17 ふたりっきり
どうぞよろしくお願いします。
チャラ男子達もこちらに合流するが……。マユミはおろおろしてる。
「ほら、若宮も伊藤も送るから! 来い!」
私はえーと相原君に「というわけでごめん。マユミは……」と言いながら、マユミを見ると、スマホを手に頷いていたので連絡先は交換できたようだ。
後で謝罪を伝えてもらおう。
「じゃ、相原君、またね!」
「ああ、また!」
相原君が少し元気な声で返事してくれた。
川上先生について歩くけど、なんか機嫌悪そうで……。
駐車場で学校のバスの方に行くので私達もついていく。
ちょうどバスケ部がバスに乗り込んでて、バスの前のバスケ部顧問に何か話している。
『バスケ部以外の生徒がいたので送って帰ります』的なことかな?
バスの窓が開いて「帝ー、帰っちゃうの!!」「王子! 月の宮来てるよ!」などと声がした。
私達を見て「あ、月の宮と帝! あら、これからドライブデート!?」「そりゃやばいっしょ!」なんてふざけて言っているのが聞こえて、バスの中が悲鳴と笑い声で盛り上がる。
「トモ! マユミ! 大丈夫!?」
アキが窓の所まで来てくれて話しかけてきたけど、バスが動いて出て行ってしまった。
バスを見送るどさくさに紛れてマユミに「男の子達にごめんねって伝えておいて。招待状も2枚なら回せるから必要なら言って」とこっそり言っといた。
「川上先生の車って乗り心地いいね!」
マユミはキョロキョロしている。
「伊藤がA駅で若宮がE駅か。
伊藤を送ってからE駅に向かおう」
なんか続けて先生の車に乗ってるな……。
あ、でも、lineの間違え訂正できるか! ふたりっきりなら。
私は頷いた。
車の中ではバスケの試合のことだけとフィールドワークの話をした。
マユミもさっきのことを話題にする気はないようだ。川上先生もね。
「ありがとうございました! 来週のフィールドワーク楽しみだね!」
そう言ってマユミは降りて行った。
そうか、今日は天気が悪いわけじゃない。
なら私もE駅、いや、D駅だっていいんだけど。
少し走ってから、車はコンビニの駐車場に入る。
「すまん、買い物だ。若宮も何かあるか?」
川上先生が聞いてきて首を振ったら「待っててくれ」と降りて行った。
戻ってきたら、後ろのドアを開けられ「前へ」と言われる。
あータクシーじゃない的な?
でも、誰かに見られたら……、まあ、学校のクラブの試合観戦後だしな、理由はあるか……。
私が助手席に移動すると車が動き出した。
読んで下さり、ありがとうございます。
マユミ……。
よくわかってないですね!?
アキなら「トモがうちに来る約束だったんで!」とか言って、一緒に車から降ろそうとするところです。




