9 赤が似合う
どうぞよろしくお願いします。
私達はこのままラストまでここの係なので見送ろうとしたらトモが「もう空いているからマユミ一緒に行っても大丈夫じゃない?」と言いながら、もうひとりの占い師のピンクのベールの子を見た。
その子も笑って頷いてくれる。
「ありがとう!」
マユミは頭から水色のベールを外し、私に押しつけ、スカーフとアクセサリーを慌てて外した。
衣装係の子が手伝った。
「後夜祭で!」
マユミはそう言いながらソウヤとアイハラと出て行った。
衣装係の子が私を見た。
「麻岡さんも似合いそう……」
「えっ?
私はジャージだしっ!
立って歩くから!」
「いいじゃん、ちょっと着て見せてよ!」
たちまち、ベールやらスカーフやら付けられて……。
「うーん、あ、待ってて!」
衣装係の子が白い布を持って戻ってきて、スカートのように巻き付けて留める。
「いや、かわいい! 素敵!」
もう最後の方で客もいないから、コスプレ撮影大会みたいな感じに……。
その時「まだ占ってもらえる?」と声がして……。
真理先生と川上先生がそこにいた。
「きゃー、真理ちゃん!
いいね! デートみたい!」
女子数人がふたりを囲んでる間に、トモともうひとりの占い師の子は慌ててスタンバイした。
「ふたりの相性とか未来とかも占えるの?」
真理先生が笑いながら質問する。
「うーん、簡易的な占いなので。
真理先生が川上先生のことを思って占って、川上先生が真理先生とのことを占えば、それを付き合わせて、かな?
どうだろう?」
トモがピンクの子に確認するように言った。
「そうだね。それがいいと思う」
その言葉に真理先生がピンクの占い師の前に座る。
川上先生は苦笑しながらトモの前に座る。
「赤……、やっぱり、似合ってるな」
「……それは、どうも……」
トモは何か困ったように目を逸らして返事したが、ふっと息を吐いて落ち着いたようで説明を始める。
「では、真理先生のことを考えながらこのカードを……」
トモがカードを山にするために集めながら言うと「違う人のことを占って欲しい」と川上先生が言った。
みんな固まる。真理先生はすでにカードをかき混ぜている最中なんだけど!?
「……ずっと好きだった女性がいて、その時は思いを伝えられないまま別れて……。
また出会えて。もう4年になるかな。
今度は思いを伝えたんだ。でも、確実な返事がもらえてなくて。
その彼女とのことを占って欲しい」
読んで下さり、ありがとうございます。
前世で妹に赤ばかり着せてましたもんね、あなたは。




