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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第7章 若宮朋佳
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20 同級生

どうぞよろしくお願いします。

 その次は図書館。

 まあ聖治大と比べちゃうとだけど、本当に古典の資料が多いようで、古文書と呼ばれそうな本も図書館内で読むことができるそう。

 こじんまりしてるけど、国文学や日本の歴史の時代的なものに興味がある人なら、じっくり自分の興味や趣味に没頭できそうな大学だな。

 でも、私、そこまで国文学ってわけでもなくて……、うーん。

 

 それから最後の資料博物館でグループでの見学は解散となる。

 展示を見てもいいし、博物館内に大学生のスタッフがいるので自由に話し掛けて学校生活のことを聞いてもいいし、職員に制度や資格や費用などについて詳しく聞きたければ個別相談ブースもこちらにあると説明された。


「若宮さん、どうする?」と藤本さんに言われる。


「実際の様子が知りたいから大学生と話してみる」


「私も一緒にいい?」


「じゃあ、一緒に!」


 近くに女性の方がいたので声を掛けてみる。

 国文学科の二年生だそう。

 源氏物語を研究したくて、この大学に入学したそう。

 江戸時代の冊子など実物を見て触って読むことができるのは素晴らしい環境だと話してくれた。


 それから刀剣のコーナーに行き、そこにいた男性にも聞いてみる。

 史学科で博物館に就職したいと考えているそう。学芸員の資格を取る予定の二年生だと。

 刀剣に興味があり、できれば実物の刀剣が扱える場所への就職を希望しているんだって。

 大きな博物館だけでなく、各地方にも刀剣を収蔵している小さな博物館があったり、また、個人で持っている人が私設の博物館を開いていたり、売買を行う骨董品店が展示館とお店を一緒にやっていたりと、就職先は様々に考えられると話してくれた。

 学芸員というと司書と同じで、博物館や図書館は数が限られてるから就職先が難しい、そもそも求人あるのかなんて思ってしまうけれど、お店もありと考えれば就職先は広がるか!

 大学生にお礼を言って、歩き出したところで「藤本!?」と声が掛かった。

 男子だ。藤本さんの同級生かな?


「井上! 来てたの!?」


「来てたのって……。他校の友達と来たの?」と私を見る井上くん(?)。


「彼女はここで知り合ったの。

 私立の泉学院の若宮さん」


「若宮です。同級生?」


 私は短く名乗って、ふたりを交互に見た。


「今はクラス違うけど、同学年です。井上です」


 井上くんも短く答えた。

 ん、で?

 どうするの?

 私はとりあえず藤本さんを見た。

 嫌そうではないから、一緒でもいいのか?


「あ……、もう少し大学生の話を聞こうと思うんだけど、井上は?」


「良かったら、一緒に回ってもいい?」


 藤本さんが私を見る。私は頷いた。


「井上、一緒に話を聞こう。

 若宮さん、ありがとう」


「ありがとう」と井上君からもお礼を言われてしまった。

 私、お邪魔じゃなければいいんだけど。

 

読んで下さり、ありがとうございます。

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