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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第2章 麻岡亜希子
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7 牽制

どうぞよろしくお願いします。

 それに最近、川上先生は私達のことを呼び捨てにするようになった。

 中学を卒業して、私達とは一区切りついたのか、元教え子みたいな心境になった?

 または先生として自信がついてきた、とか?

 でも、何かがないと、そうは変わらないと思うから……。なにがあったんだろう?


 ドアが開いて、少し怒った表情のトモが出てきて、こちらに合流する。


「何だったの?」


「何でもない。えっと、羽目を外すな的なことを……」


 トモの言葉にアイハラが言う。


「なんでそんなことを?」


 そりゃそう思うわ。

 クラス全体とかなら教師の言葉だろうなと思うけど、わざわざトモひとりを呼んで言うとなると、意味が違う。

 トモのことだけを心配しているような……。男子達に対する牽制?


「心配してるんじゃない?

 問題を起こすなって。

 何か、私、目立つらしいし」


 トモはうんざりしたように言った。


 それから、他のクラスの出し物を覗きながら、学内を案内する。


「大学が同じ敷地内にあるのは、面白いな」


 アイハラの言葉にソウヤが笑う。


「女子大生が一緒かー」


「もう少しすると男子大学生も一緒だから」


 マユミが言い返している。


 そろそろ私達の当番の時間になるので、男子達と一度別れた。

 H1Bの教室に行き、当番を代わる。

 少しすると、ソウヤとアイハラのふたりが来た。

 どうやら残りのふたりと別行動になったみたいだ。


「占いかあ……。

 ありゃ、マユミちゃん、お姫様みたい!」


 ソウヤの調子の良い言葉に他の女子から笑い声が起きる。


 マユミは水色のベールに銀とかカイガラモチーフのアクセサリーをじゃらじゃら付けている。

 トモは赤いベールに金とガラス玉のアクセサリーを付けている感じかな。

 確かに占い師ってよりは、マユミはお姫様っぽくて、トモは……、踊り子みたい。

 ソウヤはマユミの前に座り、アイハラはトモの前に座る。


「何を占いまひょか!?」


 トモがおどけて言った。

 大阪のおばちゃんか!?


「……気になっている人とのことを」


 トモがカードを混ぜながら聞いた。


「女性? 男性?」


「女性。最近、バスケの試合観戦で知り合って。

 なかなかline繋いでくれない、女の子」


 トモが半目になる。


「それを、私が占うの?」


「ぜひ」


「まあ……、カードを選ぶのは相原君だから……」


読んで下さり、ありがとうございます。

やっと、第1章より未来の話になってきました。

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