8 結果
どうぞよろしくお願いします。
トモはカードを山にすると、三つに分け、積み直し、また崩して、山にまとめた。
「その……彼女のことを考えながら、このカードの山を崩して両手で混ぜて下さい」
トモの指示に真剣に混ぜるアイハラ。
「そして、混ぜ終えたら、順番に3枚、選んでここに並べて下さい」
過去、現在、未来と書いてあるシートを机の横から滑り込ませるトモ。
アイハラは過去、現在、未来のカードを選び、伏せた状態で並べた。
「では、過去から順番にカードを読み取っていきます」
トモがカードの上下が変わらないように横に開いた。
「『力』正位置。
強い意志、理性的で自制できる……。
相原君のこと? 私のこと?」
おいおい、トモ。
私のこと? ってどういう占い?
「……現在。『吊るされた男』の逆……」
トモが言葉に詰まる。
「ん、逆位置。無駄な努力……」
アイハラが苦笑する。
「未来は……、『運命の輪』の逆位置。
振り回される、チャンスを逃す……」
トモも苦笑いしながら言い切った。
「彼女はやめとけってことだね」
「合ってる?」
逆にアイハラが聞く。
「合ってるんじゃ、ないかな?」
マユミ達の方を見るトモ。
そちらではいいカードが出ているようで歓声が上がっている。
「うーん、そうか」
腕組みしてしまうアイハラ。
「ごめんね、いいカードが出なくて」
「いいカードが出た方が良かった?」
「……ううん、これで良かったと思う」
アイハラは頷いて立ち上がり「ありがとう」と言って、私と一緒にお守りカード選びのところに来た。
「あ、『月』なんてカードもあるんだ」
「それはちょっとお薦めできない」
私はアドバイスする。
「トモの月の宮からイメージしたのかもだけど、『月』はあんまり良くないカードかな。
警戒とか心配とか。
逆位置でも、少しずつ良くなるとか、時間がかかるみたいな感じ」
「そうか、これは、あの3枚で一番いい意味だったかな」
『力』のカードを指差すアイハラ。
美しい女性が獅子の口や頭を押さえ付けているようなカードだ。
「そうだね。意志が強い。不屈。理性という意味のカード」
「んじゃ、これにする。
まだ、すぐには諦められそうにないし……」
私は『力』のカードを差し出した。
「あなたの前に素晴らしい道が開けますように!」
クラスで決めたお決まりの言葉を言いながら。
振り返るとトモは次の女子生徒の占いを始めていて、ソウヤが立ち上がりこちらに来るところだった。
マユミがソウヤに手を振っている。
ソウヤは『運命の輪』を選んで「俺、これね」と言った。
私はまた、「あなたの前に素晴らしい道が開けますように!」と言いながら手渡した。
読んで下さり、ありがとうございます。
アイハラ~!!
だめだ、息子が最近「ウメハラが! まだ入る! 画面端!」とか叫んでるゲーム実況動画をとてもよく見るので、アイハラがウメハラに思えてきた……。




