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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第3章 若宮朋佳
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4 ふたり

どうぞよろしくお願いします。

 なんか面倒くさそうな……。


「ちょっと行ってくる」


 川上先生のところへ行く。

 なんか機嫌悪い?


「楽しそうだな」


「案内してるだけ。

 先生も出てきて説明してあげたら?

 みんな、けっこう石好きみたいよ」


 なんとなく準備室に引き入れられてドアを閉められた。

 準備室には誰もいない。


「男と一緒にいるの、見せつけてる?」


「そんなわけないでしょ」


「……目立ってる。羽目を外すなよ」


 急に抱きしめられて、キスされる。

 びっくりしたけど、もしかしたら、この人ならやりかねないとも思っていて、冷静に突き放した。

 すんなり離れることができて「やめて下さい、戻ります」と言って、口を手の甲で拭いながら、ドアを開けて出た。


 戻ると、アキが「なんだったの?」と聞いてきて……。


「なんでもない、なんか、羽目を外すな的なことを」


 相原君が「なんでそんなことを?」と訝しげに聞いてきた。

 私だってわからない……。いや、少し、わかるかも。


「心配してるんじゃない?

 問題起こすなって。何か私、目立つらしいし」


 本当に面倒、だけど、嫉妬されたことにうれしいと思ってしまう私もいる。あああ、しっかりしろ!!



 あちこちの教室を覗きながら高校棟へ行き、相原君達と分かれた。

 私達はクラスの当番があるからね。

 H1Bの教室へ行くと衣装係の子に赤いひらひらの布を巻き付けられ、ベールのように被され、金色の大ぶりのアクセサリーをじゃらじゃらつけられる。

 これ、占い師で合ってる?

 写真を撮ってくれたので見せてもらう。

 前世の私が思い出された。

 服装は全然違うんだけど、赤のひらひらっていうのが……。

『金魚』と呼ばれていた私、を思い起こさせた。


 マユミは水色。うん、全然占い師に見えない。

 まあ、なんちゃって占いだし、いいのかな。

 アキはジャージのまま。

 

 占いの当番を始めてしばらくすると、相原君とソウヤ君が来た。後のふたりは別行動か?


「占いかぁ。ありゃ、マユミちゃん、お姫様みたい!」


 ソウヤ君の声が後半弾んで跳ね上がる。

 へーの次はありゃか。

 でも私の中でソウヤ君はチャラ男から少し好感度上がった。マユミのことを大切に思ってくれてるらしいのが感じられたから。マユミもうれしそうだし。

 いいよね、こういう……、微笑ましく見ていられるふたりって。

 私は寂しく思った。う? 寂しく?

 いやいや、面倒であって、寂しい……、のかな?

読んで下さり、ありがとうございます。

先生、どうしていいかわからなくて、突発的に行動するのやめて欲しい。

違うの?

うう、なんだ?

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