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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第3章 若宮朋佳
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2 文化祭

どうぞよろしくお願いします。

 文化祭準備はワクワクする。

 私は今年はハインラインを選んだ。

 ハインラインの話は面白くて読みやすくて好き。

 最後にすとんと話がまとまるのがいい。

 ゆかり部長に「わお、なんか意外な人選」と言われた。


「ふふふ、タイムトラベルものとか、他の作品の宇宙の星々の文化とか思想とか面白いんですよ。

 それに主人公が前向きで必死に頑張る人が多くて、ユーモアもあるし。

『夏への扉』とか『銀河市民』とか。

『宇宙の戦士』は戦争の悲壮感はあるけれど、機動歩兵はガンダムのモビルスーツの元ネタじゃないかって言われたりしますしね」


「私はSFならブラッドベリかな」


「わっ、一気に文学味が増しますね!」



 自然科学部の方も鉱物にちなんだ文学作品とか美術品の紹介を作成した。

 ゆかり部長はフィールドワークの体験記を書いてて、それが面白かった。

 アウトドア嫌い&運動嫌いな女子高生の心の叫びと大自然の癒し効果と得られた感動!! みたいな。

 自然科学部の部誌と文芸部の部誌一緒に並べてもらう。

 文芸部の方にも自然科学部の宣伝をね、貼ることにした。


 それからクラスの出し物は、タロット占いをやることになった。

 大アルカナ22枚を使った、簡単な占いというか、おみくじ的な?

 でも、占いをする係になったので、カードの内容をしっかり覚えること。まあ、まとめたものを見ながらやってもいいんだけど、それらしくやりたいじゃない。せっかくやるなら!


 そんなこんなで忙しく。

 川上先生のことなど忘れて、走り回って、模造紙に字描いて、衣装合わせしたりして、ばたばた過ごしてた。



 文化祭、初日の土曜日は母が従妹のユウちゃん親子連れてきてくれた。受験を考えてるらしい。

 そうなんだよ。受験生はチケットいらないけどさ、親戚だもの、チケットった方がいいかなと。2枚、マユミにあげちゃってたんで、慌ててアキに1枚譲ってもらった……。


 アキは土曜日、バスケ部の試合だったからね。


 日曜日は午後から相原君達が来ると。

 マユミはソウヤ君、あのチャラ男といい感じらしい。

 うん、あの、へー男だよ。

 私は相原君のlineは、まだそのまま。承認してない。

 

 日曜日、マユミはうれしそうにソウヤ君を迎える。相原君とその他2名。

 アキも来てくれて、みんなでわいわいと話しながら、回ることにする。

 普通に相原君と話せた。

 良かった。

 本当にいい人なんだろうな。

 でも、だからこそ……、なんか、lineを繋ぐことができない。

 今の私は……。

 もう心の中に川上先生がいて……、だから……。


 中学棟の一番上の図書室から文芸部の展示を見てもらう。

『夏への扉』は日本で映画化されたこともあって、読んだことがあるという相原君。

 他のも読んでみたいと言ってくれて、うれしかった。


 そこから中学棟の展示を見ながら下へと降りて行く。

 理科室の自然科学部の展示。

 けっこう、男子達の食いつきがいい。

 ソウヤ君、石好きなんだって。

 英開の授業で、フィールドワークがあり、化石発掘などもしたそうで「懐かしー!!」「安全メガネ、買わされたよな!」となんだか盛り上がってた。


  合同で作った自然科学部の部誌を手に取った相原君。パラパラめくり、ゆかり部長の体験記を呼んで吹き出した。


「これ、面白いな。こういう文章が書ける人、尊敬する」


「文芸部の部長だよ。高校三年生!」


 私はうれしくなって説明した。

 その時、「若宮!!」と川上先生の声がした。

 声の方を見ると理科室と理科準備室の間のドア、廊下に出なくても行き来できるドアがあるのだけれど、そこに川上先生がいて、目が合ったら手招きされた。


 なんだ?


読んで下さり、ありがとうございます。


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