表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第3章 若宮朋佳
51/76

9 後夜祭

どうぞよろしくお願いします。

 これで文化祭は終了。

 教室に残っていた私達は簡単に片付けして、後夜祭に参加するため校庭に出る。


 後夜祭は文化祭の結果発表というか、内輪で盛り上がるお祭り。

 お客さんは帰って、学院の人しか参加できないんだよね。


 クラブもあるんだけど、まずはクラスでまとまっている感じ。

 マユミとも合流でき、ソウヤ君と相原君ともうふたり、4人来てたからね、全員無事に送り出すことができたと聞いた。


「あの後、面白いことあった?」とマユミに聞かれると、私の隣にいたピンクの占い師だった子と衣装係の子がスマホの写真を見せながらいろいろ話している。


「えー、そんなことがあったんだー。真理ちゃん、大ショックだろうなー!」


 マユミの言葉に、確かに、と思う。

 なんであんな場で急に、そんなことを言い出したんだ?



 後夜祭が始まった。

 実行委員長の挨拶の後、アンケートの発表と表彰が始まる。

 クラスの出し物部門でH1Bは3位入賞はならずだったけれど、10位以内には入っていて、まあまあいい感触では!

 上位は例年通り、高三の飲食模擬店が選ばれてた。



 文芸部はもちろんランク外ですが……、自然科学部との合同コラボは、なんと! 文科系クラブ部門で2位入賞となった。


 ゆかり部長とさくら部長が前に出てきて、ゆかり部長が私を見つけて手招きしながら近寄って来た。


「トモちゃんも来て!!」


 えっ、私も!?

 なんだか手をつかまれ、ステージに一緒に上がる。

 うわ、すごい景色だ。人がたくさん!

 さくら部長が川上先生を引っ張って来てて、私と川上先生はさくら部長とゆかり部長が表彰状をもらうのをそばで拍手して眺めてる感じ。


「ゆかりー!」「さくらこっ!!」なんて、高3生の声が飛び交い、中には「帝ー!」「月の宮!」なんて言葉も聞き取れ……。

 私は隣にいる川上先生を意識してしまった。

 川上先生は真理先生を振ったわけだ。

 好きな人がいるんだよね?

 でも、私は、隣に川上先生がいるのがなんかうれしい。安心する。隣から先生の温もりを感じて、ほっとしてる。

 いやいや、ステージ上で緊張してるから、そう思うのであって、川上先生のことをどうとか、だって、好きな人がいるかもしれないんでしょ!?


 表彰が終わり、ゆかり部長とさくら部長は賞状を掲げて元気よく階段を下りていき、私はそれに続いたんだけど、金属製の移動できる階段で降りる時にちょっと揺れて、足を揃えて立ち止まった。

 川上先生が私の後ろから右腕の二の腕あたりをつかんで支えてくれた。

 私は驚いて振り仰いで。

 川上先生は振り払われると思ったみたいで、目が寂しげに一瞬揺らいで。

 それを見たら、とても……、どうしてか、先生の方に身体を向けて、左手で先生の服につかまってしまった。

 自分でもなんでそんなことをしたのか、わからない。

 川上先生はゆっくりと私と階段を下りてくれた。

 

読んで下さり、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ