12 進んでみる
どうぞよろしくお願いします。
マユミが私を引っ張ってステージの階段下付近で盛り上がっている自然科学部と文芸部と合流。
川上先生はしれっとトモの隣にいる。
はよどっかいけや!
私は見ていてイラッとして、川上先生の隣にいるトモを奪い取るように抱きしめた。
川上先生を睨みながら「先生、あれ、セクハラですよ」と言うと「麻岡のはどうなんだよ?」と言い返された。
トモが私の肩をぽんと叩いて言った。
「大丈夫、心配してくれたんだね。ありがとう」
本当に……、大丈夫なの?
何か、トモの雰囲気が変わった気がした。
次の週、英開の文化祭だったんだけど、トモは行くのをやめた。
まあ、アイハラを振っちゃったわけだしね。
lineも……、そのまま承認されてないそう。
私はアイハラとline交換した。
「友達だったら、line交換できるけどって、トモも言ってた」
私の言葉にアイハラが笑う。
「うーん、そんなすぐには切り替えられないかな。もう少し時間が欲しい。
……やっぱり、あの先生と付き合うのかな?」
「……川上先生はよくわかんないけど、トモは常識あるから、卒業まではそういうことにならないと思うけど……」
そう言いながら、私は少し自信ない。
トモが、川上先生に身体を触らせるというか、支えてもらったりするのに躊躇や拒否反応を示さなかったのが……、意外過ぎて。
だから、最初はありえないと思った川上先生の思い人はトモっていうのが、もしかしたらありえると……、トモももしかしたら……。
「うーん……、でも……。
まあ卒業まで、後2年と少しか。長いな」
「本当にねー」
私の心ここにあらずという感じの返事にアイハラが微笑んだ。
「麻岡さん。今度、一緒に映画に行かない?
感想を言い合える人と行きたいなと思ってて」
「うーん、私、部活忙しいんだよね」
「バスケ部だもんな。
大会近くは土日も潰れるか……」
「まあ、空いている時があれば、連絡するよ」
そうだよ。トモと出かけるのもなかなかできないくらいなんだから。
でも、トモはこれからどうするんだろう。
私はトモをどう見ていたらいいんだろう。
そう思いながらも、アイハラと出かけることを考えたら、少し心がワクワクした。
……トモは誘えない、けれど。
これから、どうなるか、わからないけど。
心がワクワクした方に進んでみる。
そういうことも人生には必要かもね。
読んで下さり、ありがとうございます。
これで第2章のアキ視点はおしまいです。
トモとアキ、それぞれ成長してるのか!?
関係性が変わっても、親友であることは変わらないふたりだと思います。
第3章をぼちぼち書いています。
トモ視点です。
これからもどうぞよろしくお願いします。




