12 いい機会!?
どうぞよろしくお願いします。
文化祭の前は学院全体がウキウキしているみたい。
クラスごとの出し物はうちのクラスは心理ゲーム、アキとトモのクラスはお化け屋敷になった。
トモが「ランドセルまだ持ってる?」と聞いてきてびっくりした。
「あるけど、何するの?」
「あるんだー! 良かった、貸して!
アキにマユミのランドセルは赤だったって聞いて!」
話を聞くとトモは『花子さん』になるのだとか。
確かに長めのボブがおかっぱと言えなくもない!?
白いブラウスに釣り紐付きの赤いひだひだスカートだけだと、どうも『花子』っぽく見えなくて、小学生ならランドセル! ってなったらしい。
赤いランドセルは貸してあげたら喜んでた。
でも、ちょっと『ちびまる子ちゃん』味もあるらしい。
大人っぽいちびまる子……、見てみたい。
アキは背が高めだから『雪女』だって。衣装係の子が白い着物に見える衣装を作ってくれたとか。去年の衣装係の典ちゃんの力作らしい。他にも『お菊さん』とかいるらしい。
本当に楽しそう。
アキとトモにはミホとの関係や頼まれて困っていること、でも、私もミホといることをクラスの居場所として利用しているので……と正直に話すことができた。
ふたりとも真剣に聞いてくれた。
「他にいないの?」
アキの言葉に苦笑する。
「最初に見誤ったかな……とはちょっと思う。
でも最初はこんな感じじゃなかったんだけど」
アキが『あー』という表情で頷く。
「マユミは確かに、いじられるというか、ダメな子だよねみたいな位置を押し付けられることがあるよね」
「ダメな子って……。うん、なんかね。
この人苦手だなと思うけど、離れられなくて、受け入れて自虐というか、そういう感じになっちゃうかも。
で、こんな感じになってから他の子と仲良くするのって……」
「そんなこと言ってる場合か!
嫌だなって思いながら一緒にいるのって、ストレスだよ。
心にも身体にも悪いわっ!」
アキが怒ったように言った。
トモがそんなアキを宥めるように背中をトントンする。
「まあ、落ち着いて!
マユミ、話してくれてありがとう。
勝手に話されてるっていうのはいい気持ちじゃないから、教えてくれて……、ありがとう。
文化祭、人間関係を広げるいい機会じゃない?
そっちのクラスだと……、池さんとか渡辺こころちゃんとかは?
このふたりは信用できる」
池さん、渡辺さん。
確かに高一で一緒のクラスだったけど、あんまり接点なかったんだよね。
トモとも仲良かったっけ?
「ふふ、池さんは図書委員でね。本の話する仲間なんだ。
こころちゃんは春海先生の弟子っていうか。そっち繋がりもあるし、去年のお守りカードのイラスト描いたのこころちゃんがメインだったし、色塗り私すごく手伝った、その時にね」
確かにふたりともおとなしいけど、しっかりしてるイメージだ。
「池さんも栄養士志望だから、話も合うんじゃないかな?」
読んで下さり、ありがとうございます。




