4 ふたり
どうぞよろしくお願いします。
なんか面倒くさそうな……。
「ちょっと行ってくる」
川上先生のところへ行く。
なんか機嫌悪い?
「楽しそうだな」
「案内してるだけ。
先生も出てきて説明してあげたら?
みんな、けっこう石好きみたいよ」
なんとなく準備室に引き入れられてドアを閉められた。
準備室には誰もいない。
「男と一緒にいるの、見せつけてる?」
「そんなわけないでしょ」
「……目立ってる。羽目を外すなよ」
急に抱きしめられて、キスされる。
びっくりしたけど、もしかしたら、この人ならやりかねないとも思っていて、冷静に突き放した。
すんなり離れることができて「やめて下さい、戻ります」と言って、口を手の甲で拭いながら、ドアを開けて出た。
戻ると、アキが「なんだったの?」と聞いてきて……。
「なんでもない、なんか、羽目を外すな的なことを」
相原君が「なんでそんなことを?」と訝しげに聞いてきた。
私だってわからない……。いや、少し、わかるかも。
「心配してるんじゃない?
問題起こすなって。何か私、目立つらしいし」
本当に面倒、だけど、嫉妬されたことにうれしいと思ってしまう私もいる。あああ、しっかりしろ!!
あちこちの教室を覗きながら高校棟へ行き、相原君達と分かれた。
私達はクラスの当番があるからね。
H1Bの教室へ行くと衣装係の子に赤いひらひらの布を巻き付けられ、ベールのように被され、金色の大ぶりのアクセサリーをじゃらじゃらつけられる。
これ、占い師で合ってる?
写真を撮ってくれたので見せてもらう。
前世の私が思い出された。
服装は全然違うんだけど、赤のひらひらっていうのが……。
『金魚』と呼ばれていた私、を思い起こさせた。
マユミは水色。うん、全然占い師に見えない。
まあ、なんちゃって占いだし、いいのかな。
アキはジャージのまま。
占いの当番を始めてしばらくすると、相原君とソウヤ君が来た。後のふたりは別行動か?
「占いかぁ。ありゃ、マユミちゃん、お姫様みたい!」
ソウヤ君の声が後半弾んで跳ね上がる。
へーの次はありゃか。
でも私の中でソウヤ君はチャラ男から少し好感度上がった。マユミのことを大切に思ってくれてるらしいのが感じられたから。マユミもうれしそうだし。
いいよね、こういう……、微笑ましく見ていられるふたりって。
私は寂しく思った。う? 寂しく?
いやいや、面倒であって、寂しい……、のかな?
読んで下さり、ありがとうございます。
先生、どうしていいかわからなくて、突発的に行動するのやめて欲しい。
違うの?
うう、なんだ?




