7 牽制
どうぞよろしくお願いします。
それに最近、川上先生は私達のことを呼び捨てにするようになった。
中学を卒業して、私達とは一区切りついたのか、元教え子みたいな心境になった?
または先生として自信がついてきた、とか?
でも、何かがないと、そうは変わらないと思うから……。なにがあったんだろう?
ドアが開いて、少し怒った表情のトモが出てきて、こちらに合流する。
「何だったの?」
「何でもない。えっと、羽目を外すな的なことを……」
トモの言葉にアイハラが言う。
「なんでそんなことを?」
そりゃそう思うわ。
クラス全体とかなら教師の言葉だろうなと思うけど、わざわざトモひとりを呼んで言うとなると、意味が違う。
トモのことだけを心配しているような……。男子達に対する牽制?
「心配してるんじゃない?
問題を起こすなって。
何か、私、目立つらしいし」
トモはうんざりしたように言った。
それから、他のクラスの出し物を覗きながら、学内を案内する。
「大学が同じ敷地内にあるのは、面白いな」
アイハラの言葉にソウヤが笑う。
「女子大生が一緒かー」
「もう少しすると男子大学生も一緒だから」
マユミが言い返している。
そろそろ私達の当番の時間になるので、男子達と一度別れた。
H1Bの教室に行き、当番を代わる。
少しすると、ソウヤとアイハラのふたりが来た。
どうやら残りのふたりと別行動になったみたいだ。
「占いかあ……。
ありゃ、マユミちゃん、お姫様みたい!」
ソウヤの調子の良い言葉に他の女子から笑い声が起きる。
マユミは水色のベールに銀とかカイガラモチーフのアクセサリーをじゃらじゃら付けている。
トモは赤いベールに金とガラス玉のアクセサリーを付けている感じかな。
確かに占い師ってよりは、マユミはお姫様っぽくて、トモは……、踊り子みたい。
ソウヤはマユミの前に座り、アイハラはトモの前に座る。
「何を占いまひょか!?」
トモがおどけて言った。
大阪のおばちゃんか!?
「……気になっている人とのことを」
トモがカードを混ぜながら聞いた。
「女性? 男性?」
「女性。最近、バスケの試合観戦で知り合って。
なかなかline繋いでくれない、女の子」
トモが半目になる。
「それを、私が占うの?」
「ぜひ」
「まあ……、カードを選ぶのは相原君だから……」
読んで下さり、ありがとうございます。
やっと、第1章より未来の話になってきました。




