8 噂
どうぞよろしくお願いします。
アキのバスケ大会の日、私はアキとトモと学院に来ていた。
実はあの後、ミホがこのことをあちこちに言いふらしたようで……。
トモが私に執着しているとか、子分扱いしてるとか、実は性格悪くて……なんて噂になってしまって……。
『ちょっときれいだからっていい気になってる』『本当は性格悪いんだ……』なんて……。
それで、紗栄先生が心配して私に声を掛けてきて……。
私の説明を聞いて、安心したような表情の紗栄先生が言った。
「わかったわ。まあ、合宿の時からなんとなく感じてたけど。
伊藤さんはもっと自分の意見をはっきり言った方がいいし、若宮さんも伊藤さんを甘やかしすぎ!
その日、学院で自然科学部の調べものや作業しましょう。
理科室に私も来るわ」
「紗栄先生、お休みでは?」
「若宮さんには、助けられてるから……」
私はお礼を言って、教室へ戻る途中で中学棟の方へ歩いてきたトモに出会った。
「あ、マユミ!」
手に本を持ってる。
「図書室?」
「うん」
「私も一緒に行く!」
歩きながら伝える。
「バスケ大会の日、学校で待ち合わせしよう。
紗栄先生が話を聞いてくれて、理科室開けてくれるって!」
トモは少し驚いた表情をしたて「えー、話が本当になったね」と笑ってから、少し考えて「学院に来るなら制服の方がいいのかな?」と言った。
「あ、そうだね?」
なんて話になり、その後アキに確認する。
アキは制服で午前中に学校集合して、着替えてたりしてからバスで行くそう。
なので、アキと一緒に制服で学院に登校することにした。
当日、いつもの平日のように学校へ。
最寄り駅でアキに出会い、ちょうど学院の駅の改札あたりでトモに出会う。
一緒に登校。
いつもは制服の少女がたくさんいるのに、今日はかなり少ない。
私がキョロキョロしていると「スポーツの部は休みの日に練習試合とかあるからね。全くいないわけじゃないよ」とアキが教えてくれた。
「去年は私達も学校集合したけど、私は車だったから、なんか新鮮」
トモが笑う。
「あ、帝の車だっけ?」
アキの言葉に私が答える。
「そう、大きな車ね。あれはレアだよね」
学院に到着し、アキとは「後でね!」と声を掛け合って分かれた。
理科準備室に明かりがついてる。ノックしてドアを開けると川上先生がいた。
「文化祭の調べものだって?
で、後でバスケの応援に行くんだろ?」
「……誰に聞いたんですか?」とトモが苦笑しながら言う。
「横川、先生に聞いた」
その時、廊下の方から足音が響いてきて、ドアが開き、エコバックを持った紗栄先生が「おはよう!」と入ってきた。
「はい! 川上、先生からの差し入れ!」
エコバックからペットボトル飲料を取り出し、デスクに4本並べる。
「どれにする? 取って」
トモはミルクティーを手に取り「ありがとうございます」と。
私はカフェオレにした。
残りのストレートティーを紗栄先生が取り、最後の1本のコーヒーを川上先生が受け取った。
「横川、川上って呼び合う、友達に戻れたの?」
トモが紗栄先生に聞いた。
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