというか……」


 私の話に田中先生が苦笑する。


「それで、俺に相談?」


 私とアキは頷いた。


「……ふむ。川上先生には相談しずらいか。

 確かに真理先生は今年度で辞める。

 まあ、川上先生絡みだと思うが……」


 え? なんで絡むん?


「文化祭で、占いとかって噂になってるの、若宮だろ?」


 私とアキは顔を見合わせる。


「はい、私は川上先生を占いましたけど、私が勝手にやったんじゃないし、川上先生との相性を占ってくれって言ったのは真理先生で、直前に違う人のことを占ってと言ったのは川上先生だ」


 私が感情を込めずにつらつら話すので、田中先生が変な顔をする。


「でも、それで、真理先生が川上先生に振られたってことになってるんだろ」


「んー、だから、私は関係ないって!!」


 田中先生は思いついたように言った。


「お前ら、もう帰る仕度してきたのか?」


「はい、もう、靴履き替えれば、帰れます」


 アキがカバンを持ち上げて見せながら言った。


「じゃあ、靴、履き替えて来い。

 ここはもう土足OKだ」


「繋がってる校舎なのに、それって変じゃね?」


 アキが笑って突っ込んでから、私に言った。


「トモはここにいて。私が替えてきてあげる」


 え、上履き、めっちゃ汚いんですけど……。


「いいからいいから」と言いながらスーパーのビニール袋を鞄から取り出し「ここに入れて」と言うアキ。

「よろしくお願いします」と汚い上履きを入れると「んじゃ、行ってくる」と出て行った。


「いい友達だな」と田中先生が笑う。


「はい、親友です」


「若宮、川上先生とは本当に何もないのか?」


読んで下さり、ありがとうございます。

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